世界初公開のカワサキ エリミネーター|SEにはETC2.0&前後ドラレコ標準装備の豪華仕様|大阪・東京モーターサイクルショー2023

第39回大阪モーターサイクルショー2023にて、カワサキの新型車「エリミネーター」がワールドプレミアのアンベールを果たした。全モデルがETC2.0を標準装備するほか、スペシャルエディションの呼称がつくエリミネーターSE(写真左)には前後2カメラのGPS対応ドライブレコーダーとUSBタイプC電源も標準装備! 余裕ある走りが楽しめる400ccクルーザーのニューカマーは、ビギナーからベテランまで十分に満足させる魅力を備えている。

REPORT&PHOTO●川島秀俊
世界初公開となった新型エリミネーター。往年の人気モデルが復活し、熱い視線が注がれた

硬派系クルーザー「エリミネーター」が400ccで復活!

カワサキELIMINATOR……759,000円(消費税込み)

カワサキELIMINATOR SE……858,000円(消費税込み)

今年で創業70周年を迎えるカワサキモータースジャパンは、やる気にみなぎっている。その序章ともいうべきワールドプレミアが第39回大阪モーターサイクルショー2023の会期冒頭に実施され、新型車「エリミネーター」が世界初公開された。

エリミネーターといえば、かつて人気だったワイルド系クルーザーのビッグネーム。ロー&ロングでマッチョなフォルムは、革ジャンの似合う硬派なモデルとして幅広い人気を獲得していた。時代は流れ、オートバイの楽しみ方が多様化する中で、今回のエリミネーターが目指したのは『手軽に楽しめる』ことと『走りも所有感も満たす重厚さ』という相反するようなテーマ。エリミネーターらしさを踏襲しながら、その答えとして具現化したのが、398cc並列2気筒エンジンを搭載する軽量かつパワフルなパッケージングだ。

開発過程では250ccエンジンの搭載も考慮されたそうだが、車両のコンセプトとして大型車並みの車格やフィーリングを求めたため、排気量のアドバンテージは絶対的な優位性として考慮。実際の用途では郊外まで高速道路を利用して移動すると予想し、ゆとりある走行性能が結果的にライダーの疲労を軽減することから、普通二輪免許で乗れる上限の排気量が選択された。幸いにもカワサキに存在する同じ並列2気筒エンジンの250と400ではさほどサイズや重量の差はなく、400クラスでも軽量で扱いやすい車体が完成! ロー&ロングでワイルドなルックスながら、優れた足つきと軽さで驚くほど乗りやすい仕上がりとなっている。

気軽にオートバイの魅力が楽しめる、オールインワンの完成度を追求!

オートバイの楽しみとしてカスタムは外せない要素だが、車両購入後にかかる費用はバカにならない。今や実用カスタムのETCは常識の装備といえるだけに、このクラスでETC2.0を全車標準装備としたのは素晴らしい判断だ。そして、昨今の交通トラブルで絶対的な安心感を提供してくれるのがドライブレコーダー。クルマでは装備するのが常識となっており、バイクでも普及が進んでいる。そのドラレコも、エリミネーターSEはオートバイ史上初の標準装備化を実現! ミツバサンコーワ製前後2カメラモデルを標準装備とし、スマホの充電に役立つUSBタイプC電源も標準装備するのだ。これなら納車後すぐに、ノーマルのままバイクライフが満喫できそうだ。

今回発表されたエリミネーターは世界戦略車となっており、これから海外でも正式な発表&リリースを控えている。国内発表では仕様と価格がアナウンスされ、標準車が75万9000円、SEが85万8000円と、かなりお値打ちなプライスを打ち出してきた。気になるのは発売日だが、現在はまだ調整中とのこと。正式に決定すれば公式WEBやSNS、全国のプラザ店にて案内されるので、気になる人はマメにチェックしよう!

専用色のメタリックマットカーボングレー×フラットエボニーで仕上げられるエリミネーターSE。専用ビキニカウルやフォークブーツ、ツートーンシートでスパルタンなルックスだ。
マフラーを含めた各パーツがブラックアウトされるエリミネーターSE。ソメスサドル製のサドルバッグはオプションパーツとなる。
ヘッドライト下にフロントカメラを装着。高精細な映像は安心&安全のためだけでなく、ツーリング後に映像を楽しめるエンタメ要素としても魅力的だ。
リヤフェンダー左にリヤカメラ、右にGPSアンテナを装着。走行経路をマップとリンクし、ツーリングの思い出を映像と一緒に保存できる。
Ninja400やZ400で定評のある398cc並列ツインエンジンを搭載。エリミネーター用に低中速をトルクフルにリファインし、極太サイレンサーで迫力をアピールする。
ロー&ロングなスタイルを実現するため、フロント18インチ/リヤ16インチのホイールを装着。見た目とは裏腹に、軽量な車体は扱いやすさに優れる。
エリミネーター標準車は、写真のパールロボティックホワイト以外にメタリックフラットスパークブラックというボディカラーを用意。ETC2.0を標準装備し、フロントシートを開ければカードの挿入が素早くできる。
735mmという低シート高は、小柄な人には嬉しい設計。オプションにて-20mmのローシート、+30mmのハイシートがあるので、体格に応じたアジャストも可能だ。
エリミネーターといえば、ド迫力の極太リヤタイヤがトレードマーク! 新型は150/80-16サイズをリヤに装着し、変わらぬインパクトで存在感を主張する。
車名(通称名):ELIMINATOR / ELIMINATOR SE
型式:8BL-EL400A
全長×全幅×全高:ELIMINATOR2,250mm×785mm×1,100mm / ELIMINATOR SE2,250mm×785mm×1,140mm
軸間距離:1,520mm
最低地上高:150mm
シート高735mm
キャスター/トレール:30°/ 121mm
エンジン種類/弁方式:水冷4ストローク並列2気筒/DOHC 4バルブ
総排気量:398cm³
内径×行程/圧縮比:70.0mm×51.8mm / 11.5:1
最高出力:35kW(48PS)/10,000rpm
最大トルク:37N・m(3.8kgf・m)/8,000rpm
始動方式:エレクトリックスターター
点火方式:バッテリ&コイル(フルトランジスタ点火)
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量:2.3 L
燃料供給方式:フューエルインジェクション
トランスミッション形式:常時噛合式6段リターン
クラッチ形式:湿式多板
ギヤレシオ:
 1速2.928(41/14)
 2速2.055(37/18)
 3速1.619(34/21)
 4速1.333(32/24)
 5速1.153(30/26)
 6速1.037(28/27)
一次減速比/二次減速比:2.218(71/32) / 3.071(43/14)
フレーム形式:トレリス
懸架方式:
 前テレスコピック(インナーチューブ径 41mm)
 後スイングアーム(ツインショック)
ホイールトラベル:
 前 120mm
 後 90mm
タイヤサイズ:
 前130/70-18M/C 63H
 後150/80-16M/C 71H
ホイールサイズ:
 前18M/C×MT3.00
 後16M/C×MT4.00
ブレーキ形式:
 前シングルディスク 310mm(外径)
 後シングルディスク 240mm(外径)
ステアリングアングル(左/右):35°/ 35°
車両重量:ELIMINATOR 176kg / ELIMINATOR SE 178kg
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
燃料タンク容量:12 L
燃料供給方式:フューエルインジェクション
乗車定員:2名
料消費率(km/L)※1
 31.6km/L(国土交通省届出値:60km/h・定地燃費値、2名乗車時)※2
 25.7㎞/L(WMTCモード値 クラス3-2、1名乗車時)※3
最小回転半径:3.0m
生産国:タイ王国

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