スーパーカブ&ミニバイクが330台!? Cafeはらっぱ主催のカブミーティング『ハラミ』は第3回でさらにビッグなイベントになっていた!

2025年4月20日(日)、埼玉県八潮市にて「第3回カブミーティング『ハラミ』」が開催された。令和6年能登半島地震復興応援として始まったこのミニバイクミーティングも今回で3回目だ。主催は地元のライダーズカフェ『Cafeはらっぱ』。東京や埼玉、千葉、神奈川を中心に関東一円から330台が集まり、会場は大変な賑わいを見せていた。
REPORT&PHOTO:山崎 龍(YAMAZAKI Ryu)

2024年春に八潮市で始まったミニバイクミーティングが3回目の開催

2025年4月20日(日)、埼玉県八潮市にある「中川やしおフラワーパーク」を会場に『第3回カブミーティング「ハラミ」』が開催された。このミーティングは2024年4月の第1回、同年9月の第2回に引き続き、令和6年能登半島地震復興応援を目的に始まったスクーターを含む125cc以下のミニバイクオンリーのミーティングだ。参加は無料、事前申し込みも不要ということで、今回もスーパーカブを中心に330台が集まった。

第3回カブミーティング『ハラミ』2025春。

ミーティングを主催するのは八潮市内にあるライダーズカフェの『Cafeはらっぱ』店長の「らっぱ~さん」こと野澤高明さん。野澤さん自身、スーパーカブを中心とするミニバイクの大ファンであり、彼を慕う店の常連メンバーが集まって実現した。

さらにミーティングの協賛企業も回を追うごとに増え、二輪車用ウインドシールド(風防)やサイドボックスの旭風防、オートバイ向けアパレルのオリオンエースやラフ&ロード、ツーリングバッグやミラーなどのTANAX、ワックスや洗車用品のシュアラスターなどの出展があった。

TANAXのブース。
旭風防のブース。

加えて、キッチンカーなどのケータリングも充実していたほか、八潮市と八潮市観光協会の後援も受けている。

今回は大道芸人によるショーも行われた(写真:りな)。
ジャグリングなどの見事な芸に観客から大きな歓声が巻き起こった(写真:りな)。

個性豊かな330台が「中川やしおフラワーパーク」に大集合!

前回のミーティングは雨に祟られたが、今回の天気は薄曇り。最近では4月中旬でも初夏並みに暑くなる日も珍しくないため、むしろ屋外イベントでは晴天よりも過ごしやすい。車両の展示スペースは入り口近くのスタッフエリア、公園の池沿いで広く取られたスーパーカブエリア、企業出展エリアに隣接する昭和時代車両エリア、そして一番奥のスクーターとモンキー&ゴリラに区分けされている。

各展示エリアにはオーナーの個性がきらりと光るマシンが並び、工場出荷のままのノーマル車はむしろ少ない。とくにエントリー台数が多いカブシリーズはユニークなカスタムが多い印象だ。

朝10時の開場とともに続々とミニバイクが入場してくる。

参加者たちは自慢の愛車を披露したり、展示されているほかのエントリー車両を見て回ったりしながら、情報交換やバイク談義に花を咲かせていた。前回、前々回のミーティングがきっかけで仲良くなった人も多いようで、半年ぶりに顔を合わせる人も少なくはなく、半年ぶりのミーティングに旧交を温めている人の姿を会場のあちこちで見かけた。

自走での入場は入り口まで。会場まで100mほどは押し歩きになる。

なお、今回から『カブミーティング「ハラミ」』年に1度の開催となるので、次回は2026年春頃の開催となる。

イベント恒例の豪華景品が当たるじゃんけん大会。
ライダーズカフェの『Cafeはらっぱ』店長の「らっぱ~さん」こと野澤高明さん。「第3回カブミーティング『ハラミ』2025春」の主催者でもある。
ミーティングの司会は声優の原えりこさん。『きまぐれオレンジロード』や『機動戦士ガンダムZZ』などに出演したレジェンド声優だ。
「第3回カブミーティング『ハラミ』2025春」のスタッフのみなさん。終了後には「ミーティング開催前よりもキレイに」を合言葉に会場のゴミ拾いを行った。
Cafeはらっぱ
住所: 埼玉県八潮市大瀬1509-2 
電話:0489-34-9836 
営業時間:11:00~18:00 
定休日:月曜日

会場で見つけた3台の個性的なマシン

ここからは『第3回カブミーティング「ハラミ」』のエントリー車の中でも、とくにユニークなカスタムマシン3台を紹介する。

●ネジさんのリトルカブ・ターボ
かわいらしいリトルカブに似つかわしくない禍々しいオーラを放つこのマシンは、山梨から参加したネジさんの愛車だ。

リトルカブ・ターボのオーナー・ネジさん。

まず目を引くのが前後ドラムをディスクに変更した足廻りだろう。前後のサスペンションを電動車高調整式とした上で、ブレーキはドラムからディスクに変更。その上でシングルポッドのキャリパーを片面3個、前後合計で12個も装着している。

迫力あるルックスのリトルカブ・ターボ。
荷台部分には追加のダンパーが備わる。
フロントホイール。純正のドラムブレーキをディスク化している。キャリパーステーはCADを用いて自作したとのこと。
リヤホイール。ディスク化した上で前後輪にそれぞれ6個ずつのキャリパーが備わる。

なぜこんなに大量のキャリパーが必要かと言えば、じつはこのリトルカブのエンジンはキャブターボ化されているのだ。最高出力は未計測のため実際に何馬力出ているかは不明とのことだが、0.5barのブースト圧がかけられており、ダッシュ力は半端ないそうだ。ただし、過給エンジンのため燃費は極悪ですぐに燃料タンクは空になるという。

ターボバイクということでインタークーラーも備わる。追加パーツが複雑に配置されもはや何が何やら……本当にリトルなのか?
ヨシムラキャブの斜め下方に備わるのがタービン。

もっとも性能を追求したマシンというよりは、見た目勝負のミーティングスペシャルとして性格が強く、キャブセッティングは「だいたい」で、おおらかなバイクライフを楽しんでいるそうだ。

ブレーキマスターはブレンボ製のラジポンが奢られている。
電動車高長サスによりボタン操作ひとつで車高が上がる。フロントキャリアの中に電源ユニットが備わる。

●郁二郎(ikujiro1962)さんのCT125ハンターカブ
オフロード走行を視野に入れた人気のレジャーバイク・CT125ハンターカブを大胆にもカフェレーサースタイルでまとめた郁二郎さん。

郁二郎さんのスクランブラー風CT125ハンターカブ。

美しいブリティッシュレーシンググリーンの車体色はオーナー自らによるDIYペイント仕上げで、しかもガンではなく缶スプレーを使っての塗装というから驚かされる。聞けば、丁寧にスプレーペイントした上で、2液ウレタンのクリアースプレーで満足のいく艶を出したという。

ヨシムラのアップマフラーがスクランブラースタイルを際立たせる。

車体のカスタムもすべてDIYで行っており、タンクに見えるのはFRP製のダミータンクで内部は物入れとなっている。郁二郎さんは趣味のカメラをこの中に入れ、ツーリング先で写真を楽しんでいるそうだ。

パッと見では燃料タンクにしか見えない。
シート下に備わるオリジナルのエンブレムは「狩」の象形文字。
自作のメーターパネル。

他にもスクリーンに合わせて取り付けられたメーターパネルも手製によるもので、装着に合わせてライトステーを逆向きに取り付けてヘッドランプの高さを下げている。

ダミータンク収納ボックス。郁二郎さんの手製の逸品。2個目の製作で理想通りのカタチとなったそうだ。
郁二郎さんはマツダ車オーナーということでスクリーンにはマツダスピードのエンブレムを装着。
ヘッドライトステーは純正を裏返して使用することで、わずかにヘッドランプの位置を下げている。

足まわりは大きな変更を受けていないが、ノーマルのブロックパターンからオンロードタイヤに履き替えたことで、レーシーかつスッキリしたアピアランスとなった。CT125のカスタムの幅広さにあらためて気付かされた1台であった。

●ヨッシーさんのJA10クロスカブ 『スーパーマリオ』
綿飴製造機を置いて無料で振る舞っていたヨッシーさん。彼の愛車は明るくポップなライトグリーンのクロスカブ(JA10)だ。

綿飴機を持参し、来場者に無料で振る舞っていたヨッシーさん。

レッグシールドには『スーパーマリオ』をモチーフにした「YOSSY CUB」のロゴが入る。購入時の車体色は白黒ツートーンだったそうだが、クロスカブには似合わないとの思いから車体の一部をヨッシーカラーでペイントしたところ、ミーティングで好評を博したことから車体全体をオールペイントに踏み切ったとのこと。

ヨッシーさんのJA10クロスカブ。モチーフとなったのはゲーム『スーパーマリオ』シリーズに登場するヨッシー。

ヨッシーさんは北海道などロングツーリングにも、たびたびこのクロスカブで出かけており、旅バイクに必須の大型ボックスをリアキャリアに備え、さらに蓋部分にはソーラーパネルを装着することで走行中にポータブルバッテリーなどの充電が可能となっている。

ヨッシーさんのJA10クロスカブのリヤビュー。

フロント部分に突き出した延長キャリアには綿飴機を置くためのスペースとのこと。すでにヨッシーさんのクロスバイクは7万kmを走破しているが、まだまだ元気いっぱいだ。

フロントスクリーンにはヨッシーさんの旅の思い出が詰まったステッカーの数々が貼られている。延長されたフロントキャリアには綿飴機が置かれる。
ヨッシーさんのオリジナルステッカー。
マフラーはアップタイプに交換されていた。

一気に見せます!『第3回カブミーティング「ハラミ」』エントリー車両

ほかにもユニークなミニバイクが数多く集まったので、ここからは写真を中心にエントリー車を紹介していこう。

昨年開催された『ハラミ』の様子

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2024年4月10日(日)、埼玉県八潮市にて第1回カブミーティング春『ハラミ』が開催された。このイベントは2024年1月の令和6年能登半島地震の復興応援を目的に、スーパーカブを中心とした125cc以下のミニバイクオンリーのミーティングとして企画されたものだ。主催は地元のライダーズカフェ『Cafeはらっぱ』。東京や埼玉、千葉、神奈川を中心に関東一円から多くのライダーが自慢のミニモトと共に来場し、思い思いにミーティングを楽しんでいた。

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2024年9月22日(日)、埼玉県八潮市にて第2回カブミーティング秋『ハラミ』が開催された。このイベントは今年4月に開催された第1回に引き続き、令和6年能登半島地震の復興応援のチャリティーイベントで、スーパーカブを中心とした125cc以下のミニバイクオンリーのミーティングとして企画されたもの。主催は地元のライダーズカフェ『Cafeはらっぱ』。当日朝は天気はあいにくの雨。しかし、天候の回復とともに来場者の数は徐々に増えて行き、前回と変わらぬ盛り上がりを見せた。 REPORT:山崎 龍(YAMAZAKI Ryu) PHOTO:山崎 龍(YAMAZAKI Ryu)/ナンディ小菅(NANDY Kosuge)

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著者プロフィール

山崎 龍 近影

山崎 龍

フリーライター。1973年東京生まれ。自動車雑誌編集者を経てフリーに。クルマやバイクが一応の専門だが、…