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マツダCX-5とCX-8が年次改良されたと聞いたら、多くのクルマ好きがニヤリとする【MAZDA:SUV 試乗インプレッション】

  • 2020/03/20
  • MotorFan編集部 小泉 建治
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マツダ車の年次改良と聞けば、多くの好事家がニヤリとするに違いない。地味すぎるアップデートを積み重ね、結果的にクルマとしての完成度を大きく引き上げるその手法は、欧州メーカーに通じるものがあるからだ。2019年末に年次改良を受けたCX-5とCX-8に横浜の市街地を中心に試乗した。

REPORT●小泉建治(KOIZUMI Kenji)

ドライバビリティが良くなった!……のは錯覚らしい

 マツダのSUV戦略には目を見張るものがある。オフローダー風味を徹底的に排除した都会派キャラクターを前面に押し出す一方、ディーゼルやMTをラインナップするなどして煩型のクルマ好きを唸らせるなど、その商品展開はどこか欧州メーカーに似たものがある。

 さらにグローバルで最も売れているマツダ車はCX-5であり、CX-8にしても2018年から2年連続で日本で最も売れた3列シートのSUVという座を守り続けており、販売台数でもしっかり結果を出している。

 そんなCX-5とCX-8が、19年末に立て続けに年次改良を受けた。マツダが地道に年次改良を重ねることは、もはやクルマ好きの間では広く知られた話だろう。ディーラーでのセールストークにはほとんど活かせないような見えない部分の熟成に手間暇をかけ、クルマとしての完成度を着実に高めるその姿勢もまた、どこか欧州メーカーに通じるものがある。

 このCX-5とCX-8の年次改良モデルには年末にオフロードコースで試乗しており、当サイトでもレポートをお届けしているのだが、あくまでそれは両モデルの悪路走破性能を体感するためのものだった。今回は市街地と首都高速でのテストドライブである。

 まずは2.2Lディーゼルを搭載するCX-5から試乗する。19年モデルからの大きな変更点は、AWDとトラクションコントロールの協調制御によってスタックなどからの脱出をサポートする「オフロード・トラクション・アシスト」の採用だ。こちらについては既報レポートに詳しい(次ページ末のリンク先を参照)。

 そしてコクピットを眺めると、センターディスプレイのサイズが7インチから8インチに大型化されていることに気づく。

 走り出すと、ディーゼルとは思えない静粛性に改めて感心させられる。室内にいる限りガラガラ音はほとんど耳に届かない。ナチュラル・サウンド・スムーザーに代表されるマツダのディーゼルにかける執念の賜物であろう。

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 そして心なしか、アクセル操作に対するレスポンスが向上しているような気がした。首都高速の合流で、やや強めにアクセルを踏み込んだような場面で、より意のままに加速できるようになったと思われるのだ。エンジンそのものには手を入れられていないと聞いていたから、おそらく過給器になんらかのアップデートが図られたか、あるいはトランスミッションの制御に手が入れられたのか。

 試乗を終えて開発者に確かめてみると、「いいえ、パワートレインには一切変更はありまえん」との答え。はぁ〜。

 しかしニコニコしながら「そう感じられたことは十分に理解できますし、期待しておりましたよ」と仰る。どういうことか?

新型MAZDA CX-5

「今回の年次改良の大きなテーマのひとつは、静粛性の向上でした」

 具体的には、トップシーリング材を構成するフィルムの材質を変更し、車内に侵入したロードノイズを素速く吸収しているのだという。出た、まさにマツダの得意技。セールストークにまったく活かせない地味改良である。

「余計なロードノイズが抑えられたことで気持ちよく加速しているという感覚が強調され、ドライバビリティが向上したという印象につながったのでしょう」

 つまりは錯覚ということか……。我ながら自分の車両評価センスのなさに情けなくなってくる。

「いえいえ、耳から入ってくる感覚も大切な車両評価の要素のひとつです。静粛性の向上をしっかり感じ取っていただいたということです」

 多分に慰めが入っているだろうけれど、確かに走り出してすぐに高い静粛性に感心させられたのは正解だったとも言えるわけで、まぁ、そういうことにしておこう。

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