Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. カタログ
  3. トヨタ|TOYOTA
  4. スープラ

トヨタ・スープラと日産フェアレディZで東京から鈴鹿峠&関宿まで900kmを走って実燃費を計測! 6気筒FR本格スポーツカー長距離ドライブ

このエントリーをはてなブックマークに追加

WLTCモード燃費は参考になるのか? 実燃費との乖離は?

 亀山インターチェンジからは、国道1号線で鈴鹿峠を目指す。10分ほど走るとカーブが続き峠道らしくなってくる。

 そして三重県と滋賀県の県境である鈴鹿峠を越えるまでの5kmほどのワインディング区間を、試乗と撮影を兼ねて何度か往復する。次に甲賀市内にある撮影場所に移動し、さらにワインディング区間の走行を続ける。この模様は、遠藤さんによる試乗レポートとして改めて記事公開する予定だ。

 ひととおり試乗を終えると、鈴鹿峠を亀山インターチェンジ方面に戻り、江戸時代の風情を色濃く残す関宿に向かう。

 奈良井宿、妻籠宿、馬籠宿といった古き佳き佇まいを残す宿場町が多い中山道と異なり、東海道では関宿が往時の面影を守り続ける唯一の宿場町と言っていいだろう。

 全長約2kmに及ぶ目抜き通りは国内の宿場町のなかでも屈指の長さで、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

 もちろん旧市街らしく道は入り組んでおり、道幅は狭く、ワイド&ローなスープラとフェアレディZでは取り回しに気を遣う。すれ違いにも困難を伴う。

 撮影を兼ねてしばし散策した後、亀山インターチェンジの近くのビジネスホテルに投宿した。

 翌朝は車両を入れ替え、筆者と平野カメラマンがスープラに、遠藤さんがフェアレディZに乗り込む。

 再び鈴鹿峠に向かい、お互いに昨日とは違う車両で試乗する。

 そして再び亀山インターチェンジに戻り、ここで燃費を記録する。

 ここまで一般道を145kmを走り、平均速度は30km/hで、平均燃費はスープラが9.0km/L、フェアレディZが7.5km/Lであった。

 自動車専門媒体の撮影は動かしては止め、動かしては止めの連続で、かなり燃費には厳しい。みるみるうちに車載の平均燃費計の数値が悪化していくのが通例だ。たぶんに感覚的な話で申し訳ないが、撮影がなかった場合の燃費は上記数値よりも1割増しと思っていただくといいかもしれない。

 亀山インターチェンジからは往路の折り返しで、東名阪自動車道、伊勢湾岸道、新東名高速道路、東名高速道路と走り継ぐ。

 途中で車両の入れ替えも行い、昼食を挟んで初台南インターチェンジまで一気に走り切った。

 385kmを走り、平均速度は90km/hで、平均燃費はスープラが14.7km/L、フェアレディZが11.8km/Lという結果になった。

 では総合結果である。

 総走行距離は915kmとなり、平均速度は71km/hで、総合平均燃費はスープラが13.3km/L、フェアレディZが10.7km/Lとなった。

 それぞれのカタログデータを見てみると、スープラはWLTCモード燃費が12.2km/Lだから達成率は109%、フェアレディZはJC08モード燃費が9.1km/Lだから達成率は118%となる。

 ただ、そもそもこの総合燃費というものは全行程のなかに占める高速道路の割合によって変わってしまうため、これだけを見て一喜一憂しても意味はない。

 注目すべきは、スープラの高速燃費である往路の14.5km/Lと復路の14.7km/LがWLTC高速モード燃費の14.7km/Lとほぼ同じで、市街地&山岳路で出した9.0km/LもWLTC市街地モード燃費の8.3km/Lに近いということだ。

 WLTCモード燃費は、かなり実燃費に近い信頼のおける数値と考えていいのかもしれない。

 両者の比較という視点では、当然ながらスープラの圧勝となった。フェアレディZにしてみれば、設計が11年も古いうえにトランスミッションのギヤ数が2段も少ないのだから、この結果も致し方あるまい。

 運動性能、快適性能も含め、単純に勝ち負けを決めるのであれば、フェアレディZに勝ち目はない。

 だが、それでもあえてこの2台で長距離テストを行ったのは、まず「単純な事実として、フェアレディZではどんな燃費が出るのか」を知りたかったから。そして、「スープラが出てきた今、フェアレディZにはどんな魅力があるのか」を知るためだ。

 後者については、後に記事公開予定の遠藤さんによるレポートをお待ちいただきたいが、筆者の意見は、フェアレディZの魅力はまったく色褪せていない、というものだ。

 とりわけ「スポーツカーを操っている」という実感はフェアレディZのほうが得やすく、その傾向は速度が低くなればなるほど強い。絶対的な速度だけを求めるのでなければ、フェアレディZを選択肢から除外するべきではないだろう。

 家族や親戚に勧めるなら間違いなくスープラだが、自分で買うならフェアレディZかもしれない。

トヨタ・スープラ RZ

トヨタ・スープラ RZ
全長×全幅×全高:4380×1865×1290mm
ホイールベース:2470mm
トレッド:Ⓕ1595Ⓡ1590mm
車両重量:1520kg
エンジン形式:直列6気筒DOHCターボ
排気量:2997cc
ボア×ストローク:82.0×94.6mm
圧縮比:11.0
最高出力:250kw〈340ps〉/5000rpm
最大トルク:500Nm/1600-4500rpm
燃料タンク容量:52L
トランスミッション:8速AT
駆動方式:FR
乗車定員:2名
サスペンション形式:ⒻマクファーソンストラットⓇマルチリンク
タイヤサイズ:Ⓕ255/35ZR19Ⓡ275/35ZR19
WLTCモード燃費:12.2km/L
市街地モード燃費:8.3km/L
郊外モード燃費:12.9km/L
高速道路モード燃費:14.7km/L
車両価格:702万7778円

日産フェアレディZ 50th Anniversary

日産フェアレディZ 50th Anniversary
全長×全幅×全高:4260×1845×1315mm
ホイールベース:2550mm
トレッド:Ⓕ1540Ⓡ1565mm
車両重量:1500kg
エンジン形式:V型6気筒DOHC
排気量:3696cc
ボア×ストローク:95.5×86.0mm
圧縮比:11.0
最高出力:247kw〈336ps〉/7000rpm
最大トルク:365Nm/5200rpm
燃料タンク容量:72L
トランスミッション:6速MT
駆動方式:FR
乗車定員:2名
サスペンション形式:ⒻダブルウィッシュボーンⓇマルチリンク
タイヤサイズ:Ⓕ245/40R19Ⓡ275/35R19
JC08モード燃費:9.1km/L
車両価格:475万3100円

〈ホンダ・シビック タイプR & ルノー・メガーヌR.S.カップで妻籠宿と馬籠宿を目指す700kmロングドライブ〉ニュル最速を争う2台でまったり木曽路を走ってみた───実燃費も明らかに

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェでFF市販車最速の座を争っているシビック タイプRとメガーヌR.S.で、あえてのんびりま...

あわせて読みたい

スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計ってみた【一般道〜高速道〜林道:計500km!】

スリップは当たり前で、走行抵抗も大きそうな未舗装路。タイヤが空転すれば、その分エンジンのパワーをロスしているわけだし...

あわせて読みたい

VWポロGTIとTSIで燃費はどれだけ違うのか? 1000km走って計測!【東京〜福井で計測! フォルクスワーゲン・ポロの実燃費(高速〜一般道〜酷道)】

フォルクスワーゲン・ポロのホットモデルであるGTIと、標準モデルであるTSI。前者は後者に対して排気量も最高出力もほぼ2倍! ...

あわせて読みたい

おすすめのバックナンバー

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ

Motor-Fanオリジナル自動車カタログ

自動車カタログTOPへ

Motor-Fan厳選中古車物件情報

中古車TOPへ