ネオクラシックなんて言葉がなかったときからシーンを牽引|トライアンフ ボンネビルT120試乗

トライアンフ・ボンネビルT120|決して懐古主義ではない、伝統と先進性が融合した走りが素晴らしい。

「ネオクラシック」あるいは「レトロモダン」などと呼ばれるセグメントが人気を博し、各メーカーから往年の名車をオマージュしたモデルがリリースされる昨今ですが、ずっと早くからそうしてきたのが「トライアンフ・ボンネビル」シリーズです。最新モデル「T120」に乗ってみます。

REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

※2019年12月19日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や諸元、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

ツインらしい鼓動もあって、味わい深さと現代的な走りが共存

トライアンフ・ボンネビルT120

スロットル・バイ・ワイヤによる電子制御で、エンジン出力を好みや状況によって切り替えられるパワーモードやトラクションコントロールを搭載し、懐古主義ではないことは乗るとすぐにわかります。

スロットル操作にリニアに反応し、鋭く加速してくれますし、吹け上がりも淀みなく滑らか。低回転域からトルクフルで、早めにシフトアップするとツインらしい鼓動も感じられ味わい深いのも魅力です。

キビキビした走りも持ち味

トライアンフ・ボンネビルT120

 またフロント18インチならではの、大らかさだけでなく手応えもしっかりとある安定感のあるハンドリング、そして適度にしなりインフォメーションの多いシャシーもライディングを面白くしています。剛性をしっかり確保しつつもガッチリし過ぎず、サスペンションがしなやかに動いて操りやすい。

 古き良き時代の味わい深さは現代によみがえって洗練されたスタイルにあるのだけでなく、テイスティなエンジンフィーリングにもしっかりと存在し、そのうえで現代的な安定感のあるスポーツライディングが楽しめます。現代のブリティッシュツインが、世界中で高評価を受けていることが頷けます。

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著者プロフィール

青木タカオ 近影

青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返…