目次
LANCIA DELTA
トリノを舞台に9回目のアミキ・ミエイ
1980年代から1990年代にかけてランチアからWRCに参戦し、1988年と1989年にドライバーズ選手権を制したミキ・ビアジオンは、グループBのランチア ラリー037、ランチア デルタS4、そしてグループA時代はランチア デルタ インテグラーレをドライブした経験を持つ。「アミキ・ミエイ」は、そんなビアジオンとランチアとの強い結びつきから2008年にスタートしたスペシャルイベントだ。1994年までに生産されたランチア製車両が参加し、コンクール・デレガンス、ワインの試飲会、ゲストを招いたトークショーなど様々なイベントが開催されている。
毎年異なるロケーションで開催されてきたアミキ・ミエイだが、9回目のイベントは2024年9月15日にトリノを舞台に華やかに開催された。トリノは1906年にランチア・ブランドが誕生し、現在も本社を置く象徴的な都市であり、2024年に発表された新型「イプシロン」もこの地で設計・開発、そして生産が行われる。
今回のイベントには130台ものデルタが参加し、トリノのサンカルロ広場をスタートした。トリノモーターショー開催中のヴァレンティーノ公園に立ち寄り、ランチアのヘリテージハブにフィニッシュするパレードランを実施。パレードランに参加したビアジオンは、次のように喜びを語った。
「このイベントは、いつも感動と誇りに満ちています。私はランチア デルタをドライブし、WRCで2度のタイトルを獲得しました。これは、私にとって忘れられない出来事です。今回、ランチアを象徴する都市のトリノで、ラリーファンやランチア・ファンの方々と、素晴らしい経験を共有できたことを嬉しく思います」
パレードの先導車としてイプシロンが登場
130台のデルタが参加したパレードランでは、欧州での販売が開始された新型イプシロンが先導車両を務めた。2025年には、ビアジオンが開発に参加したスポーツモデル「イプシロン HF」が導入され、さらに「イプシロン ラリー4 HF」によってラリーフィールドにランチアが復活を果たす。
ビアジオンが主役を務めるイベント「アミキ・ミエイ」にイプシロンが参加したことは、大きな意味を持つことになった。ランチアのマーケティング&コミュニケーション担当責任者を務めるチャールズ・フスターは、次のように今回のイベントを振り返っている。
「私たちがランチアの歴史の一部であること、そして今日は多くのランチア・ファンの方々と共にこの場にいられたことを誇りに感じました。新型イプシロンはランチアブランドを電動化時代へと導くモデルです。この象徴的なモデルがトリノのエレガントな街中を堂々とパレードしました。ヨーロッパでの発売開始というタイミングに、ランチアブランドが誕生したこの街を舞台に歴史的なモデルと共に走ったことは、非常に象徴的な瞬間だと言えるでしょう」