フェラーリ プロサングエ日本初披露が京都の仁和寺で開催

フェラーリ初の4ドアモデル「プロサングエ」が世界遺産の寺院でド派手に日本初披露の瞬間

世界遺産の寺院である仁和寺に佇むフェラーリ初の4ドア「プロサングエ」。
世界遺産の寺院である仁和寺に佇むフェラーリ初の4ドア「プロサングエ」。
9月にワールドプレミアされたばかりのフェラーリ プロサングエが、早くも日本初披露を果たした。発表されたのはなんと京都・仁和寺である。最新フェラーリのラインを感じさせるスタイリングと同様に、技術面でも多くの話題を持っている1台だ。世界遺産の寺院がフェラーリ・レッドに染まったその興奮をリポートする。

Ferrari Purosangue

ワールドプレミア直後に早くも日本に導入

フェラーリ初のSUV(フェラーリはSUVとは言わないが)「プロサングエ」。9月に本国で発表されたばかりのこのニューモデルが、早くも日本に上陸した。発表の場に選ばれたのは世界遺産でもある京都の仁和寺だ。

発表会は大勢のフェラーリ顧客とプレスを招いて行われた。仁和寺の中庭に黒をベースとした大きなステージが組まれ、そして周囲の木々や風格ある建物はフェラーリレッドの照明で彩られる。招待客たちはカクテルタイムを楽しんだ後、特設の観客席へと移動。全員が着席したところで、フェラーリ・ジャパン代表取締役社長であるフェデリコ・パストレッリ氏が登壇し、プロサングエのプレゼンテーションを行った。

「このプロサングエはフェラーリのゲームチェンジャーとなる存在です。SUVではなく、あくまでも4ドアのフェラーリであり、紛れもないスポーツカーです」

リヤドアは電動式の観音開き

大型モニターに映し出される映像と共に、パストレッリ氏が語る。その言葉通り、プロサングエはSUVとしては車高が1589mmと低く、後席も2名掛けだ。エンジンはV型12気筒の自然吸気で、パワーは725PS、トルクは716Nmを誇る。このエンジンはフロントミッドに搭載され4輪を駆動。もちろん左右トルクベクタリングや独立制御のAWSも備えている。サスペンションは4輪に備えたモーターによってアクティブに減衰力を可変するシステムを備える。最高速度は310km/h、0-100km/h加速は3.3秒だ。

躍動的なフォルムを持つエクステリアの最大の特徴は観音開きのドア。リヤドアは電動式で、ウインドウ下のノブを軽く引くだけで後ろ側を軸にスムーズにドアが開く。乗り込んだ後は室内のスイッチを押すだけでドアが閉まるので、乗員は体を乗り出す必要もない。ルーフはカーボン製で、大柄なボディにV12気筒エンジンを搭載するにもかかわらず、乾燥重量は2033kgに抑えられている。

デリバリー開始は2023年秋から

プレゼンテーション終了後、照明が一転ブルーとなり、ダンサーが舞う。その後また照明がレッドとなった直後、勅使門が開いてホワイトのプロサングエが走り出た。仁王門を背にゆっくりとステージに登るプロサングエに、出席者の熱い視線が降り注ぐ。創建888年の日本の歴史ある寺院とイタリアのスーパーカーブランドであるフェラーリの未来を担うニューモデルとの実に見事なコラボレーションに、出席者は酔いしれていた。

フェラーリがこれほど大掛かりな発表会を行うことは珍しい。それほどに同社がこのモデルにかける意気込みの強さがわかるというもの。すでに世界中から多くのオーダーが入っているというプロサングエを日本の路上で見ることができるのは、2023年の秋頃になりそうだ。

デザインは技術的なアンダーボディとしなやかな曲線を描くアッパーボディという2つのステージに分かれている。

フェラーリ初の4ドア「プロサングエ」は想像以上にスポーツカー寄りの技術を満載したクロスオーバーSUVだった【動画】

フェラーリ初のSUVとして注目を集めていた「プロサングエ」がついに発表された。スタイリングは間違いなく最新フェラーリのラインを感じさせるが、その注目ポイントは見た目だけではない。これまでのニューモデルと同様にメカニカル面でも多くの話題に溢れた1台を紹介しよう。

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著者プロフィール

永田元輔 近影

永田元輔

『GENROQ』編集長。古典的ジャイアンツファン。卵焼きが好き。愛車は993型ポルシェ911。カメラはキヤノン。