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ミツビシ自慢の4輪制御技術を学び、体感する 雲泥の差とはこのこと。乗ってすぐわかる、三菱新型デリカD:5の進化!(雪上で)

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2.2ℓのディーゼルターボエンジンは、ピストン、ピストンリング、クランクシャフトの設計を見直し、7〜27%のフリクションを低減している。

 2.2ℓ直4ディーゼルエンジンにも手を入れた。最新の排ガス規制に対応するのが主眼だが、いいタイミングだとばかりに最新の技術を取り入れた。レスポンスを含めドライバビティが改善しているし(この点に関しては、ぜひとも乾燥舗装路で試してみたい)、軽くなっている(174.5kg→169.2kg)。

 排ガス性能を向上させるため、NOx浄化率の高い尿素SCRシステムを採用した。現行はNOxトラップ触媒である。じつは新型も当初はNOxトラップ触媒で開発を進めていたという。ライフサイクルの途中で尿素SCRを投入するつもりでいたのだが、「一気にクリーンにしよう」と、途中で方針転換をした。

 排ガス性能が向上したのはもちろんだが、副次的な効果もあった。燃焼音が静かになったのだ。現行デリカD:5では、NOxトラップ触媒を効果的に機能させるための燃料噴射を行なっていた。ある意味、変則的な噴射を行なっていたことになる。新型は後処理装置のことを気にせず、エンジン本来の性能を考えて燃料を噴射できるようになった。その効果で、ジャラジャラ、ガラガラ系のにぎやかな音が減じている。


トランスミッションには、アイシンAWの横置き8ATを採用した(写真はボルボS60搭載のもの)。
 トランスミッションも新しくなった。アイドルストップ機能を採用する(現行D:5は非採用)のが大きな動機になっている。現行D:5のトランスミッションは6速AT(ジヤトコ製)だが、新型は8速AT(アイシン・エィ・ダブリュ製)になっている。コストアップになるので6速も検討したというが、8速にして大正解だったと思う。1速は約8%ローギヤード化し、8速は約18%ハイギヤード化した。トータルで約27%のワイドレシオ化を図っている。発進性能が向上し、高速燃費の向上に貢献する。アイドルストップ機能の採用と合わせ、パワートレーンは一気にモダンになった。

 つまり、何もかも新しくなって見違えるように質が高くなったのが、新型デリカD:5である。価格もアップしているが、中身はしっかりともなっている。


 ミツビシ雪上試乗会にともない、その前夜には、ミツビシ自慢の4輪制御技術の勉強会があった。ミツビシ・ランサーエボリューション・4WDの生みの親である、EV・パワートレイン技術開発本部の澤瀬氏による「ミツビシの考える理想のAWCとはなにか」から始まり、エクリプス・クロス、アウトランダーPHEV、そして新型デリカ D:5それぞれの制御方法について解説は、とても興味深く、勉強になった。この詳細については、2月15日発売、モーターファンイラストレーテッド Vol.149にまとめたので、ぜひご覧になっていただきたい。

ミツビシ デリカD:5 G (8人乗り)
■ボディ寸法
全長×全幅×全高:4800×1795×1875mm
ホイールベース:2850mm
車両重量:1950kg
サスペンション:Fマクファーソンストラット/Rマルチリンク
駆動方式:電子制御AWD
■エンジン
形式:直列4気筒ディーゼルターボ
型式:4N14型
排気量:2267cc
ボア×ストローク:86.0×97.6mm
圧縮比:14.4
排ガス後処理:DOC+DPF+SCR
最高出力:145ps(107kW)/3500rpm
最大トルク:380Nm/2000rpm
使用燃料:軽油
■トランスミッション
8速スポーツモードAT
■燃費
WLTCモード燃費:12.6km/ℓ

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