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所詮シングル、と侮るなかれ! ハスクバーナVITPILENはいい意味でヘンテコな良作だ。

  • 2019/12/05
  • モト・チャンプ編集部
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ディテール解説

ショートストロークのビッグシングルは690DUKEがなくなった今ハスクバーナだけの魅力。ドッスンドッスンと粘り強く回るタイプのエンジンではなく、モトクロッサーのようにギャンッ!とフケるエキサイティングなユニットだ。
テールカウルと同じ角度でスパッと跳ね上がるマフラーはスタイリッシュな専用品で消音効果も高い。701シリーズはエアクリボックスの形状と排気系の変更により690DUKEと数値上はわずかに違う。
WPの倒立フォークや17インチのキャストホイールなど足周りは690DUKEから引き継いだもの。
シングルディスクにブレンボキャリパーの組み合わせはシリーズ共通。ただビットピレンは17インチという外径のおかげで18インチのフロントを持つ兄弟車に比べてなおブレーキが効く印象だ。もっともそれはセパハンによるライダーの姿勢によるものかもしれないが。
ナンバーとウインカーをスイングアームに接続されたマッドガードに配置することでテール周りはすっきりとした印象に。このスタイルは近年のトレンドにも思える。スイングアームやホイールは690と同様、17インチ仕様だ。
プリロード調整機能と伸び側のダンピング調整機能を備えるリアサスはWP製のもの。スイングアームやフレームなど主要パーツは皆690DUKEと共通だ。
WPのフォーク上部には減衰調整機能。左が圧側、右が伸び側を担当しており、工具なしで調整できるようになっている。
スヴァルトピレンではカバーで囲われているヘッドライトとその裏側だが、ビットピレンでは無骨に見せているデザイン。クラシカルさも感じる丸形状ながら、LED発光はモダンさも併せ持つ。
非常にスリムなテール周りは航空機をイメージさせるようなデザイン。スヴァルトピレンと違いシート後端は跳ね上がっておらず、シャープでスマートなイメージ。テールカウル裏側には大きく701と数字がデザインされていてどこまでもオシャレである。
硬めのシートはシリーズ共通。どこかオフ車テイストも感じさせるシートの形状や高さも、小柄のライダーにとっては慣れが必要な部分だろう。ちなみに座り心地はかなり硬いものだ。
本文中にも書いたが、セパハン仕様のビットピレンでは特にステップ位置の低さ、及び前方さが気になってもう一つしっくりこなかった。もっとアップ&バックとなるステップに交換すれば車体との一体感が向上しそうだ。ちなみにアップ&ダウン双方で使えるクイックシフターを備えている。
かなりワイドな印象のセパハンだが、走っていると特別不自然さはなく、しっかりつかまってアクセルをグイグイ開けたくなる設定だ。ポジションの変更に合わせてメーターの角度も変えられていて、ステップ位置を除けばむしろフィット感は高い。またタンクキャップのデザインも立体的な専用品になっていて、細部まで気を使っているのが伺える。

左右のスイッチボックスはヤマハ車を連想させるデザインで、何も不自然な所がなくとても使いやすい。スロットル側はワイヤーのない電子スロットルだ。

必要十分の情報を表示してくれる上、トラコンの設定などもできる優秀なメーターではあるが、各表示が少し小さいのと、バイク全体のクオリティを見るとちょっと寂しいほどシンプルなメーター。もう少し色気が欲しい所だ。

主要諸元

エンジン形式:水冷4ストロークSOHC 4バルブ単気筒
排気量:692.7cc
ボア×ストローク:105×80mm
最高出力:55kW(74hp)/8500rpm
最大トルク:72Nm/6750rpm
圧縮比:12.8:1
クラッチ:APTCスリッパークラッチ
ミッション:6速(イージーシフト)
タイヤ(F・R):120/70R17・160/60ZR17
タンク容量:約12.0L
車両重量:約157kg(半乾燥)
製造国:オーストリア

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