フル電動SUV「キャデラック エスカレード IQL」が2025年半ばから生産を開始

キャデラックのラグジュアリーBEV「エスカレード IQL」がデビュー「ロングホイールベースによる余裕の室内空間」

フル電動ラグジュアリーSUV「キャデラック エスカレード IQL」のエクステリア。
キャデラックは、ロングホイールベース&3列シートを備えた、ラグジュアリーBEV「キャデラック エスカレード IQL」を発表した。
キャデラックは、フル電動ラグジュアリーSUV「エスカレード IQ」に、ロングホイールベース仕様の「エスカレード IQL」を追加する。エスカレード IQLは、ゼネラルモーターズ(GM)のBEV専用アーキテクチャー「アルティウム」による700kmを超える航続距離に、ロングホイールベースによるゆったりとした室内スペースと、実用的なラゲッジスペースが確保された。

Cadillac ESCALADE IQL

待望のロングホイールベース仕様

フル電動ラグジュアリーSUV「キャデラック エスカレード IQL」のエクステリア。
キャデラックは、EV専用モデル「エスカレード IQ」に、ロングホイールベース仕様の「エスカレード IQL」を追加。エスカレード IQLは2026年モデルとして、2025年半ばから販売をスタートする。

発売以来約25年、フルサイズラグジュアリーSUVセグメントのアイコンとなってきた「キャデラック エスカレード」。そのフル電動版として2024年に導入されたのが「エスカレード IQ」だ。今回、2026年モデルから、待望のロングホイールベース仕様の「エスカレード IQL」を追加することが発表された。

エスカレード IQLは、EV専用アーキテクチャー「アルティウム」を採用し、前後アクスルに各1基のモーターを搭載する全輪駆動である。最高出力はノーマルモードで505kW(686PS)、ベロシティマックス(ブーストモード)時に761PS(560kW)という強大なパワーを発揮する。フロアに205kWhのアルティウム・バッテリーを搭載し、最大航続距離は724kmが確保されたと謳う。

3460mmというロングホイールベースと専用設計されたリヤセクションにより、エスカレード IQLは3列すべてのパッセンジャーに最大限のスペースを確保。「ラグジュアリー(Luxury)」「スポーツ(Sport)」「プレミアム ラグジュアリー(Premium Luxury)」「プレミアム スポーツ(Premium Sport)」という、4種類のトリムをラインナップする。

グローバル・キャデラックのジョン・ロス副社長は、エスカレード IQLについて、次のようにコメントした。

「エスカレードは、2014年以来、北米で最も販売された高級フルサイズSUVに君臨してきました。エスカレード IQLは、エスカレードとキャデラックのラインナップに加えられた重要なモデルです。エスカレード IQLにより、キャデラックはパワートレインやボディサイズを含め、あらゆる選択肢のエスカレードをお客様に提供できることになりました」

エスカレード IQLの価格は13万2695ドルから、米国とカナダを含む全世界で販売され、2025年半ばからデトロイトのGMファクトリー・ゼロにおいて生産が開始される。

ホイールベース3460mmによる余裕の室内

フル電動ラグジュアリーSUV「キャデラック エスカレード IQL」のインテリア。
先行デビューした「エスカレード IQ」も3列シートを備えていたが、3460mmとロングホイールベース化された「エスカレード IQL」は、3列目シートの室内空間が拡大し、さらに大容量のラゲッジスペースも確保された。

エスカレード IQLは伸びやかなルーフラインを特徴とする専用デザインを採用。ロングホイールベース化により、3列目シートに広々とした空間と、十分なラゲッジスペースが確保されたという。インテリアはエスカレード IQから導入された豪華装備をキャリーオーバー。コクピットには55インチ大型ディスプレイを装備し、クアルコム製スナップドラゴン・プロセッサを介して、Android Automotiveによる様々な機能が提供される。

3460mmに拡大されたホイールベースにより、3列目シートのレッグスペースは933mm、ヘッドスペースは970mmと、エスカレード IQからそれぞれ100mm以上も拡大された。オプションとして、エスカレード IQLにも豪華装備を特徴とする「エグゼクティブ・セカンド・ロウ・パッケージ(Executive Second Row package)」が用意された。

エグゼクティブ・セカンド・ロウ・パッケージを選ぶと、収納可能トレイテーブル、12.6インチパーソナルスクリーン、リヤコマンドセンター、デュアルワイヤレスフォン充電パッド、マッサージ&ヒーターベンチレーション機能付きシート(ヘッドレストスピーカーも装備)が装備される。

ラゲッジは3列目使用時で、686Lという十分な容量を確保。3列目シートは電動格納式となっており、3列目を収納することで2135L、2列目と3列目を折りたたむことで3546Lという広大なスペースを活用することができる。また、フロントボンネットには345.4Lの「eトランク(eTrunk)」も備えられている。

キャデラックブランドにおいて、初のBEV専用の量産車となるリリック。アルティウムと呼ばれるGM肝煎りで開発を続けてきたアーキテクチャーが採用される。

キャデラックの最新BEV「リリック」は旧き佳き1950〜60年代のアメリカを現代的再解釈したラグジュアリー電動車

アメリカのラグジュアリーブランドであるキャデラック初の電気自動車となるリリック。GMの新世代EV向けアーキテクチャー「アルティウム」を採用した最新モデルだ。最大航続距離483kmを誇るラグジュアリーEVに初試乗した。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…