ギヤチェンジを自動化! ヤマハの新型「MT-07」に「Y-AMT」搭載モデルが登場

ヤマハ発動機(ヤマハ)は2025年2月4日、「MT-07」の新型を発表した。基準車のほかモデルとして初めてオートマチック機構「Y-AMT」を搭載したモデル「MT-07 Y-AMT」も用意する。価格は基準車が税込96万8000円、「Y-AMT」が税込105万6000円となる。

ヤマハ発動機(ヤマハ)は2025年2月4日、「MT-07」の新型を発表した。基準車のほかモデルとして初めてオートマチック機構「Y-AMT」を搭載したモデル「MT-07 Y-AMT」も用意する。価格は基準車が税込96万8000円、「Y-AMT」が税込105万6000円となる。

軽快感がさらに向上

従来のMTシリーズが培ってきた伝統と走りへのこだわりを踏襲しながら、新たな進化を遂げた。エンジン性能、シャーシ設計、電子制御システムの各分野で徹底的な刷新が施され、次世代のライディング体験を提供することを目指す。中でも今回初搭載となるY‑AMTは、MT‑07の革新性を象徴する最重要技術として、業界内外から大きな注目を集める存在となっている。

エンジンは、低中速域での豊かなトルクと、高回転域におけるスムーズなレスポンスを両立することで、あらゆる走行シーンにおいてライダーに強烈な走りの快感を与える。エンジン内部では、燃焼効率の向上や排出ガスの低減といった環境性能への配慮も図られており、パフォーマンスとエコロジーの両立を実現する設計思想が随所に見られる。

シャーシは、従来モデルと比較して大幅な軽量化を達成すると同時に、高剛性構造を採用。これにより、カーブ走行時の安定性や直進走行時の堅実な走りを両立させ、ライダーに安心感とダイナミックな操縦性を提供する。

新たな電子制御システムは、各種センサーから得られるデータをリアルタイムで解析し、状況に応じた最適なパワー配分やブレーキ制御を実現。走行中の安全性とパフォーマンスを高い次元で両立させるための、緻密な技術がふんだんに盛り込まれている。

最新のAT「Y-AMT」を搭載

今回の目玉とも言えるのが、初搭載の「Y‑AMT」である。「Y‑AMT」は、従来のマニュアルトランスミッションのクラッチ操作やシフトチェンジの煩雑さを解消しつつ、ライダーにダイレクトな走りのフィーリングを提供するために開発された革新的な自動マニュアルトランスミッション技術だ。

電子制御ユニットがギアシフトのタイミングを瞬時に判断し、最適な変速操作を自動で実行することで、シームレスな加速と安定した走行を可能にする。これにより、混雑した市街地でのストレス軽減や、長距離ツーリング時の疲労低減が期待されると同時に、スポーツライディング時にも人為的な操作ミスを排除し、より一層の走行性能向上を実現する仕組みとなっている。

また、「Y‑AMT」の搭載は、ライダーに新たな運転体験と操作性の向上をもたらすだけでなく、「MT‑07」の持つスポーティな魅力をさらに引き立てる要因ともなっている。クラッチ操作不要というシンプルさと、変速時の瞬時の反応性が融合することで、従来のマニュアルトランスミッションの楽しさを損なうことなく、より洗練されたライディングスタイルが実現される。

ヤマハが長年にわたって蓄積してきた技術とノウハウが結実したこのシステムと、革命的な軽量さと軽快性をもってミドルクラスに衝撃を与えたMT-07の融合は、バイク業界に新たな風を巻き起こすと同時に、今後のマシン設計における一つの指標となることは間違いない。

主要諸元

画像ギャラリー

キーワードで検索する

著者プロフィール

磐城蟻光 近影

磐城蟻光