500km試乗レポート|ホンダ・ゴールドウィングツアーで走った結果、環八、環七も意外とラクチンでした。

見事なまでに築き上げられた独自ジャンル。アメリカの州を跨いで気ままに旅するリタイヤ夫婦にとって、ひとつのステータスを誇れる存在感がある。贅沢を極める豪華ツアラーとしての定評には揺るぎない魅力が感じられた。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●株式会社ホンダモーターサイクルジャパン

ディテール解説

左右合わせて10眼のLED式ヘッドランプ(ロービーム)と下側がハイビーム。フラッグシップモデルに相応しいゴージャスなデザイン。
ステアリング機構(ヘッド)も共に懸架される独自設計のダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用。ブレーキは前後連動式。
左右にはみ出すシリンダーヘッド部分の前端にはLED式フォグランプが標準装備されている。
立体エンブレムも含めて綺麗な化粧カバーで覆われたOHCユニカム方式、片側12バルブのシリンダーヘッド。上方吸気&下方排気式。
6MT仕様は消滅し、現在は7速DCT(バックギヤ付き)のみ。したがって左足部分にシフトペダルは存在しない。
フロントのカウル周辺、ハンドルまわりはボリューム感たっぷりの堂々たるデザインだ。ホンダスマートキーシステムを採用。ステアリングロックやリヤトランクの開閉もスイッチ操作でOK。
走行中でも多彩な操作を可能とするハンドル左側スイッチ。十字とENT(決定)スイッチも扱いやすい。
ハンドル右側スイッチ。上から順に赤いのがエンジンキル兼スタータースイッチ。中心部はDCT制御スイッチ。下はクルーズコントロールと左手がハザードスイッチ。
フロントのクリアスクリーンは電動上下可動式。高さで125mm上下できる。
スクリーンは角度を立てながら伸び、高さは無段階調節できる。
使い込むのが楽しみな程に整然と並べられた各種スイッチ。オーディオ系の制御を始め、ハンドルグリップやシートヒーター等の操作ができる。
前方の小さなダイヤル式ノブがイグニッションスイッチ。ステアリングロックもこれで操作できる。
眼下に大きく広がるコンビネーションメーター。中央に7インチTFTフルカラー液晶表示を据え、両脇にアナログ表示メーターをレイアウト。
左側は10km/h毎に目盛られた210km/hスケールの速度計。オドやトリップ、クルーズコントロールの設定速度、燃料計や走行可能距離等も見やすい。
タコメーターの目盛りは500rpm刻み。走行モードやギヤポジション、リヤトランク3箇所の開閉状態等がディスプレイされる。
直ぐには覚えられない程多機能な液晶ディスプレイ。写真はオーディオの設定画面。ハンドル左側スイッチやメーター中央手前のインターフェイスダイヤルで操作できる。
写真は車体関連の設定画面。プリロード調節も簡単。この他Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応。スマホのナビや音楽アプリも活用できる。
残念ながら試乗は停車時のみ。それでも贅沢な高級カウチをイメージさせる。着座感の心地よさ、快適性は抜群。
61L容量の巨大なトランク、左右サドルバック(121L)も積載重量はそれぞれ9kg。USBポートもそれぞれに標準装備されている。
ご覧の通り、二人分のヘルメットが余裕で収納できる。もちろんセキュリティも確保されている。
低い位置を後方までストレートに伸ばされたツインマフラー。ラゲッジボックスは初めからインテグレーテッド・デザインされている。もちろん常設装備で脱着はできない。
先代モデルよりはダウンサイジングされたが、ご覧の通りなかなかのボリューム感がある。

⬛️主要諸元⬛️

Gold Wing Tour
車名・型式:ホンダ・2BL-SC79
全長(mm):2,615
全幅(mm):905
全高(mm):1,430(スクリーン最上位置1,555)
軸距(mm):1,695
最低地上高(mm):130
シート高(mm):745
車両重量(kg):389
乗車定員(人):2
燃料消費率(km/L):27.0(60km/h)〈2名乗車時〉
WMTCモード値(km/L):18.2〈1名乗車時〉
最小回転半径(m):3.4

エンジン型式:SC79E
エンジン種類:水冷4ストロークOHC(ユニカム)水平対向6気筒
総排気量(㎤):1,833
内径×行程(mm):73.0×73.0
圧縮比:10.5:1
最高出力(kW[PS]/rpm):93[126]/5,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):170[17.3]/4,500
燃料供給装置形式:電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式:セルフ式
点火装置形式:フルトランジスタ式バッテリー点火
バッテリー:12V-20Ah(10HR)
潤滑方式:圧送飛沫併用式
潤滑油量(L):5.6(交換時:4.4)
燃料タンク容量(L):21
クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング式
変速機形式:電子式7段変速(DCT)+後退
変速比:
 1速 2.166
 2速 1.695
 3速 1.304
 4速 1.038
 5速 0.820
 6速 0.666
 7速 0,521
 後退4,373
減速比(1次/2次):1.795/0.972×2,615
キャスター角(度):30゜30′
トレール量(mm):109
タイヤ(前/後):130/70R-18M/C 63H / 200/55R-16M/C 77H
ブレーキ形式(前/後):油圧式ダブルディスク / 油圧式ディスク
懸架方式(前/後):リンク式 / スイングアーム式(プロリンク、プロアーム)
フレーム形式:ダイヤモンド

試乗後の一言!

もし所有できるなら、与えられる満足度と豊かな乗り味はその高価格を凌ぐレベルにあると思う。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…