スズキ新型アドレス125が登場。メイド・イン・チャイナ→インドに! デザインはユーロ風味。

さる11月16日、報道関係者を対象にしたスズキの発表撮影会が都内六本木で開催された。全カラーバリエーションを揃えて会場に並べられたのは、10月18日から新発売された「アドレス125」(左)と同21日発売の「アヴェニス125」。両車は共にインドで製造され、基本構造を共有しながらも、まったく異なるキャラクターに仕上げられている。まずはベースとなったアドレス125について注目した。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●株式会社 スズキ

ディテール解説

クロームメッキリムで化粧された角型ヘッドランプはLED式。上下2段にセパレートされたデザインを採用。

5本スポークのアルミキャストホイールは12インチサイズ。フロントフォークはφ30mmの正立式。φ190mmローターにはNISSIN製シングルピストンのピンスライド式キャリパーを採用。フェンダー等はスチール製部品が採用されている。

今時珍しい装備のキックアーム。バッテリートラブル時も簡単に始動できる備えとして魅力的。ちなみにキック始動時はセンタースタンドを立てた状態でブレーキレバーを握ってキックする。

2段構造の内蔵キャタライザーを採用した新設計マフラー。後輪(10インチ)の脱着性を考慮して、少し間を空けて右側寄り(写真手前)に固定されている。

大きく見やすいアナログ式スピードメーター。メーター周囲(左右)にはエコドライブイルミネーションが装備された。
エコドライブの目安として、燃費に良い優しいスロットル操作をすると、表示がブルーからグリーンに変わる。
サイズが大きめにデザインされたフラットなダブルシート。タンデムライディングにも快適そう。
シート下の収納スペースは21.8L。前方ヒンジの両脇には従来通りヘルメットホルダーが設備されている。
フロントインナーラックにはペットボトル等を入れられる。その上には5V2AのUSB電源ソケットを装備。中央には便利なフロントフックも常備されている。
シャッター付きのキーシリンダー。イグニッション及びステアリングロックとシートオープン操作ができる。右下方の丸いボタンを押すと簡単にシャッターを閉じることができる。

ユニットスイング方式のリヤサスペンションは左側片支持方式でモノショックを採用。前後連動式ブレーキのリヤにはリーディングトレーリングシューのφ120mmドラム式が採用されている。

シートを開ける手間要らずで給油口にアクセスできる使い勝手はなかなか便利。ただしキーロック付きのキャップは脱着式である。

純正アクセサリーのトップケースは、収納容量が27Lもある。燃料給油口との干渉を避けるため、専用のリヤキャリアを使用して少し高い位置にセットされる。

全体的フォルムはコンパクトに見える中、フラットなダブルシートはなかなかのボリューム感がある。

主要諸元

スズキ・アドレス125

車名・型式:スズキ・8BJ-DP12H
全長(mm):1,825
全幅(mm):690
全高(mm):1,160
軸距(mm):1,265
最低地上高(mm):160
シート高(mm):770
車両重量(kg):105
乗車定員(人):2
燃料消費率(km/L):55.9 (60km/h定地)〈2名乗車時〉
WMTCモード値(km/L):53.8 〈1名乗車時〉
最小回転半径(m):2.0

エンジン型式:AF21
エンジン種類:強制空冷4ストローク単気筒
バルブ駆動方式:OHC 2バルブ
総排気量(㎤):124
内径×行程(mm):52.5×57.4
圧縮比:10.3
最高出力(kW[PS]/rpm):6.4[8.7]/6,750
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):10.0[1.0]/5,500
燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式
始動方式:キック/セルフ併用式
点火装置形式:フルトランジスタ式
バッテリー:FTZ5L-BS (12V-4.5Ah)
潤滑方式:圧送式
潤滑油量(L):0.8(交換時・0.65)
燃料タンク容量(L):5.0

クラッチ形式:乾式自動遠心シュータイプ
変速機形式:Vベルト無段変速(オートマチック)
変速比:無段階(2.645〜0.801)
減速比(1次 / 2次):2.470 / 3.461
キャスター角(度):26゜30′
トレール量(mm):89
舵取り角(度):45
タイヤ(前/後):90/90-12(44J) / 90/100-10(53J)
ブレーキ形式(前/後):油圧式シングルディスク / 機械式ドラム(リーディングトレーリング)
懸架方式(前/後):テレスコピック式 / ユニットスイング式
フレーム形式:アンダーボーン

製造国:インド

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…