目次
FIA WEC
50号が7位に入るも
全8戦で争われる2024年シーズンの世界耐久選手権(WEC)。その終盤戦となる第7戦の富士6時間レースのハイパーカークラスに、フェラーリはワークスチームのフェラーリAFコルセから50号車と51号車、サテライトチームのAFコルセから83号車の合わせて3台の「499P」をエントリーさせた。
開催されるのはトヨタのホームコースとなる富士スピードウェイなので、予選では昨年に続き「トヨタ GR010 ハイブリッド」の速さが予想されたが、ポールポジションは2号車の「キャデラックVシリーズ.R」が獲得した。50号車がハイパーポールを経て7位に入るのが精一杯だった。そのほか51号車が12位、83号車が13位と上位に食い込むことはできなかった。
非常に重要な富士6時間
今年のル・マン24時間レースで待望の勝利を挙げた50号車(アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)は現在ドライバーズランキングで同ポイントの2番手につけており、トップのポルシェ6号車とは12点ポイント差につける。さらに、前戦のローンスター・ル・マンで83号車が優勝したことで、マニュファクチャラーズランキングでトップのトヨタと19点差となっており、まだ逆転が狙える位置につける。耐久レース部門のトップであるアントネッロ・コレッタが意気込みを語った。
「ライバルたちの走りを見て、今週末は難しいレースになりそうだとわかりました。このサーキットは我々のマシンに完璧にマッチしているわけではありませんが、チャンピオンシップを狙う上でも、このレースは非常に重要です」
出だしは良くないが
51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョヴィナッツィ)は、今シーズンの最上位がル・マン24時間での3位と不本意なシーズンを送っているが、この富士での巻き返しを誓う。予選前にアレッサンドロ・ピエール・グイディが展望を語った。
「出だしはあまりよくありませんが、いい週末にしたいと思っています。富士は2022年にLMGTEクラスで優勝していますが、最高速やパワー、タイヤの使い方も全て違いますので違う話ですが、あの時と同じようにいい結果を残したいと思っています」
前戦ローンスター・ル・マンで優勝を飾った83号車(ロバート・クビサ/ロバート・シュワルツマン/イーフェイ・イエ)は、中国人ドライバーとしてWEC初優勝、かつ最年少ウイナーとなったイエは予選前以下のように語った。
「富士は初めてではありませんが、セクター3がとても滑りやすく難しいと感じています。ダウンフォースを高めるとストレートスピードが下がりますので簡単な話ではありません」
厳しい戦いが予想されるWEC第7戦富士6時間レースの決勝は9月15日の11時にスタートする。