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MINI JOHN COOPER WORKS COUNTRYMAN
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RENAULT CAPTUR
小さく見えるキャプチャーだが実は大きい




「MINI JCWカントリーマン」と「ルノー キャプチャー」を比較すると、カントリーマンのほうがキャプチャーよりひとまわり大きい値となっていることは下の表を見ての通りだ。車重も同様である。これはカントリーマンがCセグメント、キャプチャーがBセグメントと、クラスがひとつ違うのだから当然といえば当然かもしれない。
ただ、両者の大きな違いはそのデザインの方向性にあるといえるだろう。カントリーマンはパンクロックの国・イギリスらしく奇抜さを優先しているように見える。対するキャプチャーはフランスらしいエレガントさが優先されているといえそうだ。
「“遊びのMINI”らしいSUV!」「フランスの市街地に溶け込むシティ派SUVならこれ!」という方向性の違いが、数値以上に大きいといえる。
MINI JCWカントリーマン
ボディサイズ=全長4445mm×全幅1845mm×全高1645mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1680kg
タイヤサイズ=245/40R20
ルノー キャプチャー インテンス
ボディサイズ=全長4230mm×全幅1795mm×全高1590mm
ホイールベース=2640mm
車両重量=1310kg
タイヤサイズ=215/55R18
スポーツカーか乗用車か




直列4気筒エンジンという形式は共通しているものの、両車のパワートレインはほとんど別モノだ。SUVというカテゴリーを忘れると、カントリーマンはスポーツカーでキャプチャーは普通の乗用車のエンジンを積んでいるという見方もできる。
この違いを考えると最高出力でカントリーマンが317PS、キャプチャーが154PSという2倍の差があるのも納得できるのではないだろうか。
MINI JCWカントリーマン
エンジン形式=直列4気筒DOHCターボ
排気量=1998cc
最高出力=317PS/5750rpm
最大トルク=400Nm/2000〜4500rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=AWD
ルノー キャプチャー インテンス
エンジン形式=直列4気筒 DOHCターボ
排気量=1333cc
最高出力=154PS/5500rpm
最大トルク=270Nm/1800rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
“特殊”を重ねると高くつく?


MINIのスポーツグレード「JCW(ジョン クーパー ワークス)」の冠がある以上、カントリーマンは高価になっても仕方がないという見方もできる。SUVという特殊性の上に、さらにスポーツカーという特殊性を重ねたようなパッケージは、そのプライスに納得して購入できる人向けの価格と捉えよう。
一方のキャプチャーは、フランスらしいエレガントさと高級感を持っていると考えれば、かなりバリューの高い価格といえる。他の海外メーカーはおろか、日本製のSUVさえも射程にとらえた設定ではないだろうか。