中速からのパワー感はトップクラス!台湾で沸騰中の新型シグナスを国内最速試乗!|ヤマハ・シグナスGRYPHUS

シグナスXの後継として台湾で登場した「シグナス・グリファス」が日本国内にある! という情報をキャッチ。限られた時間での試乗だったが、ポテンシャルの高さは確認できた!

PHOTO:渡辺昌彦 RIDER:キッシー岸田 SPECIAL THANKS:カムイ八王子/ともそ(車両)

2021年モトチャンプ1月号

HONDA PCX新型登場

スクーターの遊び方ガイド

超人気モデルがフルモデルチェン
4バルブエンジン+リヤ130タイヤ採用で魅力倍増!

台湾レース界で活躍中!社外製パーツも続々と登場

スクーター大国台湾で2020年7月に発表されたものの、いまだ国内販売のリリースがない新型シグナス。エンジンは低フリクションのブルーコアとなり水冷化。ある回転数から高速側のカムに切り替わる可変バルブ機構VVAを採用し最高出力も9.8㎰から12㎰に大幅にアップした。足周りは伝統の12インチを継承し、フロントフォークはφ33からφ35に太くなっている。

そんな期待しかない車両に日本で乗るチャンスが巡ってきた。第一印象は「デカいな」だが、またがってみるとポジションはシグナスXそのもの。ステップにしっかり踏ん張れるスポーティさは失っていない。これなら乗り換え組も違和感はないだろう。タイヤサイズが前後共にワンサイズ太くなり安定感が期待でき、なにより迫力がある。台湾ではすでに駆動系~排気量アップまで専用パーツが登場。水冷となり油温も安定するためチューニング面も安心。潜在ポテンシャルはかなり高いゾ!

【IMPRESSION】フロント周りの剛性の高さにビックリ!

「エンジンは中速から上の力がすごくある。同じポイントで速度を確認したら新型が3km/h速かった。そして特筆すべきはブレーキだね。前も後ろもバツグンに効くし、ロックもしなかった。フロントの安定感はすごいよ。ハンドリングは高速コーナーのライントレースがしやすい安定志向。どのバンク角でも安定しているから寝かしやすい。完全に5型を超えてきたね」(キッシー岸田)


DETAIL

リヤショックは3段階のイニシャル調整が可能。新車だからか「ややリバウンドが強かった」とはキッシー岸田。排気音は静かで振動も少ない。駆動系は乗りやすさを考慮した特性でゼロ発進加速は5型のほうが速かった。

【シグナス グリファス新型】
全長×全幅×全高:1935×690×1160mm
ホイールベース:1340mm
シート高:785mm
車両重量:123kg(UBS仕様)
エンジン種類:水冷4スト単気筒
総排気量:124cc
最高出力:12ps/8000rpm
最大トルク:1.14kgm/6000rpm
タイヤ(前・後):120/70-12・130/70-12

【シグナス X現行モデル】
全長×全幅×全高:1890×690×1120mm
ホイールベース:1305mm
シート高:775mm
車両重量:119kg
エンジン種類:空冷4スト単気筒
総排気量:124cc
最高出力:9.8ps/7500rpm
最大トルク:1.0kgm/6000rpm
タイヤ(前・後):110/70-12・120/70-12

【LUGGAGE】フルフェイスヘルメット+αが収納可能なシート下スペー

シートは両車とも前方に開くタイプ。どちらもフルフェイスヘルメットが収納可能だが、深さと長さは5型のほうがやや広い印象だ。ちなみにシート座面の長さは新型(写真左)が645mmで5型(写真右)が605mm(実測値)

【POSITION】ハンドル位置が少し高いけど乗車姿勢はほぼ変わらない

新型(写真左)はシート高が10mm高く足つきは少し悪い(モデル:身長174cm)。ステップの広さはほぼ変わらず後端は踏ん張れる形状だ。ハンドルとの絶妙な位置関係はさすがシグナス。コーナー時の姿勢もラクだ

【FUEL】給油リッドのデザインと開閉方法は大きな違いあり

新型(写真左)はキー操作による開閉が可能(台湾仕様)で、飛び出しが少ないスマートなデザイン(燃料タンク容量は6.1ℓ)。対して5型(写真右)は、キーを差し込んで開閉する。凹凸を効かせたデザインが特徴的(燃料タンク容量は6.5ℓ)。

【METER】大型のフルLCDメーターでどちらも視認性はよし

新型(写真左)は中央にエンジン回転数が右上に速度が表示されるユニークなデザイン(前後連動ブレーキモデル)。併売のABSモデルはデザインが変わる。5型(写真右)は回転数表示が大きくブルーのバックライトがスポーティな印象だ。

新型シグナスのエンジン&駆動系をCHECK

エンジンがNMAXやエアロックス155系との事前情報を元に、この2台に詳しい二輪用品店「カムイ八王子」の瀧田さんにご協力いただき、シグナスXと比較してみた。

180ccまで簡単に排気量アップできますね」 byマイスター瀧田

ヤマハNMAX155オーナーで、富士スピードウェイで行なわれる最高速アタックにも参戦中。

【CVT】

駆動系のパーツ構成は155ccベース

右が5型で左が新型。外径はφ113に対してφ129とかなり大径に。高速道路を想定した設計のエアロックス155系と予想。

VベルトはNMAX系が流用できそう

5型とはクランクケースの大きさが違うためVベルトのみNMAX155と比較。幅はNMAXの方が太く長さは新型が若干長い


サイズがひと回り大きく重量も重い

クラッチ重量は5型の2.88kgに対して新型は3.35kgと約700g重い。センタースプリングは新型のほうが柔らかかった。

より緩みにくいタイプに進化

ドライブ側を固定するワッシャとナットは、5型(写真右)のタイプから厚みがあり大きなタイプに変更。緩み防止が目的だ。


【ENGINE】

エンジンはエアロックス155系

オイルポンプの位置やクランクケースの形状からベースエンジンはエアロックス系と思われる。エアロックスはリヤ14インチのため、タイヤとのクリアランスも十分だ。


新型は大径パイプ&大容量

上がNMAX155のエアクリーナーボックスで下が新型のエアクリーナーボックス。新型のほうがダクト径が太くエアクリーナー容量も大きそう。

【通信販売も好評です!】

カムイ八王子東京都八王子市下柚木1245-1 ☎042-678-0123

ミニバイクパーツ専門店。とくにヤマハ、スズキの2種スクに強い。ピットも完備しているので、チューニングに困ったら一度相談してみよう。

TESTER  キッシー岸田

世界中のミニバイクレースで勝利を手にしたワールドミニバイクレーサー。研ぎ澄まされた身体のセンサーを武器にシグナス・グリファスを分析!

著者プロフィール

谷陽子 近影

谷陽子