新エンジンで良くなった! ロングストロークエンジン搭載のCT125・ハンターカブを試乗! 【動画・モトチャンプTV】

長らく納車待ちが続いているホンダCT125・ハンターカブ。ところが2022年12月にモデルチェンジして新型エンジンが採用された。果たしてその乗り味やいかに? ケニー佐川の試乗インプレッションから探ってみよう。
最新型CT125・ハンターカブ。
カラーリングも変更され新色が追加された。

2022年12月にモデルチェンジして、大人気モデルであるホンダCT125・ハンターカブ。変更されたのはエンジンがメインで、それ以外に大きな変更はない。いまだ新車の納車待ちが続いているという大人気モデルだけに、新型への移行に注目しているライダーも多いことだろう。そこで今回はモトチャンプが無料配信しているユーチューブチャンネルである「モトチャンプTV 」で公開されている「新型ハンターカブ試乗! ロングストロークエンジンを味わう!」という回に注目、どのように進化を遂げたのか、動画をダイジェストにまとめて紹介しよう。

進行役は編集長のチャボ(右)とジャーナリストのケニー佐川。

新型ハンターカブを語るのはいつもの二人、モトチャンプ編集長のチャボとジャーナリストのケニー佐川だ。毎度お馴染みイントロでのケニー佐川のボケも楽しめるので、まずは動画をご覧になることをオススメする。

新型はどこが変わった?

新たに採用されたロングストローク型エンジン。
ボア・ストロークが従来型から変更されている。

新型になった1番のポイントはエンジン。従来までのボア52.4mm×ストローク57.9mmから同50.0mm×63.1mmへ、さらにロングストローク型へ変更された。これにより排気量はわずかだが124ccから123ccへ小さくなった。ただ圧縮比は9.3:1から10.0:1へ引き上げられ最高出力も8.8ps/7000rpmから9.1ps/6250rpmへ向上している。最大トルクは従来と同じ1.1kgf・mだが発生回転数が4500rpmから4750rpmへと上がっている。これらが影響して燃費性能はWMTCモードで67.2km/Lから63.7km/Lへと下がっている。

新たにエンジンガードへサブフレームが追加された。

車両重量は120kgから118kgへ若干軽くなった。ところが装備は充実していて、従来はダウンチューブのみのエンジンガードだったが、新型になって横方向への補強が追加されている。つまり車体側ではなくエンジンなどで軽量化を実現したのだろう。

リヤショックが5段階プリロード調整式になった。
リヤキャリアがボディ同色からブラック塗装に変更された。

さらにリヤショックが新たに5段階プリロード調整可能なタイプになった。これはタンデム時に有効な装備であり、さらに言えばキャンプ道具などをリヤキャリアへ満載して走る場合、フロントの接地感が希薄となり操縦安定性にも影響するため不可欠な装備だといえそうだ。ファッション的に大きなボックスを装備するユーザーにも歓迎されることだろう。そのリヤキャリアは従来ボディ同色だったが、今回の新色であるシルバーメタリックと従来からあるレッドではブラック塗装となった。

カラーバリエーションは全3色になった。

新色であるマットアーマードシルバーメタリックが追加されたことで、CT125・ハンターカブのカラーバリエーションは3色に増えた。ところがパールオーガニックグリーンだけはリヤキャリアがボディ同色になる。また新型になったものの新車価格は据え置きの44万円(消費税込み)。装備が充実したうえパワフルになっているのだから、大歓迎すべきモデルチェンジといえそうだ。

ケニー佐川の試乗インプレッション

出足からも新エンジンの実力を体感できる。

大注目のモデルチェンジとなった新型ハンターカブだから、どのように進化したのか気になる人も多いことだろう。そこで早い段階からモトチャンプでは試乗車を確保。ケニー佐川による試乗インプレッションを実現している。ケニー佐川が試乗を始めると、出足から加速の良さを実感。さらに回転を上げていくとエンジンのスムーズさが際立っている。回転数を上げてシフトアップしていくと、各ギアの繋がりが良い。途切れなく加速感が続くのだ。これは新型エンジンになって最高出力と最大トルクの発生回転数が変わったことが影響しているようで、トルクバンドが広がっているため各ギアでエンジンの美味しい回転数が使えるのだ。

エンジンに伸びやかさがプラスされた。

一方、従来型の美点であるブレーキング性能や乗り心地などはしっかり継承されている。試乗した日は路面がウエットだったためフロントに装備されるABSの良さも体感できた。排気量や車格に十分なだけのブレーキング性能といえる。またケニー佐川が特筆しているのがタイヤの良さ。ウエット路面での安心感が高く、以前に走ったダートでも走破性が高かったとのこと。総じて印象の良いモデルチェンジとなったわけだが、納車待ちが続く状況なので買いたいと思っても即納できる個体を探すことに苦労しそうだ。

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著者プロフィール

増田満 近影

増田満

小学生時代にスーパーカーブームが巻き起こり後楽園球場へ足を運んだ世代。大学卒業後は自動車雑誌編集部…