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BMW M5 Touring
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Audi RS 6 Avant performance
同じワゴンボディながら好対照のスタンス




日本市場において新型M5は「セダン」と「ツーリング」が、同じ2048万円のプライスタグが与えられている。「M5 ツーリング」を選ぶカスタマーにとって、同じセグメントのドイツ製ハイパフォーマンスワゴン「アウディ RS 6 アバント パフォーマンス」は気になる存在となるはずだ。
サイズはM5ツーリングがRS 6 アバント パフォーマンスに対して、全長で101mm長く、全幅で10mm幅広く、全高で31mm高い。低く構えたRS 6 アバントパフォーマンスに対し、M5 ツーリングはボリュームを持った威厳のあるスタンスを持っていると言えるだろう。さらに車両重量に関してはプラグインハイブリッドシステム用の大型バッテリーを搭載するM5 ツーリングが、RS 6 アバント パフォーマンスより290kgも重たい。
BMW M5 ツーリング
ボディサイズ=全長5096mm×全幅1970mm×全高1516mm
ホイールベース=3006mm
車両重量=2490kg
タイヤサイズ=285/40R20(前)、295/35R21(後)
アウディ RS 6 アバント パフォーマンス
ボディサイズ=全長4995mm×全幅1960mm×全高1485mm
ホイールベース=2925mm
車両重量=2200kg
タイヤサイズ=275/35R21
最新ハイブリッドが大排気量ターボを圧倒




M5 ツーリングは4.4リッターV型8気筒ガソリンツインターボに、専用開発されたプラグインハイブリッドパワートレインを搭載。モーターによるアシストを加えたシステム最高出力727PS、最大トルク1000Nmを誇る。対するRS 6 アバント パフォーマンスには、通常モデルのRS 6から30PSもパワーアップした4.0リッターV型8気筒ガソリンツインターボが奢られ、最高出力630PS、最大トルク850Nmに達する。
M5 ツーリングが最高出力で100PS近く、最大トルクでは250NmもRS 6 アバント パフォーマンスを圧倒している。最高速も25km/h上まわって見せた。だが0-100km/h加速では、軽さを活かしたRS 6 アバント パフォーマンスが、M5 ツーリングを0.1秒凌いでいるのは驚きだ。
BMW M5 ツーリング
エンジン形式=V型8気筒ツインターボ+モーター
排気量=4394cc
最高出力=727PS/6000rpm
最大トルク=1000Nm/1800-5400rpm
トランスミッション=電子油圧制御式8速AT
駆動方式=AWD
最高速度=305km/h
0-100km/k加速=3.5秒
アウディ RS 6 アバント パフォーマンス
エンジン形式=V型8気筒ツインターボ+48Vマイルドハイブリッド
排気量=3996cc
最高出力=630PS/6000rpm
最大トルク=850Nm/2300-4500rpm
トランスミッション=8速ティプトロニック(AT)
駆動方式=AWD
最高速度=280km/h
0-100km/k加速=3.4秒
実用性を犠牲にしない“超高性能”ワゴン




どちらのモデルも、ベースとなった5シリーズとA6 アバントの実用性を引き継いでおり、前後席ともに5名の大人がゆったりとくつろげる居住空間を持つ。ラゲッジ容量に関してはM5 ツーリングが通常時500L、後席をたたむことで1630Lに拡大。RS 6 アバント パフォーマンスは、通常時が565L、後席をたたむと1680Lという広大なスペースを活用することができる。
M5がセダンとステーションワゴンのツーリングを展開するのに対し、RS 6は兄弟モデルとして5ドアファストバックの「RS 7 スポーツバック」が存在するものの4ドアセダンを選ぶことはできない。また、RS 6はベースモデルとなったA6がフルモデルチェンジしており、当初はフル電動パワートレインを搭載する「A6 e-tron」のみを展開していたが、2025年3月にガソリンとディーゼルモデルを追加した。現時点で新型「RS 6」追加のアナウンスはされていないが、BEVとなるのか、M5のようにICEベースとなるのか、注目したいところだ。