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FORD Mustang RTR
ヴァーン・ギッティンJr.との長年の協力関係

「マスタング RTR」は、5.0リッターV型8気筒エコブーストエンジンを搭載するマスタング ダークホースをベースに、米国で開催されているフォーミュラ・ドリフト (Formula D)で幾度となく勝利してきたRTR ビークルスの経験、そしてヴァーン・ギッティンJr.とフォードとの18年にわたるパートナーシップを生かして誕生した。
「マスタング GT パフォーマンス・パッケージ」「マスタング ダークホース」「マスタング GTD」と並ぶ、新たなパフォーマンスモデルの選択肢をカスタマーへと提供することになる。今回、デトロイト・モーターショーで公開されれたプロトタイプは、エコブースト・ターボエンジンに手が加えられ、ブレンボ製ハイパーライム・ブレーキキャリパー、ペデスタル・スポイラーなどが装着されている。
フォードが外部パートナーと共同開発したハイパフォーマンス仕様を、正規モデルとして工場から出荷するのは、マスタング史上、マスタング RTRが2例目となる。フォードの製品開発担当副社長を務めるジム・バームビックは、マスタング RTRについて次のようにコメントした。
「マスタング GTD、マスタング ダークホース、そして今回のマスタング RTRが加わり、すべてのマスタング・ファンやカスタマーに向けて、ハイパフォーマンス“ポニー”が揃うことになります。RTR ビークルスの開発チームは、サーキット内外で多くの情熱と経験を積んできました。私たちは史上最もエキサイティングで、エンスージアストに向けたターボエンジン搭載マスタングを開発するために協力したのです」
RTR ビークルスの高い開発ノウハウを導入

フォードとRTR ビークルスは、これまで様々なモータースポーツプロジェクトやデモカーの開発において協力してきた実績を持つ。7代目マスタングのパフォーマンス・パッケージに導入された、電子制御ドリフトブレーキ・システムの開発にもRTR ビークルスは参加。また、RTR ビークルスは現行マスタングをベースにサーキットパフォーマンスを向上させる、独自のパーツ開発も行っている。
RTR ビークルスを立ち上げ、現在も会長を務めるヴァーン・ギッティンJr.は、マスタング RTRの魅力を次のように説明する。
「これまでで最もエキサイティングなターボチャージャー搭載マスタングを開発する機会を得て、本当に興奮しています。今回公開した、マスタング RTRでは純粋なドライブの楽しさを追求しました。マスタング ダークホースのコンポーネントをベースに、完璧に近い重量配分、RTRの特徴的なスタイリングなど、多くの改良が施されています。ドリフト、ドラッグレース、クルージング、あるいはサーキットを走り回るための準備が整った1台です」
マスタング RTRは、マスタング GTD スピリット・オブ・アメリカと共に、現在開催中のデトロイト・モーターショーにおいて一般公開されている。