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雨の多い奄美大島。好天での旅を楽しむ方法は?


「基礎知識編」では奄美大島の特徴や魅力をダイジェストにてレポートしました。ここでは奄美大島でツーリングするための方法や費用など、旅するための具体的な事項を紹介します。
亜熱帯気候の奄美大島は年間を通じて天気が変わりやすく、しかも雨の多い地域。5月中旬頃に梅雨入りし、梅雨明けは6月下旬~7月上旬。この時期は雨が降る確率が極めて高いのが特徴。
もしも学生さんなど旅行日の決定に自由度があるならば、ネットで公開されている「奄美大島・過去の天気」で向こう3年間程度の天気を要チェック。3年間、晴れマークが出ている日にちにターゲットを絞れば、統計学上、天候に恵まれる確率は高まります。
「愛車で奄美大島を走りたい」ならばフェリーを利用

「愛車で奄美大島を走りたい!」という人はバイクも一緒に輸送可能な、鹿児島から出港のフェリーを使うのが定番(※注1)。
例:マルエーフェリー(A”LINE)を利用した場合…航路:鹿児島新港~名瀬港(乗車時間:約11時間)
2025年2月1日~2025年4月30日までの運賃・料金(片道)
特等:23,050円/1等:18,440円/2等:9,220円
バイク輸送料金:原付(50cc)→3,450円/自動二輪車→4,330円
※注1:関東&関西~九州に就航中の客船(バイクも一緒に輸送可能)
→ 関東~九州のフェリー航路...神奈川県横須賀市~新門司港(福岡県) ●東京九州フェリー https://tqf.co.jp/
→ 関西~鹿児島のフェリー航路...さんふらわあターミナル(大阪) 第2ターミナル(大阪南港コスモフェリーターミナル)~志布志(鹿児島)港 ●商船三井さんふらわあ https://www.ferry-sunflower.co.jp/
格安航空券もあり! 飛行機+レンタルバイクを利用するツーリング方法


「愛車でなくても大丈夫!」「バイクの免許は持っているが愛車は所有していない」という人は、飛行機で奄美大島まで行き(※注2)、奄美空港から奄美市役所や島内一の繁華街がある市街地「名瀬」まで、バスかタクシーを利用。奄美空港~名瀬のバス料金は1,100円。全般的に本数も多いバスで名所を回る際は、バス1日乗り放題券もあり(大人1日券:2,400円/大人2日券:3,600円/大人3日券:3,600円)。 ※料金はすべて2025年5月現在
市街地の名瀬にはレンタルバイクが利用できるバイクショップが数件あり、手軽に利用可能(奄美大島・レンタルバイクのキーワードで要検索)。レンタル料は
→原付(50cc):1日2,000円~2,500円くらい
→自動二輪:1日3,000円~8,000円くらい(排気量により異なる)
ツーリングが主目的の人は、使い慣れた自前のヘルメット、グローブ、ライディングジャケット、レインウエア等の持参をおすすめ。ワンポイントでレンタルバイクを利用したい人は、ヘルメットやグローブのレンタルは可能か事前に問い合わせておこう。
※注2:筆者は成田空港発・往復航空券(ピーチ航空)+ホテル2泊付き(リゾートホテル/食事なし)の2泊3日格安ツアーを利用して奄美大島を訪問。金額は1万6800円。筆者の経験上、この価格はオフシーズンならではのバーゲンセール。このツアーは出発日から約2ヶ月前に発見して予約したもの。常日頃から各旅行会社や格安航空会社のサイトをチェックしていれば、高確率でお得な格安ツアーや格安航空券がゲットできるはず。

コスパ重視派は飛行機+レンタルバイク。のんびり派は愛車とフェリー旅を
奄美大島に直行便が飛んでいる空港は、羽田空港(東京都)、成田空港(千葉県)、伊丹空港(兵庫県)、関西空港(大阪府)、福岡空港(福岡県)。
今回筆者が利用した格安航空の「ピーチ航空」は、成田空港と関西空港より直行便が発着。関東地方や近畿地方に在住の人にとっては、非常に便利でお得な路線となっている。 ※すべて2025年5月現在
上記の通り、在住するエリアによって飛行機とレンタルバイクを利用する方法は、極めてコスパに優れ、時間を凝縮したツーリングを楽しむことが可能。特に長期の休みが取りずらい人にとっては、現地までの移動時間が大幅に短縮できる飛行機での旅は非常にアリガタイ。
鹿児島方面の在住者。また時間があり、お金にも余裕のある人は、愛車とのんびり過ごせるフェリーの旅も魅力的。予算、日程、好み、ライフスタイルに合わせ、素敵な奄美大島ツーリングを楽しんでください♪
奄美大島のツーリングはココがポイント!

・奄美大島の一周の距離は約460km。バイク(50ccの原付を除く)の場合、北部から南部までの縦断時間は片道2時間くらい。 単純に往復するだけでも4~5時間かかる。一般道のみで高速道路なし。
・バイクで島を1周するには、時速40km/hで走行した場合、単純計算で10時間弱。「有名な観光スポットは押さえておきたい」という場合は、最低でも2泊3日は滞在したい。
・主要道路は市街地や登坂車線を除き、基本的に片側1車線。きちんと整備された内地の道路と変わりなく、舗装状況も良くて非常に走りやすい。
・奄美大島には海に背を向けるようなシチュエーションで豊かな山々が屹立し、坂道の続く道路も多数。島一周などロングツーリングする場合、筆者のような50歳を超えた気力・体力の衰えたオジサンは、50ccの原付はキツイと感じるかも。
・島内での近距離移動や、長距離をのんびり走りたい人。また気力・体力に自信のある人は50ccもアリ。しかし「ストレスなくスムーズに走りたい」ならば、125ccクラスの原付二種以上を選びたい。
・沖縄本島や一部の離島のように、奄美大島は海外資本や内地の大手企業によるリゾート化が成されておらず、市街地でも飲食チェーン店や大手コンビニが圧倒的に少ない。特に郊外にコンビニは、ほぼないと思ってよい(島全体でファミリーマートが数件あるのみ)。なので必要なものは前もって購入しておくほうがベター。
・名瀬の市街地を除き(有料バーキングあり)、ほとんどの観光スポットには無料で開放された駐車場あり。バイクやクルマは必ず決められた場所に駐車すること。
・奄美大島は季節を問わず、シュノーケリング、スキューバーダイビング、マングローブのカヌー探索など、海や川のアウトドアが楽しめる。スマホで旅行サイト等のツアーに申し込めは、現地での安全指導はもちろん、ウエットスーツなど必要なギアのレンタルもOK。時間や予算に応じ、これらも一緒に楽しんでみては?

奄美大島のツーリングにぜひ訪れたい! 主要観光スポット編

①土盛(ともり)海岸

土盛(ともり)海岸は奄美大島のビーチの中でもトップクラスの美しい白い砂浜とエメラルドグリーンの海を持つスポット。奄美大島のすぐ近くにあり。◎無料駐車場あり
②あやまる岬観光公園


土盛(ともり)海岸の北にある、太平洋に突き出た岬。奄美十景、新鹿児島百景の一つ。こんもりと丸い地形が綾に織りなす「まり」に似ていることから、その名がついたと言われる。広い敷地内に多くの施設やレジャースポットあり。◎無料駐車場あり
③夢をかなえるカメさん

奄美大島の最北端に位置する、カメの形をした大きな石像。訪れた人々が願いごとを込めてカメに触れると、その夢が叶うとされています。山頂には灯台もあり。◎無料駐車場あり
④ハートロック


奄美大島のハートロックは干潮のみに現れる、海岸の砂浜と岩場の近辺にあるハート型の潮だまり。恋愛のパワースポットとしても人気を集めています。◎無料駐車場あり
⑤倉崎海岸

国内で初めて発見された隕石孔として知られている「奄美クレーター」の中で、海の色が幻想的でもっとも美しいとされる海岸。波も穏やかで、夏にはキャンプや海水浴などを楽しむ観光客で賑わいます。スキューバダイビングやシュノーケリングにも人気のエリア。△無料駐車場なし
⑥奄美市大浜海浜公園



市街地の名瀬からクルマやバイクで約20分の距離にある美しい公園。青い海と白い砂浜があり、晴れた日は東シナ海に沈む夕日が絶景の大浜ビーチ。奄美大島ならではの草花。奄美大島の歴史的文化建造物「高倉(たかくら)/足柱が高いのは風通し良くし湿気を防ぐため」を模した建物。奄美海洋博物館などが集結。◎無料駐車場あり
⑦国直(くになお)海岸




大和村の国直集落にある、テレビの撮影などでもよく使われる有名なビーチ。青い海と白い砂浜があり、晴れた日は夕日が絶景。夏は海水浴客でにぎわう集落には、平屋や低層階の個性的な宿泊施設やお店がいっぱい。ウミガメの産卵地としても知られています。
⑧金作原(きんさくばる)

奄美大島の山々の中でも、天然の亜熱帯広葉樹が多数残っている金作原(きんさくばる)。太古の森を思わせる巨大なヒカゲヘゴなどの亜熱帯植物。また国指定天然記念物のルリカケスやキノボリトカゲなど、稀少な生物も生息。
※注:同地へ行くには認定のエコツアーガイドの手配・同行が必要。
奄美大島のツーリング時にはぜひ食べたい! グルメ/買い物編
奄美大島を代表する郷土料理「鶏飯」

鶏飯は、ほぐした鶏肉、干ししいたけ、錦糸卵、刻み海苔などを白いごはんの上にのせ、鶏ガラのスープをかけて食べる、奄美地域を代表する郷土料理。奄美大島では専門店や食事処はもちろん、居酒屋などでも提供する場合が多い。

ビッグⅡ(ツー)

ビッグⅡ(ツー)は市街地の名瀬からバイクやクルマで20分ほど北東にある、奄美大島を語るには絶対に欠かせない総合マーケット。1フロアにホームセンターとスーパーの両方を備えた同店は、地元民はもちろん、観光客も利用。バイク用品や各種ケミカル、奄美大島でしか出会えない魚介類、地酒、お土産等々、店内を歩いてみるだけでも楽しめるはず。奄美大島を訪れた時はぜひ!













宿泊におすすめのホテルも多数あり! 奄美大島の繁華街「名瀬」を散策しよう

ショッピングアーケード、ホテル、グルメ、スイーツ、居酒屋、お土産物店などが集まる奄美大島の中心地かつ繁華街・名瀬(奄美市)。奄美大島の庶民的な空気感が漂う、どの場所にも似ていない独特の街並みがポイント。奄美大島を訪れたら、ぜひとも散策してみるべし!





