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McLaren 12C
製造1台目のマクラーレン 12Cがパレードを先導
パレードの先頭を任されたのは、2011年にマクラーレン・オートモーティブの新時代の幕開けを告げた製造1台目の12C。続いて、この10年間に登場した記憶に残る高性能ラグジュアリーモデルの数々が、マクラーレンの業績を記念してグッドウッド・サーキットを走行した。
12Cと共に登場したのは、世界初のハイブリッド・ハイパーカーのマクラーレン P1、究極のサーキット専用モデルであるマクラーレン セナ、マクラーレン GT、コンバーチブルの675LT スパイダーと720S スパイダー、そしてアルティメットシリーズ最新作のエルヴァなど。さらに、マクラーレンの新型ハイパフォーマンスハイブリッドスーパースポーツ、アルトゥーラも登場した。
このダイナミックなパレードを中心とするグッドウッドでの10周年記念イベントには、マクラーレンのカスタマーも参加。また、コースカーやセーフティーカーにもマクラーレンのロードカーが使用されている。マクラーレン・オートモーティブCEOのマイク・フルーウィットは、記念すべき10周年について次のようにコメントした。
「次の10年においても、マクラーレン・オートモーティブは様々なお祝いを行うことになるでしょう。私たちはマクラーレンの歴史をベースに、新技術を開発して電動化を積極的に受け入れ成長を続けています。折に触れて、サーキットで私たちのマシンを走らせ、マクラーレンのオーナーと共に楽しむ。祝福するのに、これ以上の機会はありません」
「マクラーレンの創業者ブルース・マクラーレンは『人生は、年の数だけでなく何を成し遂げたのかで測られる』という言葉を残しています。10周年を迎えたこと自体は画期的ではありますが、同時に2011年から生み出してきた驚異的なマシンの数々こそ、私たちが最も誇りとするものです」
2011年に12Cからスタートした量産体制
マクラーレンのロードカーのヘリテージを紐解くと、ブルース・マクラーレンが1969年に未来的な外観の「M6GT」を設計・製造したことにさかのぼる。ブルースは1970年にグッドウッド・サーキットでテスト中の事故により早すぎる死を迎え、ロードカーに進出するマクラーレンの野心は中断された。
しかし、レース以外にも好機は存在し続け、1993年には「マクラーレン F1」がデビュー。カーボンファイバー製モノコックと中央に配したドライビングポジションで従来の常識を書き換えた。そして2009年、新時代の到来を告げるまったく新しいスーパースポーツカーである「マクラーレン 12C」が発表された。
12Cのデリバリーは2011年にスタート。同年秋にはこのスーパースポーツと、その後のすべてのマクラーレンのロードカーをハンドメイドで組み立てる新施設「マクラーレン・プロダクション・センター」が英国・サリー州ウォーキングにオープン。量産という目標達成に向けて万全の体制が整い、マクラーレン・オートモーティブの10年が始まった。
サーキットを舞台に様々な10周年イベントを開催
グッドウッド・メンバーズ・ミーティングでの10周年記念に先立って、9月には英国のシルバーストン・サーキットとポルトガルのアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで、10周年記念イベントが開催された。
アルガルヴェでは、過去10年のラグジュアリー・スーパーカーによる記念パレードに加えて、個人所有の希少なサーキット専用モデルも集結した。マクラーレン セナ GTRやマクラーレン P1 GTRに加えて、GT3レーシングカー、レギュレーションの制約を取り払ったマクラーレン・カスタマー・レーシングの720S GT3Xも登場。さらに「ピュア・マクラーレン GTシリーズ」3戦も行われ、多くのマクラーレン・オーナーが新たにGTレースに挑戦している。
11月には、アメリカ・テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズでも「ピュア・マクラーレン・フェスティバル」を開催。2021年ピュア・マクラーレンGTシリーズの最後の3戦が行われるほか、さらに多くのマクラーレン・オートモーティブ製モデルが、アメリカGP開催コースをパレードする予定となっている。