ひと昔前の250ccモデルに乗っているような満足度。|インドネシアからやってきたスズキGSX-R 150に試乗!

「GSX-R」はスズキが誇るスーパースポーツ・ブランドとして既に良く知られている。現在、国内のラインナップでは頂点モデルの1000Rと、末弟の125が発売されているが、実は125の生産国はインドネシアで、本国では150ccモデルがリリースされている。今回は多彩な機種の輸入販売及びレンタル事業を手掛ける「サイクルロードイトー」のご協力を得て、GSX-R 150に試乗した。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●株式会社 サイクルロードイトー(http://www.critoh.com)

ディテール解説

スズキ・GSX150

個性的な縦2灯式のヘッドランプとポジションランプはLED式。立派なフルフェアリングデザインが印象的。

スズキ・GSX150

φ290mmペタルタイプのシングルディスクローターには2ピストンのピンスライド式油圧キャリパーを装備。撮影車両にABSは採用されていない。90/80-17インチサイズのタイヤはIRC製EXATO NR88。

スズキ・GSX150

搭載エンジンは水冷のDOHCシングル。空冷のジクサー150とは異なるスポーティな出力特性を誇る。

スズキ・GSX150

楕円テーパー形状の右出しマフラー。テールエンドには径の異なる二つの排気口がある。

スズキ・GSX150

スイングアームピボット付近にマウントされたモノショックサスペンションはボトムリンク式。

φ187mmペタル式シングルディスクローターにはNISSIN製1ピストンのピンスライド式油圧キャリパーを装備。装着タイヤはIRC製EXATO NR88。

スズキ・GSX150

フロントフォークにクリップオンされたセパレート式ハンドル。取り付けはトップブリッジ下部だが、ハンドルバーは少し上にオフセットされている。レンタルバイクを兼ねる撮影車両にはアフターパーツのスマホホルダーが装備されていた。

スズキ・GSX150
シンプルで扱いやすいハンドル左側スイッチ。下から順にホーン、ウインカー、ディマースイッチ。写真には見えないが、向こう側に人差し指で扱う黄色いパッシングスイッチがある。
スズキ・GSX150
ハンドル右側も至ってシンプル。下から順にエンジン始動用スターター、ハザードスイッチ。上の赤いのはエンジンキルスイッチ。
スズキ・GSX150

モノクロ液晶表示のメーターディスプレイ。レッドゾーンは11,500rpmから。回転計のスケールは250rpm毎に1ブロックで刻まれる。右端には任意設定できるエンジン回転インジケーターが装備されている。

セパレートタイプの段付きダブルシート。後席クッションは中央のキー操作で脱着できる。
後席クッション下のスペースは僅か。それでもETC機器が収納されていた。
スズキ・GSX150
ひと押しすると青いリングライト点灯するイグニッションスイッチ。メインスイッチとステアリングロックが操作できる。
スズキ・GSX150
スマートキー方式が採用されたイグニッション。写真の物理キーはフィラーキャップ用。
スズキ・GSX150

しっかりとリヤフェンダーも兼ねるナンバーステー。灯火類は一般的な電球式だ。ウインカーはクリアレンズにオレンジバルブが採用されている。ナンバープレートランプはLED式。

主要諸元

全長/全幅/全高(mm):2,020/700/1,075
軸間距離(mm):1,300
最低地上高(mm):160
シート高(mm):785
車両重量(kg):131

エンジン型式:水冷・4サイクル単気筒
弁方式:DOHC・4バルブ
総排気量(㎤): 147.3
内径×行程(mm):62.0×48.8
圧縮比:11.5
最高出力(kW/rpm):14,1〈19,3PS〉/10,500
最大トルク(Nm/rpm):14/9,000
燃料供給装置:フューエルインジェクションシステム
始動方式:セルフ式
点火方式:フルトランジスタ式
バッテリー:12V 5Ah 10HR
潤滑方式:ウェットサンプ式
潤滑油量(L):1,5
燃料タンク容量(L):11

クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング
変速機形式:常時噛合式6段リターン
ギヤ比:
 1速:2.923(38/13)
 2速:1.933(29/15)
 3速:1.476(31/21)
 4速:1.217(28/23)
 5速:1.045(23/22)
 6速:0.925(25/27)
1次減速比:3.285(69/21)
2次減速比:3.000(45/15)

フレーム形式:ダイヤモンド
キャスター(度):25.5
トレール(mm):93.3
サスペンション形式(前/後):テレスコピック式/スイングアーム式)
サスペンションストローク(前/後 mm):110/115
ブレーキ形式(前/後):油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク
タイヤサイズ(前/後):90/80-17(チューブレス) /130/70-17(チューブレス)
最小回転半径(m):2.6
舵取り角(度):35
乗車定員:2名

生産国:インドネシア

試乗後の一言!

スズキ・GSX150

持てるパワーを存分に発揮させて走る楽しさは抜群。

キーワードで検索する

著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…