GMが被害拡大が続くロサンゼルスの山火事被災者をサポート

2週間続くロサンゼルス山火事でGMが発表した“支援策”とは?「移動充電システムなどを被災地域に投入」

GMは写真のGM ハイドロテック移動式充電装置の投入をはじめ、EVやPHEVが充電できずに困っている被災者に向けての支援策を発表した。
GMは写真のGM ハイドロテック移動式充電装置の投入をはじめ、EVやPHEVが充電できずに困っている被災者に向けての支援策を発表した。
ゼネラルモーターズ(GM)は、米国・カリフォルニア州ロサンゼルスの山火事の被災者への様々な支援策を発表した。今回、被災地域に向けて、GMが保有する複数の移動式充電ステーションを提供する。

GM HYDROTEC hydrogen-powered mobile charger

被災者に対する様々なサポートを実施

GMは、赤十字への緊急車両の提供のほか、被災地のカスタマーに対して、新車購入のサポートや支払いの猶予を含めた様々な支援を行っている。
GMは、赤十字への緊急車両の提供のほか、被災地のカスタマーに対して、新車購入のサポートや支払いの猶予を含めた様々な支援を行っている。

2025年1月7日、カリフォルニア州ロサンゼルス郡において大規模な山火事が複数発生。この時期特有の強風や大規模な干ばつなどが重なったことで、被害が急速に拡大することとなった。発生から2週間を経た現在も山火事は鎮火しておらず、多くの建物が消失している。

被災地期域に向けて、GMはアメリカ赤十字ロサンゼルス地区とカリフォルニア消防財団のための従業員寄付キャンペーンを実施し、赤十字社には緊急支援車両を提供した。また、損傷・破壊されたGM車を所有するカスタマーは、特定の資格や制限を含む条件に従って、新車の購入/リースに向けた支援を受けることができる。

GMのグローバルコマーシャル・成長促進部門の担当副社長を務めるダンカン・アルドレッドは、被災地の支援について次のように説明した。

「GMはカリフォルニア州の山火事の影響を受けた従業員や顧客を含む被災者に対して、現地での支援を拡大しています。我々は、人々が道路に戻れるように支援する方法を見つけ、今後数ヵ月の復興に貢献するため、我々のリソースを導入する予定です」

複数の充電ソリューションを被災地域に展開

写真のヨシ・モビリティ充電トレーラーは、液体プロパンを燃料とし、同時に2台の充電が可能となっている。今回、3台が被災地に展開される。
写真のヨシ・モビリティ充電トレーラーは、液体プロパンを燃料とし、同時に2台の充電が可能となっている。今回、3基が被災地に展開される。

GMは、電力を失ってしまった当該地域に向けて、移動式充電ステーションを提供。2月1日から4月にかけて、自宅(および自宅の充電器)を失った人々を支援するため、3種類の移動式EV充電ソリューションをロサンゼルス都市圏に展開する。

今回、投入される3台の「GM ハイドロテック移動式充電システム」は、一度に2台のEVやプラグインハイブリッドへの直流急速充電が可能。再生可能な水素を動力源とする充電システムは試験段階にあり、まだ市販されていない。ハイドロテック充電器は、水素エネルギー技術の商業化に向けたGMの取り組みの一環となっている。

3台の「ヨシ・モビリティ充電トレーラー」は、液体プロパンを燃料とし、それぞれ一度に2台のDC急速充電が可能。ヨシ(Yoshi)社はテネシー州ナッシュビルを拠点とする移動式充電会社で、GM ヴェンチャーが一部出資を行っている。また、1基が導入されるインチャージ・エナジー社の移動式充電ステーションは、バッテリーエネルギー貯蔵システムとバイオディーゼル発電機を組み合わせたシステムで、5基のDC急速充電器を備えている。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーカーマガジン月刊『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつ…