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ホンダ新型シビックタイプR 開発責任者に訊く、Type Rにかけた想いとココがキモ! のチェックポイント タイプRは進化し続ける! ホンダ 新型シビックタイプR 発表!シフトノブ、ステアリング、ボディカラーにも開発責任者の想いが詰まっている!

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MF:そもそもタイプR自体も進化させているじゃないですか。それをさらに突き詰めてやると?

柿沼:もう、これ(Limited Edition)がなくても、いままでにしたらタイプRのマイナーチェンジなのにここまでやるの?って。マイナーチェンジ前に乗ってるお客さんがちょっと「なんだよ~」ってなるかもしれない。

MF:なりそうですよね。

柿沼:もう言われています(笑)。だから「すみません、買い換えてください」って。でもね、タイプRっていうかホンダスポーツとして、F1だってそうでしょ、と。毎年毎年、1戦1戦進化して、初めて勝つか負けるか、っていうところがあるんです。スポーツカーはそれと一緒で進化をやめちゃいけない。とにかくやれることを進化させてやっていくんだよ、って考えています。

マイナーチェンジ前の丸型のシフトノブ
新型のティアドロップ型シフトノブ


MF:この新しいシフトノブは、明らかに使いやすそうな気がします。

柿沼:そうなんですよ。使いやすいです!

MF:カチャカチャしてみたいです。

柿沼:ぜひ、やってみてください。どっちでも(ノーマルもLimited Editionも)同じものを使っていますから。

「小指を下のくぼみに沿わせるように持つ」のがポイント
大きさも程よく馴染みがよい。もちろん操作性も◎


MF:で、あのシフトノブにもかなりのこだわりが、きっとあるんですよね?

柿沼:あれはボクのこだわりです、完全に。2002の NSX R から、球形になったんですね。で、それ以降のタイプRって、基本全部あれを使っていてきているんですけど。ボクは、02のタイプRの開発も多少関わっていたんで、その頃からちょっと違うなってじつは思っていたんです。

MF:新しいシフトノブはこの手(柿沼さんの)に一番馴染むってことですね。

柿沼氏の手


柿沼:馴染むっていうかね。まん丸って、イメージ的には手の収まりもいいし、まん丸が一番いいじゃないかって感じると思うんです。でも、実際にそれを横に動かして前に、後ろに動かすっていうと結局まん丸だと、その瞬間その瞬間の圧力、手の中の圧力がどうしても点になっちゃうんですよ。点とか線とかになっちゃう。だけど、もともとのタイプRの頃ってみんな縦長だったんですけど、手を普通に添えて、こう握ったときに、この手の中でどの部分も接触して、面圧がちゃんと分散されてより正確な操作がしやすくなるんです。なるんですよ。


MF:今回、シフトノブに芯を入れているのはなぜですか?

柿沼:重さですね。ミッション側、ノブが生えてるミッション側に、ノブの動きに対する荷重特性みたいのが下で決まるんですけど、その荷重特性とその、要するに振り子ですよね。振り子の先っぽの重さが違うと全然、なんていうかな、シフトフィールが全然が違うんです。

MF:それはグラム単位ですよね。2g変わったら相当変わる世界ですか。

柿沼:先ほどの資料にも出ているんですが、いみじくも昔のチタン製のノブっていうのは、チタンの比重が重く、熱伝導率が低いという長所があるんです。チタンとアルミって、価格がね、数倍も違うんです。

MF:ほぅ。そんなに違うんですね。
(編集部注:アルミの比重は2.7(鉄の3分の1)に対してチタンの比重は4.5。熱伝導率はアルミが0.49に対してチタンは0.041)

柿沼:チタンに戻るって、なかなか(コスト的に)ハードルが高いですからね。

MF:チタン製だとオプションでウン万円、みたいなことになっちゃうんですね。

北米仕様のシフト周り。シリアルナンバーが刻まれたプレートにも注目


柿沼:チタンの良さのひとつに、熱伝導率が低い、っていうことがあるんですよ。アルミの熱伝導率は高いので炎天下の真夏に触ると熱い! 真冬に触ると、冷た! でしょ。それはアルミの熱伝導率が高いから。すぐに周りの温度になっちゃう。でも、チタンは熱伝導率が低いんで、なかなか温度が上がり下がりが鈍いんですね、そこもチタンのいいところ。ほかにも、コストの問題で無理だけど、チタンが持っている特性のひとつに比重によるウエイトがアルミより重い、っていうのもあるんですね。そこの良さを今回の(開発の)なかに、ノブの変更のなかに採り入れたくて、わざわざアルミの中に鉄芯を入れたんです。

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