目次

完走率1%のエルズベルグロデオでトライアンフが歴史的快挙
2025年レッドブル・エルズベルグロデオにて、ジョニー・ウォーカーがトライアンフTF250-Eで驚異の6位フィニッシュを達成した。このレースは完走率1%といわれる世界最難関のハードエンデューロレースで、500人のライダーが参戦したが4時間の制限時間内にフィニッシュできたのはわずか14人という過酷な戦いだった。
ウォーカーはほぼ標準仕様のTF250-E 4ストロークマシンで参戦し、ハードエンデューロ界で最も経験豊富なライダーのひとりとしての実力を証明した。同時に、世界で最も過酷なコースにおいてトライアンフの市販エンデューロマシンが持つ性能、耐久性、競争力を世界に知らしめる結果となった。
予選7位から決勝6位へ! 市販車ベースの快進撃
オーストリアのアイゼンエルツにある、アイアン・ジャイアントと呼ばれる鉱山に凱旋したウォーカーは、アイアン・ロード・プロローグと呼ばれる予選レースにおいて、自信に満ちた安定した走りで英国ライダーの活躍を印象づけ、7位でフィニッシュした。これにより、日曜日のメインイベントのスターティンググリッドのフロントローを確保した。
決勝のヘアスクアンブルでは、500人のライダーが35キロメートルのコースに挑み、4時間の時間制限内にフィニッシュラインに到達したのはわずか14人という過酷なレースとなった。ウォーカーは好スタートを切り、序盤で急速にペースを上げて3位まで浮上した。
レース後半の過酷な地形に屈せず6位キープ
レースの大半を4位で走行していたウォーカーだったが、レース後半の過酷な登坂と容赦ない地形が選手たちに襲いかかる中、6位に後退した。しかし、そのポジションをチェッカーフラッグまで維持し、ライダーとチーム双方にとって輝かしいフィニッシュを飾った。

市販車ベースで2ストローク勢と互角の戦い
最小限の改造で最大限のパフォーマンス
ウォーカーの6位フィニッシュをさらに印象的にしたのは、ノーマルエンジンのTF250-Eに数点のレース用パーツを追加しただけで達成したことだ。追加されたのはXTRIG製トリプルクランプ、RENTHAL製ハンドルバー、HAAN WHEELSなどの限定的な改造のみである。
これらの最小限の改造で、ファクトリーサポートを受ける2ストロークマシンと対峙し、レースの大半を先頭集団で走り切ったことで、TF250-Eの性能をさらに際立たせる結果となった。
唯一の4ストローク完走マシン
このTF250-Eは2025年のエルズベルグロデオ・ハードエンデューロレースを完走した唯一の4ストロークマシンとなった。ウォーカーとトライアンフはハードエンデューロデビュー戦で、このバイクがショールームから直接世界最難関のコースに挑戦し走破できることを証明したのである。
ライダー&チーム関係者のコメント
ジョニー・ウォーカーの喜びのコメント
「すばらしいレースだった! バイクは完璧で、一度もトラブルがなかった。発売直後でたった2週間しか乗っていないにもかかわらず、問題は皆無だった」とウォーカーは興奮を隠せない様子でコメントした。
「唯一変えたかったのはタイヤのムースだ。何が起こるか分からなかったので硬めに設定してしまったが、雨後の木立のセクションでトラクションが不足し、不利な状況になった。でも正直、これは本当にすばらしい結果だ。この過酷なエクストリームエンデューロに参戦し、4ストロークエンジンで最小限のアップグレードでトップ6に入賞できたことは、本当に嬉しくてたまらない。これはトライアンフ・TF250-Eのポテンシャルを証明したといえるだろう」
チームマネージャーの感動コメント
ポール・エドモンドソン – トライアンフ・ファクトリー・レーシング・エンデューロ・チームマネージャーは次のようにコメントした。
「エルズベルグロデオに参加するライダーとして、出場する選手達がアイアン・ジャイアントを制覇するために必要な努力と技術に、常に深い尊敬の念を抱いてきた。そのためジョニーと新しいバイクが、この極めて過酷なイベントでこんなすばらしい結果を収めたことに心から感銘を受け、嬉しく思っている」
2025 レッドブル・エルズベルグロデオ暫定結果

トライアンフTF250-E/TF450-Eの販売情報
競技レースで証明された市販車の実力
TF250-Eは、比類ない低速域の機敏性と高速域での安心感あふれる安定性を最適なバランスで融合させたモデルで、競技レースやオフロード走行において優れた性能を発揮する。現在、トライアンフのモトクロスおよびエンデューロ正規販売店ネットワークで取り扱っており、1,156,000円から購入できる。また、TF450-Eも1,296,000円から購入可能だ。
世界チャンピオンとの共同開発
トライアンフが5度の世界チャンピオンであるイバン・セルバンテスと4度の世界エンデューロチャンピオンであるポール・エドモンドソンと密接に連携して開発されたTF250-EとTF450-Eは、俊敏性と強度を追求した独自の軽量アルミニウムシャシーを採用している。
新しいスパインフレーム設計は、あらゆる地形において卓越したハンドリングと安定性を実現する。プレミアムブランドのコンポーネントを採用した両モデルは、最新のオフロード技術、ライダー中心のエルゴノミクスパッケージ、レースインスパイアードデザインを融合している。
攻撃的なデザインと充実のサポート体制
スリムなボディワーク、トライアンフ・パフォーマンス・イエローのグラフィック、統合型LED照明が、スタートラインで目を引く大胆で攻撃的なデザインを演出する。
トライアンフの優れた品質と信頼性を基盤に、TF250-EとTF450-Eは、世界クラスのサポートを提供している。これは、専門のディーラーネットワークと今後稼働する24時間365日の部品注文・供給システムによって支えられている。