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ソニーがクルマを!の衝撃。しかもかなりの完成度。ソニー初のクルマ=「SONY VISION-S CONCEPT」 ソニーのクルマは、ソニーらしいか? ソニー初のクルマ=「SONY VISION-S CONCEPT」を解剖する。マグナもボッシュもZFも関わってる?

  • 2020/01/08
  • Motor Fan illustrated編集部
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ディテールまでよくできてる。最低地上高:120-135mmとあるから、車高調整機構がついているのだろうか
新開発のEVプラットフォームはクーペ、セダン、SUV、MPVへの発展性を持つという。前後サスペンションはダブルウィッシュボーン式だ

 プラットフォームは、新開発のEVプラットフォームで、今回のVISION-S CONCEPTのようなクーペだけでなく、セダン、SUV、MPVなどさまざな車型に発展できるという。
 実際に公道を走れることを想定して開発したそう。実際には一部法規に適合できていないところもあるので、このクルマは公道走行はできないが、衝突安全性については、各国の衝突安全テストでトップクラスのスコアが取得できることを目標に設計されている。

 いくらソニーといえども、自動車を丸ごと開発するのは難しい。今回はマグナ・シュタイヤー(トヨタ・スープラ、BMW Z4も同社が製造している)が関わっている。またボッシュやコンチネンタル、ZF、ベンテラーといったメガサプライヤー、そしてNVIDIA、クアルコムなども協力しているようだ。

 と言っても、マグナ・シュタイヤーが主導して作ったクルマにソニーがセンサーや5Gネットワークによるコネクティビティ技術、E/Eシステムを載せただけ、ではない。ソニーには、このクルマのチーフエンジニア、チーフデザイナーがいて、開発を主導した。開発に関わったのはAIロボティクスビジネス担当だという。

 さて、今回のEVコンセプトにソニーが載せたセンサーは、次のとおりだ。OVAL SENSINGとしてソニーの車載向けCMOSセンサー(Complementary Metal Oxide Semiconductor センサー)を中心に合計33個ものセンサーを搭載した。
IMX390×7個
IMX456×5個
Inner電子ミラーカメラ×1個
超音波センサー(Ultrasonicc)×12個
レーダー×5個
LiDAR×3個
 でLiDARは、回転部分を持たないスリッドステート型を搭載している。

「5G」が普及し、自動運転が高度化すると人は操縦から解放されて、室内空間はよりリビングルーム化していく。ここにソニーらしい360REALITY AUDIOやパノラミックスクリーンを載せてエンターメインメント性を高めている。

「ついにソニーがクルマを!」という驚きがあるが、現時点ではソニーが自動車を開発・製造・販売することはしないだろう。あくまでも「ソニーとして、クルマでなにができるか」を追求するコンセプトである。

 とはいえ、それにしてはずいぶんと力の入ったコンセプトカーであることも事実。またマグナ、ボッシュ、コンチネンタル、ZFは、車載センサーという分野ではある意味ライバルでもある。もちろん、NVIDIA、クアルコムも5Gネットワークでは競合相手でもあり協業する相手でもある。
 ソニーの車載技術を見せるだけならここまで「ちゃんとしたクルマ」に仕上げなくてもよかったはず。ここまでやってしまうところが「ソニーらしさ」とも言えるし、「ソニーが自動車にどれほど注力しているか、本気度を見せるために」ここまでやったとも言える。

 ぜひ、日本でも披露してほしいし、ソニーの次のステップも見てみたい。

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