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体が疲れにくいGゼロクッション。生卵を落としたら割れる?割れない?

  • 2020/09/06
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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生卵は“最終的に”グシャリと潰れたが、『Gゼロクッション(写真左)』と市販の「ウレタンクッション(写真右)」の衝撃吸収力は、当初の予想を遥かに超えるものだった。

「低反発でもなく高反発でもない、まるで宙に浮いているような乗り心地を実現!」という通販番組で人気の『Gゼロクッション』。クッション定番のスポンジやウレタンではなく、Gゼロクッションには「TPE」という復元力の高い、非常に柔らかい特殊素材を使用。今回はGゼロクッションに生卵を落としtさせ、その衝撃吸収力をテストしてみた。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

特殊素材の「TPE」や、体重や耐圧を分散する「ランバス構造」を採用

商品名:Gゼロクッション 購入価格:5500円 輸入販売元:協和工業株式会社

Gゼロクッションの座面。網目状の「ランバス構造」のため、通気性も良好。指で触れてみると、お菓子のグミのような、ぷにょぷにょした柔らかい感触がする。

 Gゼロクッションは、「低反発でもなく高反発でもない、まるで宙に浮いているような乗り心地を実現!」のキャッチフレーズでTVの通販番組などなどで話題となってるアイテム。

 このクッションは、「TPE(※注)」という復元力の高い、非常に柔らかい特殊素材を使用。これを「ひし形の編み目構造(ランバス構造)」に配置し、独特の座り心地を実現しているのが特徴だ。

※注:「TPE」とは、サーモ・プラスチック・エラストマーの略で、ゴムのような弾性を持ち、熱を加えると溶け、冷やすと固まる柔らかいプラスチックのこと。リサイクルが可能で、環境に優しいのが特徴。

 クルマのシートにGゼロクッションを敷き、長時間運転してみたところ、普段使っているスポンジのクッションに比べて、確かに衝撃吸収力は高い。一言でいえば、“滑らかな”座り心地だった。

無重力? お尻汗?|通販番組によく登場するGゼロクッション!クルマで試してみた。

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生卵を真っ逆さまに落下させ、クッションの衝撃吸収力をテスト

クッションを地面に置き、生卵を落下させてみる。写真はスケール(寸法計測器)を使い、高さを計測しているところ(クッション表面から1mの状態)。
 Gゼロクッションといえば、座面の上に生卵を置き、タレントが座る→「すごい!全体重を載せてるのに割れてない!」 というのがテレビの通販番組でのお決まりの流れ。
 低反発でもなく高反発でもない、衝撃吸収性素材と構造が、生卵にかかる体圧を分散させているのだという。

 では、今まで自分で使っていたA○ZONで購入したウレタン内蔵クッションと、このGゼロクッションでは、どちらが優秀なのだろうか。そこで試してみたのが、生卵を対象物に落下させる手法。落下させる高さ(距離)を徐々に増していき、衝撃吸収性を確認するという、シンプルな実験方法だ。卵が割れない→衝撃吸収性が高い→身体への負担が小さい良いクッション(のはず)、という考えだ。

生卵の落下テストを実施したクッション

『Gゼロクッション』。専用カバーに入れた状態でテストを実施。
普段、筆者がクルマを運転する時に使用中の、厚みのある「ウレタン内蔵」の黒いクッション。1年以上使っているので、少しへたっているかもしれない。

いざ、テスト開始!

1m上空から落下させたら……

生卵がウレタン内蔵の黒クッションに落下した瞬間のショット。
 公園の芝生の上に各クッションを置き、1m上空から生卵を落下させてみる。
 まずは、『Gゼロクッション』よりも厚みのあるウレタンクッションから。クッション上で軽く「ポンッ」と跳ねると、何事もなく、芝生の上をコロコロ。卵が割れる素振りがまったくない。

 今度は厚さ3cmの『Gゼロクッション』。クッションの上で「ビョーン!」と元気よく跳ね上がると、こちらも卵が割れることなく、芝生の上をコロコロ。
 ウレタンクッションに比べ、『Gゼロクッション』は卵の跳ね方が激しい。

2mから落下させたら……

 今度は2mに高さ(距離)を拡大。「ここまでくれば、割れるかな?」と思いきや、両クッションともに、1m時よりもさらに元気よく、クッション上を「ポヨンッ!」「ビョーン!」とバウンドし、芝生の上をコロコロ。
 ウレタンクッションに比べ、やはり『Gゼロクッション』は卵の跳ね方は激しい。

割れない……ならば3mでどうだ!

生卵が2mから落下し、クッションに当たった瞬間。
 割れる気配がないので、今度は脚立に乗り、3mの高さから落としてみる。この高さだと、クッションが小さく見え、クッション上に落とすことが難しくなってきた。

 狙いをすまし、クッションをめがけて急降下。しかし、両クッションとも、クッション上を、さらに「ポヨンッ!!!」「ビョーーーン!」と豪快にバウンドし、またまた芝生の上をコロコロと転がっていく。

 あらためて、各クッションの衝撃吸収性の高さに驚いた。と同時に、頭の中は、徐々に「どうやったら卵を割ることができるか?」という方向に進路変更。

 今度は割ったるで~! と言わんばかりに、3m上空から、手首のスナップを効かせ、再度狙いを定め、各クッションめがけて、“かなりの全力投球”。
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割れなかった。

3m上空から、手首のスナップを効かせ、再度狙いを定めて各クッションをめがけて“全力投球”したが、両クッションともに生卵は割れず。スゴイ!

クッションを木製のベンチの上に変更

1mの高さから落下してみると……

Gゼロクッションの上を飛び跳ね、コンクリートの地面に落下して割れた生卵。
 芝生上に置いた状態では、まったく割れる気配がないため、クッションを堅い木製のベンチの上に移動。地上1mから落下させてみると……。

 ウレタンクッションは芝生の上と同様にしっかりと衝撃を吸収。卵は割れなかった。一方の『Gゼロクッション』は、芝生上の時よりも、ややスピードのついた状態で「ビョンッ!」と跳ね返り、地面に落ちて割れた。クッションに当たった瞬間は割れていなかったので、これはセーフだ。

2mの高さから卵を落とす

 今度は2mの高さで落下。厚みたっぷりのウレタンクッションはここでもしっかりと衝撃を吸収。卵は割れず。一方のGゼロクッションでは、ゴン!と卵と木製のベンチがぶつかったような音。ついに卵が割れた。
※注:シート上で割れた卵は、スタッフが美味しくいただきました。

まとめ

 今回の実験で分かったことを、まとめてみよう。

・Gゼロクッションもウレタンクッションも、芝生の上など、柔軟性のある物体の上に敷いた場合、極めて高い衝撃吸収力を発揮する。

・堅い地面の上にGゼロクッションを敷いた時、芝生のような柔軟性のある地面に敷いた場合に比べ、衝撃吸収力は極度に低下する。

・ウレタンクッションが布団のように全体で衝撃を包み込むような感じなのに対して、Gゼロクッションは凹凸が衝撃を分散する。この凹部自体は衝撃に対する守備力が低く、卵の場合だと割れてしまったようだ。

 この点が、『Gゼロクッション』と「ウレタンクッション」の乗り味の違いだろう。

※注:上記実験の結果は、実験場所、卵の種類など、条件等により異なります。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

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