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Alfa Romeo 33 Stradale
12月のデリバリーに向けた最終検証
アルファロメオの開発チームは、ナルド・テクニカルセンター(NTC)において、「33 ストラダーレ」の00プロトタイプを使用し、ドライビングダイナミクス試験を実施。最高速度レベルでの連続走行時における、パフォーマンスを検証するための集中的なテストセッションを完了した。
テストチームはエアロダイナミクス、最高速度、最高温度、クーリングシステム、キャビンの防音など、ダイナミック・パラメーターを詳細にモニター。これらはすべて2024年12月下旬にイタリアで予定されている最初の顧客へのデリバリーに先立って行われている。
ナルド・テクニカルセンターは、世界で最も先進的なテスト・実験センターのひとつ。イタリア南部のプーリア州サレントに位置し、多くの自動車ブランドがテストを行っている。1975年にフィアットによって建設された試験場は、森林と地中海の低木が点在する700ヘクタールの敷地を有し、あらゆるレベルの試験を行うことが可能な20のテストコースを有している。
直径4km・全長12.6kmの円形トラック、ナルド・リンクは世界最速の高速試験トラックと言われ、4つの車軸すべてに異なる傾斜と相対的な補正速度を設定することができる。滑らかなバンク形状により、遠心力のバランスを取った速度で走ると、ドライバーはまるで果てしないストレートを走行しているような感覚になる。
ナルドに先立ってバロッコでテストを実施
1967年にデビューした歴史的モデル「ティーポ 33 ストラダーレ」をインスパイアした33 ストラダーレの彫刻的なフォルムは、アルファロメオのエンジニアによって究極のエアロダイナミクスを発揮できるよう開発された。
今回、アルファロメオの開発チームは、ナルド・リンクを舞台に33 ストラダーレの最高速テストを実施。333km/hという目標最高速度と、0-100km/h加速3秒以下という加速性能を検証した。さらに、高速走行中のマシンバランス、ブレーキシステム、ハンドリングに焦点を当てた走行が繰り返されている。
33 ストラダーレのパワートレインは2種類が用意され、内燃機関(ICE)モデルは、最高出力628PSを発揮する3.0リッターV型6気筒ツインターボをリヤミッドに縦置きで搭載し、8速DCTを介して後輪を駆動。BEV仕様は3基の電動モーターを前後アクスルに搭載したAWDで、最高出力760PS、航続距離450kmが確保されている。今回の高速テストにはICE仕様が持ち込まれた。
ナルドに先立って、数週間前にヴェルチェッリ州のバロッコ試験センターを舞台に、中低速域を中心に様々なテストを実施。ステアリングシステムの精度、ブレーキシステムの応答性、アルミニウム製Hフレーム、カーボンファイバー製モノコック、洗練されたサスペンション・システムによって構成された、ハンドリングが徹底的に評価・検証されている。