マイアミ・アートウィークで「ジャガー タイプ 00」をワールドプレミア

2025年後半投入予定の「4ドアGT」を予告? 大胆デザインを纏ったコンセプトカー「ジャガー タイプ 00」を初公開【動画】

最新デザインヴィジョンコンセプト「ジャガー タイプ 00」のエクステリア。
ジャガーは、新たなビジュアルアイデンティティを纏ったデザインヴィジョンコンセプト「タイプ 00」を、マイアミ・アートウィークにおいてワールドプレミアした。
ジャガーは、現在米国で開催中のマイアミ・アートウィークにおいて、新生ジャガーを具現したデザインヴィジョンコンセプト「タイプ 00」を世界初公開した。「タイプ 00」は、ジャガーのクリエイティブな哲学「Exuberant Modernism(活気あふれるモダニズム)」を体現したフル電動コンセプトカーとなる。

JAGUAR TYPE 00

「Eタイプ」のような感動をもたらモデル

最新デザインヴィジョンコンセプト「ジャガー タイプ 00」のエクステリア。
現在、ブランドの再構築を行っているジャガーは、デザインの方向性を大胆に変更。2025年に発表されるニューモデルから、「タイプ 00」で予告された最新デザインランゲージが導入される予定だ。

ジャガーは、2024年11月行った大胆な新しいビジュアルアイデンティティの発表に続き、変革をアピールする、デザインヴィジョンコンセプト「タイプ 00」を、現在米国の南フロリダで開催中のマイアミ・アートウィークにおいて世界初公開した。

「タイプ 00」は、2025年に導入を予定している新型4ドアGTのデザインを予告。ロングノーズ、流れるようなルーフライン、ファストバックスタイル、23インチアロイホイールなど、電気自動車(EV)の概念を覆す独創的なデザインが採用された。JLR(ジャガーランドローバー)のエイドリアン・マーデルCEOは、「タイプ 00」について次のように説明を加える。

「人々を魅了するジャガーの魔法のような力は、私にとっても本当に大切でかけがえのないものです。ジャガーはヘリテージや芸術性、そしてエモーショナルな魅力をもち、オリジナルのブリティッシュ・ラグジュアリーブランドだと言えるでしょう。それこそが私たちの目指すジャガーであり、『Eタイプ』のようなアイコニックなモデルと同じような感動を生み出したいと思っています」

「現在、ジャガーは魅力的でエクスクルーシブな新型ラグジュアリーモデルで構成される、EV専用ブランドへとなるべく変革を続けています。この変革はジャガーが開発した製品だけにとどまらず、ブランド全体の再構築を意味しているのです」

車名は新世代ジャガー「ゼロ号車」を意味

最新デザインヴィジョンコンセプト「ジャガー タイプ 00」のエクステリア。
タイプ 00の「タイプ」はジャガーの伝統的車名「タイプ」を復活。「00」は排出ガスゼロと新生ジャガーにとっての「ゼロ号車」であることを意味している。

タイプ 00は、ジャガーの新たなクリエイティブ哲学「Exuberant Modernism(活気あふれるモダニズム)」を体現。名称に使用された「タイプ(TYPE)」はブランドの起源ともいえる「Eタイプ」などのモデル名に由来する。

ひとつ目のゼロは「排出ガスゼロ」を意味し、ふたつ目のゼロは、新生ジャガーにとっての「ゼロ号車」であることが表現された。EVの常識を覆したエクステリアデザインは、これまでのジャガーのイメージを一新するドラマチックなシルエットを生み出している。

この大胆なデザインは専用プラットフォーム「JEA(ジャガー・エレクトリック・アーキテクチャー)」をベースに開発。最新のフル電動パワートレインが導入された「JEA」により、魅力的なドライビングエクスペリエンス、最高レベルのハンドリング、そして快適な乗り心地が実現された。最新の電動化テクノロジーと個性を極めたデザインにより、均質化が進むEV市場において、ジャガーは際立った個性を確立することになる。

タイプ 00が予告する、新生ジャガー最初のプロダクションモデルは4ドアフル電動GTとなり、2025年後半に発表予定。この新型4ドアGTは1回の充電で770km(WLTPモード)の最大航続距離、わずか15分で最大321km分の急速充電を実現することをターゲットに現在開発が行われている。

ドラマチックで独創的なエクステリア 

最新デザインヴィジョンコンセプト「ジャガー タイプ 00」のエクステリア。
これまでのジャガーのイメージが一新された、シンプルなラインと大胆なフォルムによって描かれた「タイプ 00」。ボディの各部には「JAGUAR」の新ロゴマークが配置されている。

自信に満ちたフロントマスクは、垂直なフラッシュサーフェスと、センターに配した新しい「JAGUAR」デバイスマークを組み合わせたデザインを採用。特徴的で精緻なフロントライトシグネチャーが車両のエッジを強調し、ワイド感と安定感を実現している。

大胆なプロポーションのサイドセクションには、ハンドメイド仕上げの真鍮インゴットがレイアウトされ、レーザーエッチングしたジャガーの「leaper(リーパー)」が描かれた。このインゴットは格納式となっており、必要に応じてリヤビューカメラが出現する。充電ポートやフロントエアインテークも、必要な時以外は隠れた状態になっている。

リヤセクションはガラスのないテールゲートと、ボディと調和したパノラミックガラスルーフを採用。リヤエレベーションには、水平基調のストライクスルーグラフィックが導入された。あえてドラマチックなフルワイドテールライトを隠すことで、パワフルさとスケールを表現している。

今回、1961年のジュネーブ・モーターショーにおいて2台の「Eタイプ」を発表した時と同じように、対照的な2台のタイプ 00を公開。1台目は「サテンロードンローズ」を纏い、マイアミのアイコニックなアールデコ建築のパステルカラーにちなんで「マイアミピンク」とネーミングされた。これは真鍮が経年変化し、独特なローズカラーに変化することからインスピレーションを得ている。

もう1台は「インセプションシルバーブルー」のエクステリアカラーをチョイス。「ロンドンブルー」とネーミングされたカラーは、1960年代のオパールセントシルバーブルーから着想を得ており、ジャガーのルーツである英国をイメージしている。

ドラマチックでモダンなインテリア

最新デザインヴィジョンコンセプト「ジャガー タイプ 00」のインテリア。
ハンドメイドで製作された、3本の真鍮製ラインがフロントからリヤに沿って配置されたインテリア。

ドラマチックなバタフライドアとパンタグラフテールゲートを開けると、豊かなプロポーションを誇るモダンなインテリアが出現する。室内にはハンドメイドによる3本の真鍮製ラインがフロントからリヤに沿って配置され、センターには長さ3.2mの真鍮製支柱により、フローティングインストゥルメントパネルを大胆に分割する。

落ち着きのあるトラバーチンストーンは、フローティングシートと、センターの支柱を支える台座として存在。インテリアの豊かなレイヤードカラーのインスピレーションともなっており、織り込まれたテキスタイルがジャガー伝統のクラフトマンシップを強調する。

ジャガーのデザインチームは、専用のプリズムケースを使用することで、パッセンジャーが気分に合わせて室内をカスタマイズできる機能を導入した。プリズムケースは、ボディサイドにある電動ドアを備えたボックスのなかに収納。ここには真鍮、トラバーチン、アラバスターという3種類の天然素材で作られたトーテムが収められている。

センターコンソール内にトーテムを配置すると、インテリアの雰囲気を自動的に調整。アンビエントライトや独自のサウンドスケープ、カスタマイズされたスクリーングラフィックまで、すべてが選択したトーテム素材の特性を反映したものへと変化する。

ディスプレイスクリーンにも、感覚を刺激する豊かでアーティスティックなアプローチを採用。光と影を使って立体的なオブジェクトを表現する「キアロスクーロ」という技法を使って、専用のアニメーションが生成されるという。

「ジャガー タイプ 00」を動画でチェック!

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…