目次
BMW 5 SERIES TOURING
×
MERCEDES-BENZ C-CLASS ALL-TERRAIN
オールテレインはやや大きめのボディ




「BMW 5シリーズ・ツーリング」と「メルセデス・ベンツ Cクラス・オールテレイン」のボディサイズを比較すると、セグメントの違いもあって5シリーズの方がかなり大きいことがわかる。ちなみに5シリーズはEセグメントで、CクラスはDセグメントとなる。
しかし、今回比較するオールテレインはボディサイズを拡大しているため、全幅と全高は比較的5シリーズに近い値となっているのが注目点だ。ただ、セグメントの差が大きく出ているのは全長である。両車の差は実に30cmもあり、格の違いが強く見て取れる。
BMW 523d xDrive ツーリング エクスクルーシブ
ボディサイズ=全長5060mm×全幅1900mm×全高1515mm
ホイールベース=2995mm
車両重量=1940kg
タイヤサイズ=225/55R18
メルセデス・ベンツ C220d 4マティック オールテレイン
ボディサイズ=全長4760mm×全幅1840mm×全高1495mm
ホイールベース=2865mm
車両重量=1870kg
タイヤサイズ=245/45R18
5シリーズは走破性の面で羊の皮を被る狼




「523d xDrive」も「C220d」も2.0リッターのディーゼルエンジンを搭載し、AWDを採用している。ステーションワゴンながらクロスオーバーのような走破性を備えているのだ。
Cクラス・オールテレインは、ステーションワゴンの車高を上げてSUV的な性質を与えられた仕様なので、ディーゼル+AWDという仕様になるのはある意味当然ともいえよう。
しかし、5シリーズ・ツーリングは意外な設定といえる。Eセグメントは高級車のイメージが強く、走行性能や静粛性の高さが求められる。高級ステーションワゴンの見た目なのにクロスオーバーのような走破性が与えられているとは一見思わないだろう。
こういった設定となった理由は、直接のライバルであるEクラス・ステーションワゴンの存在があったからではないだろうか。同車のベーシックモデルはガソリンエンジン+RWDという設定だ。それと差別化するため、あえてディーゼルエンジン+AWDを選んだのではないだろうか。ともあれ、なかなか思い切ったパッケージングを持つ5シリーズ・ツーリングである。
BMW 523d xDrive ツーリング エクスクルーシブ
エンジン形式=直列4気筒ターボディーゼル
排気量=1995cc
最高出力=197PS/4000rpm
最大トルク=400Nm/1500〜2750rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD
メルセデス・ベンツ C220d 4マティック オールテレイン
エンジン形式=直列4気筒ターボディーゼル
排気量=1992cc
最高出力=200PS/3600rpm
最大トルク=440Nm/1800〜2800rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=AWD
魅力的な価格設定の5シリーズ・ツーリング


クラスの差を考えれば、5シリーズのほうが高く、Cクラスのほうが安価であることは容易に想像できるが、今回は2台の差がおよそ20万円しかない。こう考えると5シリーズの割安感が際立つ。ただ、Cクラスはオールテレインというある意味特殊なグレードであることを考えれば、こういったプライス付けは納得のいくものだ。
しかしそれでもEセグメントのステーションワゴンが900万円を切るとは、価格の面でも思い切った設定をしてきたといえるだろう。