ヤマハの新型車〜アンダー100万円のエントリーモデル向けのスーパースポーツ、YZF-R7 ABSがイイぞ!

ヤマハからミドルクラスのスーパースポーツが新登場。12月16日の発表に先駆けた12月10日に千葉県にある袖ヶ浦フォレストレースウェイで報道試乗会が開催された。今回はサーキットインプレの第一報である。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●ヤマハ発動機株式会社

ディテール解説

極めてコンパクトにデザインされた単眼レンズ内にハイ/ロー二つの光源が組み込まれたLED式ヘッドランプを採用。左右にセパレートされたラインライトと相まって精悍なフロントマスクに仕上げられている。

フロントフォークはφ41mmの倒立式。ブレーキも強化され、ADVICS製の対向4ピストン油圧キャリパーがラジアルマウントされている。

基本的にはMT-07と共通のCP2(クロスプレーン2気筒)エンジンを搭載。右側に露出したクラッチカバーの中には、同エンジン初搭載のアシスト&スリッパークラッチが採用されている。

チャンバー容積は車体下部でたっぷり稼ぎ、ちょこんと右側に出されたショートアップマフラーを採用。車体バンク角を邪魔しないデザインだ。

ボルトオンされたアルミ製センターブレースの採用でピボット周辺車体の捩れ剛性が向上。リンク式モノショックサスペンションもリンクサイズを専用チューニング。ショックユニットの前方部でプリロード、後方部で伸び側のダンピング調節ができる。

リヤのディスクブレーキには、NISSIN製1ピストンのピンスライド式油圧キャリパーを採用。タイヤはブリヂストン製BATTLAX HYPERSPORT S22。MT-09同様のパターンデザインだが、R7用に専用チューニングされている。

新作されたトップブリッジ直下にクリップオンされたセパレートハンドルを採用。車幅は705mmという狭さ。スーパースポーツに相応しいテイストが漂う。

至って標準的。とても扱いやすいハンドル左側スイッチ。下から順にホーン、ウインカー、ディマースイッチ。向こう側に人差し指で扱うパッシングスイッチがある。グレーのシーソースイッチはメーター表示切り替えやリセットに使う。
ハンドル右側のスイッチも多くの人が慣れ親しんだデザイン。上の赤いのがエンジンキルスイッチ。下の四角いプッシュボタンがエンジン始動用のスタータースイッチ。中段のスイッチはハザードランプ用だ。

新設計されたフルカラーLCDメーター。10,000rpmからレッドゾーンになるタコメーターは、200rpm刻み表示。ギヤポジションや燃料消費率等、多彩な情報表示が成される。

段付きのセパレートシートを採用。基本的には一人でスポーツ走行を楽しむためのデザインである。エッジを丸め前方を細くした造形により、足つき性も良い。

後席クッションはR1/R6と共通。シートストッパーとしても機能する。
シートクッション前方の鍵を開けると簡単に脱着できる。
フロントフォークは左右それぞれにダンピング調節が可能。さらに左が圧側、右は伸び側の減衰調節ができる。
上体を伏せて前屈姿勢を決める時、頭を低くできるよう、顎を乗せられる凹みが設けられている。

シュッと細くフィニッシュするテールエンド。ナンバープレートやLED式ウインカーはアルミステーで取り付けられている。

主要諸元

認定型式:8BL-RM39J
原動機打刻型式:M419E
全長×全幅×全高(mm):2,070×705×1,160
シート高(mm):835
間距離(mm):1,395
最低地上高(mm):135
車両重量(kg):188
燃料消費率(km/L):41.6(60km/h) 2名乗車時
WMTCモード値(km/L):24.6 1名乗車時
最小回転半径(m):2.7

原動機種類:水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ
気筒数配列:直列,2気筒
総排気量(㎤):688
内径×行程(mm):80.0×68.5
圧縮比:11.5 : 1
最高出力(kW/rpm):54(73PS)/8,750
最大トルク(N/m/rpm):67(6.8kgf・m)/6,500
始動方式:セルフ式
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量(L):3.0
燃料タンク容量(L):13(無鉛レギュラーガソリン指定)
燃料供給方式:フューエルインジェクション
点火方式:TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式:12V 6.0Ah(10HR)/ YTZ7S

クラッチ形式:湿式多板
変速装置:常時噛合式6速
変速方式:リターン式
1次減速比/2次減速比:1.925(77/40)/2.625 (42/16)
変速比:
 1速:2.846  (37/13)
 2速:2.125  (34/16)
 3速:1.631  (31/19)
 4速:1.300  (26/20)
 5速:1.090  (24/22)
 6速:0.964  (27/28)

フレーム形式:ダイヤモンド
キャスター(度):23°40′
トレール(mm):90
タイヤサイズ(前/後):120/70ZR-17M/C (58W)(チューブレス)/180/55ZR-17M/C (73W)(チューブレス)
制動装置形式(前/後):油圧式ダブルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
懸架方式(前/後):テレスコピックφ41mm倒立式/スイングアーム(リンク式モノショック)
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ:LED/LED
乗車定員:2名

試乗後の一言!

サーキットで全開走行を楽しむ心地良さは格別.そこへ誘う敷居の低さに絶妙の魅力が感じられた。

著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…