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デザイン視点で見た“新型ホンダ・フィット”のインパネまわり:ホンダeと似ている!? わかりやすく、操作しやすい! ホンダ新型フィットに見る操作系&視認性の進化

  • 2020/04/23
  • CAR STYLING編集部 松永 大演
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新型フィットのインテリア。メーカーオプションのカーナビ&オーディオを装備。注目はフロントピラー=Aピラーが前後に2本あることと、ダッシュボードのフラットさだ。前Aピラーは細く、視界の邪魔になりにくい。また大きなダッシュボードはウインドウの映り込みには不利だが、ごちゃついたノイズが少ない。

ようやく登場したホンダ・フィット。初代の登場が2001年だが、このモデルによって4代目となる。誇って乗れるコンパクトとして、新型モデルでも最新の技術や考え方を惜しみなく投入している。ここではそんなフィットの興味深いインテリアのデザインについて、その特徴を見ていこう。

こちらが2019年の東京モーターショーで日本仕様のプロトタイプが発表された完全EVのホンダe。全幅に渡るワイドな液晶モニターが魅力だが、上面がフラットなダッシュボードを実現。こればかりでなく新型フィットからホンダeにつながる操作系の考え方が実現されている。

ホンダeと発想の似たインパネ

 個性的なインパネをもつ新型フィットだが、ホンダでは新型アコードを起点にインテリアデザインが進化し始めているようで、その流れはホンダeにまで繋がっていると見た。とりわけ空調の操作パネルは、このところのホンダはダイヤル式に再注目しており、さらにアコードから進化を見せているようだ。

 新型フィットのインテリアを見ると、広い室内空間の確保…それ以上にゆったりと感じられる仕立てと、視認性に関して非常に気を遣っていることがわかる。とりわけ、前後2本に分けられたフロントピラー(Aピラー)は、視認性を意識したものだ。
 一見したところ、周囲のクルマがAピラーを立てる方向なのに、なんでこんな時代に逆行することをするのだろう。と思うところだが、エクステリア的にいってもこの一体感のある造形はまさにホンダ・コンパクトのデザインコンシャスを表現しており、不可欠な存在感とも感じられるようになってきた。
 今回の新型は、その理解や受け入れに少し時間を要するカタチのようだ。
 とはいえAピラーを寝かせて付け根を前進させてしまうことは、視認性にとって問題も持ちやすい。しかし、その解決策を提案した、という点では非常に良好なカタチに仕上がったといえそうだ。
 ボディ剛性にも関わるAピラーは、どうしても太さも必要となる。特に傾斜がきつく前方に伸びたピラーは、例えば右折時の歩行者が見えにくかったりする場合もあった。
 しかし、新型フィット前後2本のAピラーのうち、前Aピラーは極めて細く視界の邪魔にならない。そのため、実質的なフロントピラーは後Aピラーとなる。こちらはかなりドライバーに近く直立していることから、その内側は広い視界を得ているといえる。
 また前Aピラーをなくせばいいのではとの考えもあるが、その場合は大きくラウンドしたウインドウが必要で、視界も湾曲したものになりやすい。それを考えれば、前Aピラーの存在によって湾曲もなく極めて視界はナチュラルにできている。

新型ホンダ・フィット。短いボンネットは、最近で少数派。しかしそのカタマリ感は独自の存在感を示す。
2019年の東京モーターショーで発表されたホンダe。完全EV仕様として、ほぼこのカタチで市販されるという。

 ここでさらに注目しておきたいのが、インパネ上面、ダッシュボードのフラットさ。フロントウインドウはかなり直立していない限り、ダッシュボードの造形によって、フロントウインドウにごちゃごちゃと光る部分が多く写ってしまう。それを完全にフラットにしたことでウインドウには映り込むが、ごちゃつくハイライトのノイズを抑え込んで見えにくさを低減している。
 こうしたフラットなダッシュボードが形成できるのは、運転席の液晶パネル専用のシェードをなくすことができた点も貢献している。
 この点ではホンダeも同様にフラットだ。またホンダでは全幅で液晶モニターを採用することから、シェードレスはデザイン上では必至の課題だったはず。
 このようなことを考えると、両者は共用では決してないのだが、視認性の考え方に共通の思いが伝わってくる。
 ステアリングについては、よりシンプルなものを求めていたように感じられる。この横1本バータイプは初代シビックにも採用された経緯があり、ややノスタルジーを感じさせながら、本質の部分でシンプルを極めたという点でホンダのスタンダードとなりそうだ。

力の入った新型フィットのセンターモニター

新型フィットのディーラーオプションとなるセンターモニター。運転席側に独立した大きなスイッチを装備。カーナビやオーディオで最低限必要な機能を揃え、とっさの操作を素早く行なうことが可能だ。

 センターのモニターは、ディーラーOPとなるが最近ではなかなか専用設計ができないことから、すべての操作をモニター内あるいは周囲の小さな枠部分にまとめるのが一般的。
 ところが、このシステムは運転席側に物理スイッチを配置できた専用設計だ。一見するとこれだけのことに思えるが、モニター機能とのリンクを考えると想像以上に大きなプロジェクトだ。

ホンダeで独立に装備されるスイッチ。モニターが遠方に並ぶこともあり必須の装備にはなるが、扱いやすさの考え方はフィットと同様だ。写真は左ハンドルのホンダe。実はボリウムの考えはフィットと反対。右ハンドルでは逆になるのは、助手席の操作に配慮したものだろう。
 オーディオの中でもっとも利用する音量スイッチを独立させているのは嬉しい。モニター内やモニター周囲の小さなスイッチでは、とっさの操作の時に注視するばかりでなく時間がかかってしまうことが少なくないので、操作性においての大きな進化だ。

 主要な機能についての物理スイッチの採用はホンダeでも実現されており、横長大型モニターの手前にダイヤル式音量とともに設置されている。音量のコントロールは、ボタン式の方が操作に時間がかかってしまう点からも、ダイヤル式の方がメリットは大きい。

さらに注目はエアコン操作パネル

上はオートエアコン仕様で下がマニュアルエアコン仕様。3つのダイヤルを中心に上半分を透過照明による機能表示エリア、下半分を押しボタン式スイッチによる操作エリア。ダイヤルによるゾーニングと機能分類によって、扱いやすさを追求。

 エアコンの操作系は、アコードと共通の考え方が通されたホンダの最新のものだ。ダイヤルを3つ設置し、上半分が透過照明表示。下半分が物理スイッチで、関連した操作ごとにゾーニング。ダイヤルによって分割されるために、覚えてしまえば手探りでの操作がしやすい。
 さらに面白いのは、オートエアコンとマニュアルエアコンでダイヤルの配置が違う点だ。オートエアコンではドライバー側が温度設定で、マニュアルエアコンでは風量設定となる。これは操作頻度によるもので、マニュアルでは風量を操作する頻度が多く、オートエアコンでは温度を操作する頻度が多いということだ。左ハンドル仕様では、もちろん逆配列となっている。
 ホンダeの場合は、このシステムとちょっと違うインサイトなどと似た簡素な考え方のものが採用されている。
 しかし、ホンダeではおそらくモニター表示とリンクされるため、ここは簡素化しようと考えたのではないだろうか。

新型フィットの左ハンドル仕様。モニターの操作ボタン、エアコンのダイヤル配列が右ハンドル仕様と逆になる。扱いやすさ、操作頻度を考慮しての設定だ。
 ホンダeではより未来的なインパネが登場してくるが、その基本部分では新型フィットも同様だ。
 ホンダeではその圧倒的な情報量をいかに整理してくるか、という点が一つの見せ場になってくる。音声操作もかなりの頻度必要となるのではないだろうか。
 対するフィットは、シンプルにわかりやすくするため手間暇が費やされている。それは、高い操作性の向上のためのもので、極めて愚直で気がつきにくいのだが、効果の高いものだ。
 これは単にフィットに対するものではなく、ここ最近のホンダが進めているものでもあり、アコードをはじめとした新たなホンダのスタンダードとなっていくものだろう。
 ここのところ、ステアリングでの操作に甘えてオーディオ本体の操作性を無視しているのではないかと思えた車がメーカーに限らず実に多かった。しかしこのホンダの動きによって、やっと光明をみることができた思いだ。そんな嬉しさを、この新型フィットに感じることができた。

最近のホンダ共通の操作 ここに注目!

ワイパーレバー。間欠のインターバルをダイヤルで操作するが、三角形と+/ーの表示に加えて雨滴の量を表示。以前はこの三角形がインターバルの時間の長さなのか、雨の量なのかがわかりにくかったが。これで明確に。
このクラスで初採用となった電動式サイドブレーキと、その手前には停止時のブレーキ保持スイッチ。似たような機能なので、近くに配置しながらも操作形態を変えることで、操作の間違いを予防する。

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