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Cadillac V-Series.R
ル・マン総合優勝を狙うキャデラック

ル・マン24時間レースを主催するフランス西部自動車クラブ(ACO:Automobile Club de l’Quest)は、過去2年間、同レースに3台のハイパーカーで参戦していたキャデラック・レーシングに対し、4台目のエントリーを承認した。
2025年シーズン、キャデラックはWECに「キャデラック・ハーツ・チーム・ジョタ」として2台の「V-シリーズ.R」で参戦しているが、サルト・サーキットを舞台に開催される世界最大の耐久イベントにキャデラックが初参戦してから75年目にあたる今年は、WECの2台にIMSAからの2台を加えた合計4台をエントリーする。
WECのハイパーカークラス参戦初年度となった2023年、キャデラック・レーシングはル・マン24時間レースにおいて3位と4位でフィニッシュ。2024年は予選で2番手と3番手を確保したものの、7位に終わった。キャデラックのグローバル担当副社長を務めるジョン・ロスは、2025年のル・マン24時間レースに向けて次のようにコメントしている。
「キャデラック・レーシングが、ハイパーカー・クラスでの総合優勝を目指し、4台のV-シリーズ.Rでル・マン24時間レースに参戦することを嬉しく思います。2023年には初の表彰台を獲得し、昨年はトップ10フィニッシュを果たしました。私たちは、この成功をベースに、2025年もV-シリーズ.Rのテクノロジー、パフォーマンス、革新性をアピールしたいと考えています」
WECレギュラーに加えてIMSAから2台を投入

2025年のル・マン24時間レースには、WECに参戦するキャデラック・ハーツ・チーム・ジョタから、12号車(アレックス・リン 、ノーマン・ナト、ウィル・スティーブンス)と38号車( アール・バンバー 、セバスチャン・ボーデ、ジェンソン・バトン)がエントリー。英国をベースとするジョタ・スポーツは昨年まで「ポルシェ 963」で参戦しており、今シーズンからマシンをキャデラック V-シリーズ.Rにスイッチした。
ル・マン初参戦を果たす「キャデラック・ウェイン・テイラー・レーシング」は、101号車のドライバーとしてリッキー・テイラーのみを発表。残りのラインナップは後日発表される予定だ。「ウェレン・キャデラック」の311号車はアクション・エクスプレス・レーシングがチーム運営を担当。ジャック・エイトケンがメインドライバーを務め、101号車と同様にチームメイトは後日発表される。
キャデラック V-シリーズ.Rは、キャデラック・デザイン、キャデラック・レーシング、ダラーラによって共同開発。ミシガン州ポンティアックのGMパフォーマンス・レーシング・プロパルジョン・チームが開発した、キャデラック製5.5リッターV型8気筒エンジンを搭載する。エクステリアには縦型ヘッドライトやフローティングブレードなど、キャデラックの特徴的なデザイン要素が採り入れられている。