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Audi A5 Avant
ICE用プラットフォーム「PPC」を初採用

新型「アウディ A5」シリーズは、電動リヤハッチゲートを備えたセダンタイプと、ステーションワゴン「アバント」の2タイプをラインナップする。新世代内燃機関プラットフォーム「PPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション」を初採用し、多くの先進的な技術が導入されたと主張している。
新開発の48V「MHEV plus」システムは、一部の限定的な条件においてはMHEVでありながら完全電動走行も可能な高効率新世代内燃エンジンテクノロジーとして、2.0リッター直列4気筒TDI直噴ディーゼルエンジンと上位スポーツモデルとなる「S5」にも搭載されるという。
内外装はユーザーのニーズを配慮した「ヒューマンセントリックデザイン(人間を中心においたデザイン)」を採用し、プレミアム感あふれる広々とした室内空間と、高い快適性を両立した。アッパーセグメントに匹敵するダイナミックで美しいプロポーションは、伝統のアウディデザインのDNAが具現されると謳う。
インテリアのハイライトには、曲線的なデザインの「MMIパノラマディスプレイ」を配置。スリムで独立したディスプレイはOLED技術を導入し、11.9インチ「Audiバーチャルコックピットプラス」と14.5インチ「MMIタッチディスプレイ」で構成される。さらにデジタルステージを補完する助手席用の10.9インチ「MMIパッセンジャーディスプレイ」も用意された。
ダイナミックで筋肉質なエクステリア

エクステリアは立体的で彫りの深く、エッジを減らした連続的な面構成による力強い抑揚を持つ。ホイールベースは先代A4から約70mm長く、それに対してリヤオーバーハングは短くとられ、ロングノーズ&ショートデッキのスポーティでプレミアムなシルエットを実現したと謳う。
A5 セダンは、スポーティでコンパクトに見えるグリーンハウスがリヤセクションに向かって大きく弧を描き、クーペのように幅の浅いリヤウインドウへとシームレスに流れ込む。視覚的に短いテールゲートにはスポイラーリップ形状が導入された。ルーフライン後半の弧を描くデザインは初代アウディ TTを思わせる要素。電動リヤハッチはリヤウインドウとともに開閉し、広い開口部によりラゲッジルームへのアクセスが容易になった。一方のA5 アバントは、ダイナミックで引き締まったルーフラインが、ルーフスポイラーへとシームレスに融合。鋭く傾斜したDピラーが、ワゴンらしいダイナミックなサイドビューを演出する。
フロントセクションはフラットで幅広なプロポーションのシングルフレームと、立体的なハニカムパターンが特徴。細く精密に描かれたヘッドライトと組み合わせことで鋭い表情を実現した。前後ホイールのショルダー部分のブリスターフェンダーは、初代アウディ クワトロをオマージュしたという。
リヤセクションは、スポーティでエモーショナルなデザインとインテリジェントなテクノロジーを融合。彫刻的なデザインと立体的に配置されたライトストリップにより、存在感と視覚的なダイナミズムが表現された。
ベースグレードのリヤビューはクリアでモダンなデザインのバンパーと、長方形のエキゾーストパイプ一体型ディフューザーが配置される。足元には17インチアルミホイールを標準装備。オプションの「advancedパッケージ」は18インチ、「S lineパッケージ」は19インチが選択可能となり、アウディスポーツ製19インチと20インチアルミホイールも用意された。
大型ディスプレイが配置されたコクピット

A5ファミリーのコクピットは新世代インフォテインメントシステムを搭載。11.9インチ「Audi バーチャルコックピットプラス」と14.5インチ「MMIタッチディスプレイ」で構成される。助手席用として10.9インチ「MMIパッセンジャーディスプレイ」がオプションとして用意される。また、大幅な進化を果たしたヘッドアップディスプレイもオプション設定されている。
Bang & Olufsen製「3Dプレミアムサウンドシステム(16スピーカー)」と、フロントヘッドレストスピーカーが含まれる「ラグジュアリーパッケージ」も用意。こちらは前席のヘッドレストに2基ずつスピーカーが備えられ、臨場感あふれるサウンドが楽しめる。
「スマートパノラマガラスルーフ」は、A5から導入された新たなテクノロジーで、こちらもオプションとして搭載可能。ポリマー分散液晶(PDLC)フィルムを用いた新技術により、直射日光を最小限に抑え、車内温度の上昇を抑制する。ルーフトリムがないためヘッドルームが広く取られ、居住空間をより広く感じさせることができる。
新開発のハイブリッドシステム「MHEV plus」

新開発48V「MHEV plus」システムは、内燃エンジンの効率を向上させ、走行性能をサポート。従来のMHEVシステムと比較し、CO2排出量と燃料消費量を大幅に削減する効果を持つというシステムを構成するのは「PTG(パワートレインジェネレーター)」。パワートレインジェネレーターはトランスミッションのアウトプットシャフトに接続され、内燃エンジンの出力に最大18kW(24PS)追加し、減速時は最大25kWのエネルギーを回生する。この結果、特定の条件下では完全な電動走行も可能となり燃料消費削減に寄与する。なお、電動エアコンプレッサー作動時には、信号待ち停止時に内燃エンジンがオフになっていても空調システムを作動させられるという。
また「MHEV plus」システム搭載モデルは、ブレーキペダルとブレーキの油圧システムが完全に切り離される「iBRS(統合型ブレーキ制御システム)」により、初期の減速は摩擦ブレーキを使わずに回生ブレーキでのみ行われる。
パワートレインは、出力の異なる2種類の2.0リッター直列4気筒直噴TFSIガソリンターボと、2.0リッター直列4気筒直噴TDIディーゼルターボをラインナップ。
TFSI直噴ガソリンエンジンは、VTG(可変タービンジオメトリー)付きターボチャージャーを装備し、部分負荷で極めて燃費効率の良い改良型燃焼プロセスを採用する。TFSI110kW(150PS)仕様はFWD、TFSI 150kW(204PS)仕様はAWD「quattro」、どちらも7速Sトロニックトランスミッション(DCT)が組み合わされる。
TDI直噴ディーゼルエンジンは最高150kW(204PS)、最大トルク400Nmを発揮。48V「MHEV plus」テクノロジーを導入したことで加速性能が大幅に向上し、燃費も欧州参考値で最高20km/Lを達成。TDIモデルは「quattro」全輪駆動と7速Sトロニックトランスミッションの組み合わせとなる。
3.0リッターV6ツインターボを搭載するS5

パフォーマンス仕様の「S5」は、VTG(可変タービンジオメトリー)付ターボチャージャーを装着する3.0リッターV型6気筒 TFSIガソリンツインターボを初搭載する。最高出力270kW(367PS)、最大トルク550Nmを発揮、48V「MHEV plus」システムを導入したことで、S5も特定の条件下で完全な電動走行が可能となっている。
Sトロニック(DCT)は、より高いトルクに対応できるようにアップデートされており、フロントアクスルの軽量化により、軽快なハンドリングを実現。優れた加速性能と燃費性能を発揮するという。トルクベクタリングを備えたリヤスポーツディファレンシャルと、19インチアルミホイールも標準装備される。
150台のグローバル限定モデル「edition one」

今回、A5シリーズの世界的なデビューを記念して製造された限定モデル「edition one」を、日本でも限定150台で同時発売。「ダーク Audi rings & ブラックスタイリングパッケージ」「ライティングパッケージ」「テクノロジーパッケージプロ」をを含む「S line」をベースに、多くの装備が追加される。
専用装備として、マグネシウムグレーがアクセントになる「フロントエアインレット」と「ディフューザートリム」、3色の色分けが施されたアウディスポーツ製20インチマルチスポークSデザインアルミホイールを装着。ボディカラーは「マグネットグレー」と「グレイシアホワイトメタリック」の2色をラインナップする。インテリアカラーはパステルシルバーを特別採用した。
車両本体価格(税込)
アウディ A5 TFSI(110kW):599万円
アウディ A5 TFSI quattro(150kW):681万円
アウディ A5 TDI quattro:後日発表予定
アウディ S5:1035万円
アウディ A5 アバント TFSI(110kW):624万円
アウディ A5 アバント TFSI quattro(150kW):706万円
アウディ A5 アバント TDI quattro:後日発表予定
アウディ S5 アバント:1060万円
アウディ A5 edition one:821万円
アウディ A5 アバント edition one:846万円
【問い合わせ】
アウディ コミュニケーション センター
TEL 0120-598-106
【関連リンク】
・アウディ ジャパン公式サイト