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日常と非日常を行き来する特別なひととき
金曜の夕刻、成田空港に降り立つ。機内ではあまり眠れなかったが、不思議と疲労感はない。理由はひとつ、この週末に自分を待っている時間が特別だからだ。
空港から電車に揺られてわずか40分。郊外の閑静な住宅街に佇む俺のセカンドベースが姿を現す。その奥では、最近納車されたばかりのランボルギーニ・レヴエルトが静かに俺の帰りを待っていた。重厚なガレージは、レヴエルトの存在感を受け止めるために設計されたようだ。コンクリート打ちっぱなしのフロア、真っ白でクリーンな壁面、天井から注ぐ柔らかなオレンジの照明。この空間に足を踏み入れるだけで、週末が「非日常」へと変わることを思い出させてくれる。
キーを取り出し、スーツを脱ぐことさえ忘れてレヴエルトのシートに身体をうずめる。俺だけのファーストクラス。ステアリングを握るだけで、どこへでも行けるような気がしてくる。「俺をここから出してくれ、思いっきり走って雄叫びをあげたい」そんな声が相棒から聞こえてくる。そうだ、明日はゴルフだから、日曜にこいつを連れて少し遠出しよう。筑波サーキットに行くのもいいかもしれない。そして戻ってきて、またここで丁寧に磨いてやろう。予定を考えるだけで気分が高揚する。毎日毎日ハードワークに耐えている俺へのご褒美だ。
重厚な造りのガレージハウス
「趣味を収める」ではなく「趣味と暮らす」⋯⋯それを真に叶える空間がこのガレージハウスにはある。レヴエルトを含めて愛車は4台。ドイツ、イギリス、イタリア。国もボディタイプも異なるが、それぞれ大切な相棒たちだ。並べて、眺めて、磨いて、乗る。それだけでも週末が完成する。1棟借り切れば10台もの台数をこのガレージハウスは受け入れる余裕がある（ガレージ内6台、平面駐車場4台）。この先惚れるクルマだって迎えられる。そんな未来を想像するだけですでに楽しい。
そして歩いて5分。木立の向こうに広がるのは名門ゴルフクラブ「我孫子ゴルフ倶楽部」のフェアウェイ。そのまま歩いて行けば、いつものメンバーがティーグラウンドで待っている。明日ラウンドが早く終わったら、皆でここに帰ってきてもいい。つまみでも作って、今回の出張土産のワインを開けようか。ワインセラーにはあと何が冷えていたっけ。この間ワイングラスを増やしてよかった。収納抜群でパントリーも広いから、十分な数の食器や本格的な料理セットだって揃っている。そのまま泊まってもらうにしても150平方メートル以上の居住空間や花火も見える80平方メートル以上の専用ルーフバルコニーを備えているので、ゲストは気を遣わずにゆったりと過ごしてもらえるだろう。うん、なかなかいいアイデアだ。
我孫子ゴルフ倶楽部までわずか徒歩5分の立地
それにしても「好き」を詰め込んだ自分だけの空間って、なんて贅沢で心地良いんだろう。仕事で闘い続ける男にとって、ただの休息場所では物足りない。誰にも遠慮せずに自分を解放できる場所、それがこのガレージハウスだ。クルマ、ゴルフ、音楽、食、アート。すべてが俺好みで仕上がった空間に足を踏み入れた瞬間、自然と肩の力が抜けるのを感じる。ここで十分にパワーチャージして、俺はまた現実へと戻る。そうだ、来週は成田ゴルフ倶楽部に行こう。
月曜は朝イチから会議だったっけ。ここから東京駅のオフィスに直行しよう。それだって電車で45分で着く。よし、ひとまず今夜は眠ろう。
生きる喜びを噛み締めながら。
REPORT／上之園真以（Mai AGENOSONO）
PHOTO／中島仁菜（Nina NAKAJIMA）
MAGAZINE／GENROQ 2025年 6月号
THE HOUSE 天王台
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