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日産NV350キャラバンのメカニズムをピンポイント解説!

  • 2019/12/09
  • ニューモデル速報
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YD25DDTi 2.5ℓ ディーゼルターボエンジン

ディーゼルエンジンには、欧州で実績を積んだYD25DDTiエンジンを用意。初出は98年という伝統あるエンジンだが、シリンダーヘッドや燃料噴射系の刷新が行なわれており、現在のモデルは“ジェネレーション3”と呼ばれている。

排気量(㏄):2488
種類・気筒数:直列4気筒
弁機構:DOHC 16バルブ直噴ターボ
ボア×ストローク(㎜):89.0×100.0
圧縮比:15.0
最高出力(kW[㎰]/rpm):95[129]/3200
最大トルク(N・m[㎏m]/rpm):356[36.3]/1400-2000
使用燃料:軽油
燃料タンク容量(ℓ):65

2000barコモンレール式燃料噴射システム

燃料噴射系には、デンソーのコモンレールシステムを採用する。高圧ポンプで加圧した燃料を蓄圧パイプ(コモンレール)に溜めておくため、低回転でも高圧の燃料噴射が可能。噴射圧が高まれば、燃料の微粒化が促進されるだけでなく、噴霧速度が高まって空気とよく混ざるようになり、燃えやすくなって黒煙やPMの生成を抑えることができる。

小噴口径インジェクター

1本あたり8つの噴孔から、最大噴射圧2000barで燃料を噴射する。噴射制御はノズルに内蔵されたソレノイドで行なわれ、1サイクルあたり最大9回の噴射能力を備える。多段噴射は排ガス低減だけでなく、燃焼騒音の抑制にも効果が高い。

パラレルポートシリンダーヘッド

2本ある吸気ポートは、巻貝状の溝を掘ったヘリカルポートと、ストレートに入れるタンジェンシャルポートに役割分担。ヘリカルポートでスワール(旋回流)を発生させ、タンジェンシャルポートでタンブル流(たて渦)を発生。燃焼室内の流れを加速し、燃料のミキシングを促進して黒煙やPMを減少させる。

QR20DE 2.0ℓ/QR25DE 2.5ℓ ガソリンエンジン

ガソリンエンジンは、長らく日産のミドルクラスを支えて来たQR系を搭載。2.0ℓはショートストローク型だが、実用域のトルクには定評があり、横置き仕様がT30型エクストレイルやC24型セレナにも搭載されていた。

■QR20DE
排気量(㏄):1998
種類・気筒数:直列4気筒
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):89.0×80.3
圧縮比:9.7
最高出力(kW[㎰]/rpm):96[130]/5600
最大トルク(N・m[㎏m]/rpm):178[18.1]/4400
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ):65
■QR25DE
排気量(㏄):2488
種類・気筒数:直列4気筒
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):89.0×100.0
圧縮比:9.5
最高出力(kW[㎰]/rpm):108[147]/5600
最大トルク(N・m[㎏m]/rpm):213[21.7]/4400
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ):65

ディーゼルの2段掛けカムチェーン

カムドライブチェーンは2段掛け。シリンダーの右側(向かって左)にシャフトを設け、ここで減速してからカムスプロケットを駆動する。バルブ挟み角が0度に近くなるディーゼルエンジンでは、中間減速を入れないと、カムスプロケットが干渉してしまうからだ。

電子制御可変容量ターボチャージャー

タービンスクロールに可変翼を並べたバリアブル・ジオメトリーターボを採用。低負荷時には可変翼を閉じて流速を高め、排気を効率良くタービンブレードに当てることで、ターボラグの縮小を図る。

LNT触媒とDPF

排ガスの後処理装置には、リーンNOxトラップ触媒(LNT)とディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)をタンデムで装備。上流にLNTを、下流にDPFを配置して、ポスト新長期規制に対応。

EGRクーラー

ディーゼルエンジンには、大容量の水冷式EGRクーラーを採用。再循環させる排ガスの温度が下がるため、圧縮開始温度が低くなるだけでなく、密度が高まって吸熱量が増加し、燃焼温度が低くなる二重の効果でNOxの低減を図る。

トランスミッション

ディーゼルエンジン車のATには、ジヤトコ製JR509E 型5速ATを搭載。長らく日産のFR系モデルを支え続けて来た信頼性の高いユニットだ。

オイル交換告知機能

現代のディーゼルエンジンは、DPFやLNTを再生するためにポスト噴射(膨脹行程後期の噴射)を行なうため、シリンダー壁に付着した燃料によってオイルの希釈が進んでしまう。そこで、ポスト噴射の履歴を記憶しておき、希釈が進んでいると判断されると警告表示を点灯させるOil Change Supervisorを装備する。

ロックアップ領域の拡大

12年にフルモデルチェンジを行なった際に、ATは多段化すると同時にロックアップ領域を拡大。負荷率が小さければ3速30㎞/h弱からロックアップできるようにし、実用燃費を大幅に向上させた。

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