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FIAT DOBLO
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PEUGEOT RIFTER
同じ基本構造だが内外装デザインが違いガラスルーフの有無も




プラットフォームを共有する兄弟車の「フィアット ドブロ」と「プジョー リフター」を比較してみよう。今回は両車ほぼ同時にマイナーチェンジしたが、ともに内外装デザインの変更と運転支援機能が強化されている。ボディサイズや室内寸法に変更はなく、ドブロもリフターもそもそもの基本構造が同じ兄弟車であるため居住性や積載能力にほとんど差はない。
ただし、パノラミックガラスルーフが装備されるリフターの方が車内の開放感は上と言えるだろう。両車の外観は大きく違っており、ドブロのエクステリアはスッキリとした印象なのに対して、リフターはフェンダーモールが装着されSUVのような雰囲気が与えられている。
フィアット ドブロ
ボディサイズ=全長4405mm×全幅1850mm×全高1825mm
ホイールベース=2785mm
車両重量=1560kg
タイヤサイズ=205/60R16
プジョー リフター GT
ボディサイズ=全長4405mm×全幅1850mm×全高1855mm
ホイールベース=2785mm
車両重量=1630kg
タイヤサイズ=215/60R17
パワートレインは同じだが細かな装備の違いが乗り味に影響




ドブロもリフターも同型式の1.5リッター直4ディーゼルエンジンおよび8速ATを搭載しているためパワートレインのスペックはまったく同じだ。ただし車重はリフターの方が70kg重く、重心の高いパノラミックルーフが備わるため走りの軽快感ではドブロの方が上となるだろう。
違いはそれだけでなく、リフターの方がハンドル径が小さいこともあってステアリングフィールにも差異が生まれる。さらに1サイズ大きなタイヤ&ホイールを履くリフターは全高および最低地上高がわずかに高く、そのぶん着座視点もドブロに比べて高い。加えて、タイヤ外径とバネ下重量の違いもわずかではあるが乗り心地等に違いをもたらしそうだ。
フィアット ドブロ
エンジン形式=直列4気筒DOHCディーゼル
排気量=1498cc
最高出力=130PS/3750rpm
最大トルク=300Nm/1750rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=FWD
プジョー リフター GT
エンジン形式=直列4気筒DOHCディーゼル
排気量=1498cc
最高出力=130PS/3750rpm
最大トルク=300Nm/1750rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=FWD
3兄弟のなかでもっと違いが大きいドブロとリフター


ステランティスのミニバン3兄弟のうち、ベースグレードの価格はドブロがもっとも安く、リフターがもっとも高額となる。その価格差はなんと約50万円だ。大径ホイールやガラスルーフの装備に加え、リフターのインパネはダッシュボードの高い位置にメーターを配置することで運転中の視線移動を抑えるプジョー「I-COCKPIT」デザインとなり、ドブロとは大きな違いを感じるはずだ。
基本的な両車の機能や性能はほとんど同じであるため、費用を抑えたいならドブロを選び、特別な雰囲気を求めるならリフターを選ぶとよいだろう。