“550万円前後”のミドルサイズSUV対決「フォルクスワーゲン ティグアン」と「BMW X1」を比較

大幅進化した「フォルクスワーゲン ティグアン」を「BMW X1」とスペック比較「同価格帯で大きく違うパワートレイン」

2024年11月にフルモデルチェンジした新型「フォルクワーゲン ティグアン」は、先代から一変してスタイリッシュな外観に改められた。では肝心の中身はどうだろうか。ディグアンの進化ぶりをはかるのにふさわしいクルマとして「BMW X1」が筆頭に挙がる。今回は比較的手に入れやすい550万円前後の低価格グレードを取り上げ、それぞれのスペックを比較してみよう。

VOLKSWAGEN TIGUAN
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BMW X1

ボディサイズはほとんど同じ!軽さが武器になるBMW X1

新型「フォルクスワーゲン ティグアン」のボディサイズは、先代比で全長がわずかに伸び、全高がわずかに低められている。さらに各部のディテールや全体的なプロポーションが大きく変更され、エレガントといっても差し支えないスタイリングが与えられた。

それでも「BMW X1」とはボディサイズ、ホイールベースともにほとんど同じであり、実用上大きな差はなさそうである。ただ、スペック上で大きく目立つ違いが車重だ。X1のほうが210kg、大人3名ぶんも軽く仕上げられており、走りの軽快感やハンドリングには少なくない差が生じていることだろう。

ボディサイズ=全長4545mm×全幅1840mm×全高1655mm
ホイールベース=2680mm
車両重量=1750kg
タイヤサイズ=215/65R17

ボディサイズ=全長4500mm×全幅1835mm×全高1625mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1540kg
タイヤサイズ=225/55R18

新型ティグアンは同価格帯で4WDが選べる

X1のベーシックグレードである18iは、1.5リッター3気筒ガソリンターボエンジンを搭載し前輪駆動となる。本来、その対抗馬としてふさわしいのはティグアンに新採用された1.5リッター4気筒ガソリンターボエンジン+マイルドハイブリッドの前輪駆動モデルだが、新型はディーゼルエンジンモデルが魅力的だ。

新型ティグアンのディーゼルモデルはすべてAWDとなり、電子制御サスペンションと電子制御デフを協調制御する新機構が全グレードに標準で備わる。エンジンスペックはどちらも車格に対して十分な性能が備わっているが、パワートレインのハードウェアが充実しているのはティグアンの方といえるだろう。

エンジン形式=直列4気筒DOHCディーゼルターボ
排気量=1968cc
最高出力=193PS/3500〜4200rpm
最大トルク=400Nm/1750〜3250rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=AWD

エンジン形式=直列3気筒DOHCガソリンターボ
排気量=1498cc
最高出力=156PS/5000rpm
最大トルク=230Nm/1500〜4600rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD

同じ価格帯のグレード同士なら新型ティグアンがお買い得

それぞれのスタートプライスは、ティグアンが487万1000円、X1は540万円からとなっている。今回比較したティグアンのディーゼルモデルはX1よりさらに20万円ほど高くなるが、前述したように電制サスおよびデフによる高度な制御機能が標準で備わる。X1にもディーゼルエンジンの4WDモデルがラインナップするが、価格は628万円と高額だ。

内外装の上質感や走行フィールなどはプレミアムブランドであるBMWのX1に軍配が上がるだろう。しかし、価格に対するハードウェアの充実度合いとグレードの選択肢の広さに着目すれば、お買い得なのはティグアンの方といえそうだ。

車両本体価格

フォルクスワーゲンのベストセラーSUV「ティグアン」がフルモデルチェンジ、2024年9月から日本における受注がスタートする。

3代目となる新型「フォルクスワーゲン ティグアン」が9月から日本で受注開始「48Vマイルドハイブリッド初搭載」

フォルクスワーゲン・ジャパンは、7年ぶりにフルモデルチェンジを実施した3代目新型「ティグアン」の予約注文受付を、2024年9月から全国のフォルクスワーゲン正規ディーラーにおいて開始する。日本におけるデリバリーは11月以降を予定している。

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