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ツインモーター4WDでクルマを操る楽しさアップ!三菱エクリプスクロスPHEVのS-AWCの実力を雪上で試す PR

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三菱エクリプスクロスPHEV P 車両本体価格○447万7000円

三菱エクリプスクロスは2020年12月にマイナーチェンジを受けた。注目はアウトランダー譲りでさらに洗練度を増したPHEVシステムだが、前後にモーターを搭載したツインモーターを精緻に制御する4WDシステムも四駆の三菱の名に恥じない完成度だ。スノードライブで、エクリプスクロスPHEVの走りを試してみた。
TEXT◎世良耕太(SERA Kota)

ボディカラーは雪にも映えるホワイトダイヤモンド。バッテリー容量は13.8kWh。200V15Aで満充電に4.5時間、急速充電では80%まで25分かかるのが、今回の試乗は、ほぼバッテリーが空の状態で東京を出発した。

三菱自動車のクロスオーバーSUV、エクリプスクロスは2020年12月にデザインを一新し、新たにPHEVモデルを加えて販売を開始した。エクステリアでは、「ダイナミックシールド」と呼ぶ個性的な表情を進化させたのが目を引く。よりアグレッシブな表情になっているが、嫌味はなく、モダンでスマートだ。

表情だけでなくクルマ全体が「スマートになった」印象を受けるが、その理由は伸びやかになったプロポーションにある。新しいエクリプスクロスは全長が140mm伸びているが、そのうち105mmをリヤのオーバーハングにあてた。そのおかげでプロポーションは伸びやかになり、同時にスポーティになった。

全長×全幅×全高:4545mm×1805mm×1685mm ホイールベース:2670mm
最低地上高:185mm トレッド:F1540mm/R1540mm
最小回転半径は5.4m。車両重量:1980kg 前軸軸重1070kg 後軸軸重910kg

見違えるようにスマートになったエクリプスクロスとは、3度目の対面だ。いずれも相手はPHEV(プラグインハイブリッド車)である。エンジンとモーターのふたつの動力源を組み合わせているのでハイブリッド。外部電源から充電できるので、「プラグイン」というわけだ。エクリプスクロスPHEVは普通充電(AC200V)だけでなく、高速道路などに設置されている充電設備で急速充電(DC)できるのが特徴だ。

エクリプスクロスPHEVは、EV/シリーズ走行/パラレル走行の3モードの走行モードがある。

モーターはフロント(最高出力82ps)だけでなく、リヤ(最高出力95ps)にもモーターを搭載しているため、4WD走行が可能。リヤのほうが高出力なのは、運動性能を考えてのことだ。そう、エクリプスクロスPHEVは実用性だけを重視したクロスオーバーSUVではないのである。意のままの走りを意識したモデルで、そのためのツインモーターなのだ。走りを意識した証拠に、前後のモーター出力と4輪の制動力を走行状況に合わせて最適に制御し、トラクション性能や旋回性能を含め、走行性能を総合的に高めるS-AWC(車両運動統合制御システム)を搭載している。

フロントモーター 型式:S61 最高出力:82ps(60kW) 最大トルク:137Nm リヤモーター 型式:Y61 最高出力:95ps(70kW) 最大トルク:195Nm
搭載するリチウムイオンバッテリーの総電力量は13.8kWhだ。WLTCモード充電電力使用時走行距離は57.3kmになる。試乗車を受け取ったときはバッテリーがほとんど空になっていた。こうなった場合、エクリプスクロスPHEVは2.4ℓ・直4自然吸気ガソリンエンジンを始動させ、通常はエンジンで発電し、つくった電力でモーターを作動させて走る。いわゆるシリーズハイブリッドの状態だ。高速走行時や追い越し時など、高い負荷や強い加速要求があった場合はエンジンの動力で走行し、モーターでアシストする。いわゆるパラレルハイブリッド状態だ。

信州の山道でS-AWCを試す

構想走行でも静粛性の高さが印象的だった。エンジン回転数は2000rpmを超えるが、よほど集中していないとエンジンのON/OFFには気づかないほどだ。
スタッドレスタイヤ(BSブリザック)を履いたエクリプスクロスPHEVは、スノードライブでもリラックスしてドライブできる。4WDのありがたさを実感するシチュエーションだ。

一般道を少し走ってすぐに高速道路に乗った。目指す先は雪に覆われた信州の山道だ。印象に残ったことはいくつもあるが、まず、静かなのに驚いた。エクリプスクロスPHEVを開発するにあたっては、「できるだけエンジンを始動させないこと」、「エンジンを始動させてもエンジン音をできるだけ車室内に侵入させないこと」を心がけて開発したという。気になる音は元から断つのが第一。どうしても出てしまう音は物理的な手段を講じて抑える考えだ。後者については、吸音材や遮音材の追加、フロアカーペットの目付量の増加などで対処した。意識していればエンジンが始動したことに気づくが、ものすごくかすかな音なので、一切気にならない。

OBDⅡのポートから信号を取り出してスマホに表示した。エンジンはかかっても気づかない。かかっているときは、「燃費の目玉」と呼ばれる最高効率の回転域で回っている。
エクリプスクロスPHEVにはエンジン回転数を表示するメーターが付いていないので、OBDIIのポートから信号をとり、スマホのアプリで表示させて確認したが、高速道路走行中にエンジンが始動すると2000rpm前後でいったん落ち着く。このあたりが、効率のいいポイントなのだろう。強い上り勾配で車速を維持しようとした際には3000rpmをゆうに超えるシーンもあったが、音の角が丸められた状態で耳に届くので、騒々しく感じない。静粛性の高さは間違いなく、エクリプスクロスPHEVの最大の魅力のひとつだ。

雪が積もった広場で、さまざまなモードを試してみた。
ドライブモードはシフトレバーの横にあるスイッチで切り替える。
デフォルトは「ノーマル」。セレクターを使って「スノー」「グラベル」「ターマック」「エコ」に切り替えられる。

そんなクルマの動きだから、路面が雪で覆われていても、安心して運転を続けることができる。エクリプスクロスはドライブモードを用意している。デフォルトは「ノーマル」で、ほかに「スノー」「グラベル」「ターマック」がある。ターマックはPHEV専用のモードだ。セレクターレバー右横のトグルスイッチで切り換える。

「スノー」にするとアクセルペダルの動きに対する力の出方がおっとりし、コントロールがしやすくなる方向。雪が深く、車速も低い状況に合っているようだ。ノーマルモードより安定方向に振ってあり、舵を効かせるセッティングになっている。「グラベル」は悪路走行時やスタック時の脱出性に振ったセッティングで、トラクションを重視した設定。平坦な雪道で走らせてみると、ややテールハッピーな傾向を示す。それゆえ、「ん、なんかおもしろいぞ、このモード」と感じた。

もっと過激なのは「ターマック」だ。切り換えた途端にエンジンは始動。アシストする気満々である。また、回生ブレーキは最も強力なB5に切り替わり、アクセルオフでの姿勢制御がしやすくなる。アクティブヨーコーントロールのAYCはブレーキ制御を強めに作動させ、旋回性を高める設定だ。コーナーの手前でアクセルを抜いて前荷重にしつつステアリングを切り込み、向きが変わったらタイミングを見計らってガバッとアクセルを踏み込むと、後輪が元気に路面をかいて、お尻を振りながらも前に進むという「オレ、クルマ操っちゃっている感」を存分に味わうことができる。ここはモンテカルロ・ラリーのステージか……。

雪道では「スノー」モードがおすすめだ。障害物がない雪上コースでの試乗ではターマックモードも試せた。

試乗は都内〜関越自動車道で長野県の女神湖、ビーナスライン、帰路は中央自動車道で都内まで戻るコースで行なった。
いけない、いけない。舗装路を意味するターマックは本来、乾燥舗装路での走りを楽しむためのモードだ(安全な場所でお試しください)。しかし、俄然元気になるターマックモードに、エクリプスクロスPHEVの底力を感じる。よく動くサスペンションと、しっかりしたボディがあってこそ、安心して振り回せるチューニングが施せるのだから。

澄ました態度で悪コンディションが待ち受けるカントリーサイドにおもむき、ひと汗かいて何ごともなかったかのようにスマートに帰ってくる。そんな芸当を難なくこなしてしまう懐の深さが、エクリプスクロスPHEVの魅力だ。

今回の試乗での燃費は、435.7km走行して13.6km/ℓ EV Drivingが46%だった。モード燃費はハイブリッド燃料消費率WLTCモード 16.4km/ℓ  市街地モード 15.7km/ℓ  郊外モード 16.8km/ℓ  高速道路モード 16.5km/ℓ
精悍でスマートさが増したフロントフェイスも好印象である。パワートレーンがいいと、全体の質感が1ランク上がった感じがするのが不思議だ。

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