似たサイズの価格のフル電動コンパクトSUV「ボルボ EX40」と「BMW iX1」

“ほぼ同サイズ”“ほぼ同価格”のフル電動コンパクトSUV「ボルボ EX40」と「BMW iX1」をスペック比較

世界的に減速気味とはいえ、着実に歩を進めているクルマの電動化。欧州メーカーの中でも、ボルボとBMWはその領域を果敢に攻めEVモデルのラインナップを拡充している。今回は、登場したばかりの「ボルボ EX40」とBMW「iX1」をスペック面で比較してみよう。

VOLVO EX40
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BMW iX1

SUVはEVとの相性がいい

「ボルボ EX40」と「BMW iX1」はともにSUVだ。SUVは実はEVとの相性が良いボディ形状である。EVはPHEVに較べ、より大型のバッテリーが必要となるため、EVは床下にバッテリーを収納することが多い。その結果、全高のある車型の方がより大きなバッテリーを収容できる。それゆえ、SUVはEVと相性がいいといえるのだ。

それでは両車のボディサイズを比較してみよう。全高を含め、両車はほぼ同一のボディサイズとなっていることがわかる。気になるのは車重だ。EX40のほうがiX1よりも140kg重い値となっている。コーナリング時の俊敏性はiX1のほうが高そうだ。

ボディサイズ=全長4440mm×全幅1875mm×全高1650mm
ホイールベース=2700mm
車両重量=2030kg
タイヤサイズ=235/50R19(前)/ 255/45R19(後)

ボディサイズ=全長4500mm×全幅1835mm×全高1620mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1890kg
タイヤサイズ=225/55R18(前後)

駆動方式はイメージと逆?

走行性能はEX40のほうが高そうだ。最高出力も最大トルクもEX40がiX1を凌駕している。さらに大きく違うのが駆動方式である。EX40は後輪駆動なのに対し、iX1は前輪駆動を採用している。

車はEVであっても後輪駆動の方が操縦性を高めやすい。中央にバッテリーがあるため、前後のタイヤにかかる荷重はだいたい均等になる。そうなれば前輪は操舵、後輪は駆動と、役割分担をしたほうがバランスがよくなるからだ。

BMWは走行性能がウリのメーカーである。フルモデルチェンジする際には、モーターのパワーや駆動方式を見直してもよいのではないだろうか。

駆動用バッテリーの種類=リチウムイオン電池
定格出力=120kW
最高出力=238PS/4000~5000rpm
最大トルク=418Nm/1000rpm
トランスミッション=1速固定
駆動方式=RWD

駆動用バッテリーの種類=リチウムイオン電池
定格出力=68kW
最高出力=204PS/8000rpm
最大トルク=250Nm/0~5200rpm
トランスミッション=1速固定
駆動方式=FWD

バリューが高いのはEX40か

両車とも同じ価格帯にある。600万円台に収まるEVはリーズナブルともいえる。なお、EX40の航続距離は590km、iX1は495kmとなっている。100kmの違いはかなり大きい。それを考えると、バリューが高いのはEX40のほうといえそうだ。

車両本体価格

ボルボ EX40 Plus Single Motor 679万円
BMW iX1 eDrive20 Mスポーツ 650万円

内燃機関(左)に加えて、BEV(右)が最初から用意された新型X1。

BMWの売れ筋コンパクトSUV「X1」のガソリンモデルとフル電動モデル「iX1」を比較試乗

人気コンパクトSUVの、BMW X1が3代目にフルモデルチェンジした。新型はX1として初となるフル電動モデルもラインナップ。磨き抜かれた新型は大ヒットの予感に満ちていた。電動モデルと内燃機関モデルを比較試乗した。(GENROQ 2023年7月号より転載・再構成)

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