スライドの練習をすると、公道でも安全に走れるようになるらしい。そんな練習ができるフラットダート場が千葉県印西市にある。

「普通のオフロードコースとは様子が違う?」全日本ライダーが練習しているフラットダートを走ってみた。

バイクを楽しむ場所は舗装路だけじゃない!
土の上を走ることができるコースが千葉県印西市にある、と聞きつけバイク女子部管理人の林香織さんと走りに行ってきました。

どうやら普通のオフロードコースとは様子が違うみたい・・・?

オフロードコースだけど、タイヤは凸凹してない!!

じゃーーん!

そうなんです。

ここはフラットダートコース。ミューが低い路面であえてリヤタイヤを滑らせ、車体コントロールとバランス感覚を養うための場所。だからリアタイヤはグリップを落とし路面を傷めないためにブロックタイヤ禁止!という決まりがあるのです。


もともとここはレーシングチーム「FLASH」所属ライダーたちの練習場として作られたプライベートコース。

ところがSNSで情報を出したところ「走りたい!」という声が多く集まったので、「FLASH村」として20年10月に営業をスタートしたという経緯があります。

管理人を務めるのは全日本ロード選手権ST600クラスにスポット参戦している家根谷大晟(やねたに たいせい)選手。

村長という肩書でコース整備やSNSの管理、予約受付からコースでの受付、案内やレッスンなどを受け持っています。


今回、私たちは午前中走行とレンタルバイクを予約していきました。
バイクはホンダ・CRF100です。


受付をしてさっそく家根谷村長に走り方の基本を教えてもらいます。リアタイヤはブロックではないので、土の上ではズルズル滑るんですよw
というかリアタイヤを滑らせながら曲がる練習をするのがこのコースの目的。滑りながら走るためにはどうしたらいいの?をレクチャーしてもらう。
・できるだけタンクに近いシートの前のほうに座る
・コーナーではバイクだけ倒す気持ちでリーンアウトの姿勢に。そのとき思い切りお尻をずらす
 (左コーナーならシートの右角にお尻の割れ目を持っていくくらい)
・そうすることで反対側の足でニーグリップができる
・曲がるときはハンドルでは曲がらない。
 少しずつバイクを倒していきながら、ライダーの体は地面に対して垂直をキープ。
 すると縦方向にトラクションがかかり、タイヤが横方向に滑りにくくなる
・コーナーの立ち上がりではアクセルをじわじわ開けるようにする
・ストレートではまっすぐ乗ってしっかりアクセルを開けて加速!

これはいったい何をやっていたんだろ??(笑)

公道ではブレーキはフロント7:リア3ぐらいでかけていると思いますが、ここではリヤブレーキをメインに使います。
またハンドルから遠くに座るとリアが滑ったときに体が車体と一緒に振られてしまいコントロールできなくなってしまうため、前のほうに座るようにするのだそうです。


よし、さっそく走ってみましょ!

コースは2つ。
周回コースとオーバル(8の字もできる)があります。
家根谷選手が先導してくれて、まずはオーバルと8の字でコーナーの練習。
前を走ってくれるとその姿勢を参考にして走ることができます。


私がまだヨタヨタとオーバルを走っている間に、香織さんはさっさとコースに出ていました(笑)
勢いがいいww

私は初転倒。
リアタイヤがずるっと大きく滑って、立て直せずにバッタリしました。
これを公道でやったら怖いですね。。

CRF100は軽い♪
サクッと起こして、再スタートを切れました。
土の上だから痛くない♪

そんなときも気遣ってくれる家根谷村長、優しい!!



休憩中は常連さんたちの走行をチェック。

そこはそう走るんだ!とか、ポジションや姿勢など参考にしちゃいます。

目は覚えても、実際にできるか?と言われると難しい。

ですが、頭で考えたことを繰り返し練習できるのもこういったショートコースの魅力です。


ここのコーナーは見るからに滑りそうで、ビビってヨタヨタと走っていたら後ろからつつかれたー!

そしてあっという間に抜かされちゃいました(笑)


私は元々、林道やウッズ(林間コース)などよりも、モトクロスコース好き。
以前ほかのオフロードコースへ走りに行った時も、木の間を走るのがどうにも怖くて転んでばかり。
しかしここはフラット!タイヤは滑りまくるけれどフラット!!

滑ることに慣れてきたら(たいして滑らせられてもいないけど…)、ぐいぐい楽しんで走ることができましたぁ!
加えて休憩中に、常連さんたちの走行を見てイメージトレーニングをしてみたんです。
そうしたら体がやーっと動いてくれまして。
最後の20分ぐらいだったでしょうか。
すんなりシートの角にお尻を乗せて曲がれるようになってきたんですよ!(遅っ!)

ほら見てこれ!
ちょっと良さげではないですか?笑(自分比)

そんなこんなで走行時間が終了。
最初は短いかな?と思っていたのだけど、大満足な2時間でした。
気温の暑さと湿度もありますが、ものすごい全身運動でもあって、全身の毛穴から大量の汗が噴き出していました。
2リットル近く飲み物を用意していきましたけど、もっとあってもよかったなと思うくらいでした。

もともとはチームの練習のために作られたコースですが、今は一般の方も大歓迎。
リアが滑る体験をすることで、ツーリング中に急に雨が降ってきてヒヤッとする場面に出くわしたときなども、落ち着いて対処できることが期待できます。
クローズドコースなので、まだバイクの免許を持っていない人やお子さま、免許は取ったけれどまだ公道に出るのが怖い人なども走れます。
ビギナーからベテランまで、誰でも得られるものがあるのがこのFLASH村のコースなのです。

実は家根谷選手は2021年6月5日に筑波サーキットで開催された全日本ロードレース選手権ST600クラスに12年前のモデルで出場。どしゃ降りのコンディションの中、見事2位表彰台をゲット。滑りやすいコースで水しぶきを上げながら上位を快走する姿に、MCから「FLASH村での練習の効果が出ている!」と紹介されていたそうです。

FLASH村のオーナーでチームFLASHの監督でもある国際A級ライダーの高橋英倫さんは、バイクの遊び場やバイクやレースに親しむ場としても、ここを使ってほしいと言います。

親子でも仲間ともワイワイ走って楽しめる。そんな場ですね。

公道でもレースでも活かせるスキルを高めることが望めるフラットダートコース「FLASH村」
楽しみながら低リスクで練習できるなんて素晴らしい!

《FLASH村利用案内》

所在地:千葉県印西市竜腹寺323-1
走行料金:全日3000円
午前2000円(10時~12時)・午後2000円(13時~16時半)
保険料:3000円(4/1~3月末まで1年間有効)
プライベートレッスン別途平日(3時間)5000円・平日1日(10時~15時)8000円
土日限定レッスン2000円(11時45分~12時45分)
レンタルバイク:ミドルサイズ(CRF100/TTR125/KX85)半日5000円/全日8000円
フルサイズ(KLX250/250SB)半日6000円/全日9000円
キッズサイズ(DRZ70)半日2000円/全日4000円

FLASH村で走行する際は事前予約が必要。(保険加入の都合により、初回は2日前、2回目以降は前日までに予約すること)
予約は下記要項を参考に、flash51mura@gmail.comまでメールで行う。(2回目以降は予約日、名前、レンタルバイクの有無、だけでOK)
※悪天候等による予約キャンセルは可能。
※レンタルバイクは台数に限りあり。
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①予約日 : ◯月◯日(曜日)
②お名前 :
③生年月日 :
④ご住所 :
⑤電話番号 :
⑥走行予定 : 全日 / 午前 / 午後
⑦レンタルバイク : 有 / 無 希望車種(例 CRF100)
⑧血液型 : RH+/− ◯型
⑨緊急連絡先 : TEL
お名前
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