日産自動車が新開発の電気駆動四輪制御技術を搭載したテストカーを公開! 電動化技術と4WD制御技術、シャシー制御技術を融合
- 2019/10/25
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MotorFan編集部
10月24日、日産自動車は次世代のEVに搭載する電気駆動四輪制御技術の開発を目的としたテストカーを公開した。
あらゆる路面状況で高い走行安定性を発揮するだけなく、快適な乗り心地にも寄与
テストカーは「日産リーフe+」をベースに、2基の高出力モーターを前後に搭載することで4WD化し、日産独自のシャシー制御を組み合わせることで全く新しい電気駆動の四輪制御を実現する。同社はこのテストカーを使用して、より高次元の走行性能を発揮する技術の開発を進めている。
前後アクスルそれぞれに搭載する計2基のモーターは、システム総合で227kW(約304ps)と680Nmを発揮。モーターを高出力化に加えて、日産の先進電動化技術ならではの緻密なモーター制御により、素早いレスポンスと滑らかな加速を両立するだけでなく、あらゆる路面環境下でも力強く滑らかな加速性能を実現。
2基のモーターを繊細にコントロールすることで、車体の揺動を抑える制御を行う。例えば、市街地走行における減速時などでは、通常のフロントモーターの回生ブレーキに加え、リヤモーターの回生ブレーキも併せて活用することで車体の姿勢変化を抑制し、乗員の前後方向の揺れを減少させる。前後の揺れが減少することで、クルマ酔いなどを抑える効果も期待できる。
また、加速時や凹凸のある路面を通過するときには、モーターを最適にコントロールすることで車体姿勢の変化を少なくし、快適な乗り心地を提供する。
一方この技術は、路面と車両の走行状況によって前後の駆動力を最適に配分し、さらに4輪のブレーキを個別に制御することにより、各タイヤの性能をフルに活用してクルマのコーナリングフォースを発生。これにより、ドライバーは最小限のステアリング操作で思い通りのコーナリングを楽しむことが可能となる。
さらに、この電動駆動四輪制御技術はさまざまな路面状況でドライバーに高い安心感をもたらす。例えば、雪道などの滑りやすい路面においても、繊細にモーターの駆動力やブレーキのコントロールを行うことにより、高いライントレース性能を実現。ドライバーはどのような路面状況においても、安心してドライブを楽しむことができるようになる。
現在、日産が開発を進めているこの電気駆動四輪制御技術は、「第46回 東京モーターショー2019」で世界初公開されたEVクロスオーバーコンセプト「アリア・コンセプト」に採用している。アリア・コンセプトが市販型に昇華したあかつきには、きっとこの電気駆動四輪制御技術も完成しているに違いない。
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