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レース部門と市販品部門の連携によるENKEI Racing直系のニューモデルが登場 エンケイの新ホイール『Racing GTC02』は、SUPER GT用ホイールの形状と機能を忠実に再現

  • 2019/07/25
  • レブスピード編集部
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このスーパーGT用ホイールの機能がストリート用にも活かされる

エンケイのホイールは、どのモデルもレースフィールドで鍛えた実戦仕込みの開発、設計技術が投入される。ずばりGTC02 はスーパーGT 専用ホイールをユーザー仕様にチューニングした、レーシング直系のモデルだ!

スーパーGT用ホイールを開発するレース部門と市販品部門の連携で生まれたニューモデルがRacing GTC02

技術開発統括本部 先行技術グループ 田中真志さん(右)/技術開発統括本部 設計解析グループ 金谷繁憲さん
 まずは開発の背景から、話を伺ったおふたりをご紹介。田中真志さんは勝つためのレース用ホイールを先行開発、金谷繁憲さんはそのデータなどをもとにユーザー向けの市販ホイールを設計している。


コンペティションホイールである『RA040 for super GT』。モータースポーツ専用モデルの中でもRA040は鍛造品。スーパーGT の規則に合わせた材質、重量、サイズで最高の性能を追求
 エンケイの設計技術の基盤には、レースフィールドで得た膨大なデータがある。この8月に発売が始まるレーシングGTC 02は、スーパーGT500等で戦績を誇る、レース専用RAシリーズがモチーフになったストリートモデルだ。レース部門と市販ホイール部門の共作であり、想いが強く込められ、RAの特徴が精巧に映される。

まずは、スーパーGT用ホイールの背景と形状から説明

スポーク根元のディンプルは軽量化だけでなくディスクの表面積も増えるので、放熱も促進。ブレーキやタイヤのヒート抑制に効く
 田中真志さんは先行技術グループに所属し、レース用ホイールの開発に携わる。

「レース用で最も求められるのは強く、軽く。2014年にスーパーGTの規則がドイツのDTMと共通化されました。それ以前は素材にマグネシウムも使えましたが、変更後はアルミに限定され、サイズ、最低重量も定められた。でもデザインだけは自由。規則内で、レースで勝つためのホイールとして到達点となったのが、鍛造のRAシリーズです」。

過酷な走行時にもホイールの真円度の維持に有利な2× 6 本のツインスポーク。解析技術を駆使し、側面は徹底した軽量化が施される
 同社のホイール開発の基本には、走行中の真円度の保持が置かれ、それが成立する範囲で軽量化が尽くされる。2×6本のツインスポークデザインは18 インチ前後のレース用ホイールでは剛性、強度、重量のバランスの点で有利だという。解析、実戦からハッキリしているそうだ。実はレース中のタイヤ交換では、作業時間を短縮できる持ちやすいスポーク形状でもある。

 そのディテールも独特のものだ。

「軽量化のため各部を削り込んでいますが、たとえばスポークの根本のくぼみは、こうすると平面より表面積が増やせ、放熱性を促せる。明らかにブレーキが冷えると、供給先のチームの評価があります。ほかにタイヤのヒートを抑える効果も見込めます」(田中さん)

そのRAシリーズを鋳造でGTC02に置き換えたのが、金谷繁憲さんの設計解析グループだ

『Racing GTC02』開発期間はじつに5 年、GTC02 はレーシングシリーズとしては8 年振りの新製品だ。18 インチが8 月、19 インチが10 月より発売
「RA040はセンターロック。GTC02は5Hなのでスポークが伸びやかに見えて、イメージが保てるデザインを心掛けました。機能性も多く盛り込み、リム成形には最新製法のMAT DURAⅡを用いて、高剛性のプロファイルにしています。完成度、総合的なパフォーマンスは相当のレベルです」。

窪みはツインラディエーションディンプル。RA040 同様に軽量化のためのグラム単位の肉抜きと、ホイールの放熱を促す目的がある
 しかし、完成までに5年を要し、2年前に一度、仕様をクリアにしている。「魅力を磨くための決断。高出力化、高車重化が進み、ブレーキも大型化する最新車種に対応するためでもありました。ですから人気の輸入車対応サイズも多く設定できています」(金谷さん)。

レースで実績のある2 × 6 本のツインスポーク。理想的な強度と剛性が 得られ、詰めた軽量化も両立できるH クロスポークを採用
 サイズは18インチと19インチを用意し、カラーがハイパーシルバーとマットブラックの2色。GTC02ならレーシング譲りの、裏づけのある性能が日常で楽しめる。それは履いた人のみが知れる。


サーキット走行時の脱落予防に。小穴に専用ピンを挿すとホイールを脱 着せずにセンターキャップが取り外せるリムーバルキャップシステム
製法は鋳造。リム成形は最新製法のMATデュラⅡフローフォーミングで高剛性化。そのプロファイルはビッグキャリパーも考慮
8 インチ、19 インチともに7.5J から10.5J を用意。ディスクフェイスはフロント、ミドル、そして写真のリアの3 種類。輸入車用サイズも豊富

あらゆるカラーを試し、GTC02 によく似合う基準色である高輝度のハイパーシルバーと、レーシーなマットブラックの2色を設定

■エンケイ アフターマーケット営業統括本部 グローバルサプライ事業グループ TEL053-522-5245 http://www.enkei.co.jp/

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