【上海モーターショー2025】蓄光ペイント「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス」を発表

BMWが上海モーターショーで様々な中国市場向け機能を公開「2026年から販売を開始するノイエ クラッセの予告も」【動画】

BMWは現在開催中の上海モーターショーにおいて、蓄光ペイントが施された「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス(写真)」などを発表した。写真はプレスカンファレンスに登壇したオリバー・ツィプセ会長。
BMWは現在開催中の上海モーターショーにおいて、蓄光ペイントが施された「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス(写真)」などを発表した。写真はプレスカンファレンスに登壇したオリバー・ツィプセ会長。
4月23日、中国・上海で開幕した「上海モーターショー 2025」において、中国市場専用に開発されたスタンドアロン仕様の「BMW パノラミック iDrive」や、蓄光ペイントが施された「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス」を公開した。

BMW Vision Driving Experience

中国市場専用設計が導入されるノイエ クラッセ

BMWの新世代モデル群「ノイエ クラッセ」最初のモデルとして投入されるのがフル電動クロスオーバーの新型「iX3」となり、中国市場専用モデルが2026年に投入される。
BMWの新世代モデル群「ノイエ クラッセ」最初のモデルとして投入されるのがフル電動クロスオーバーの新型「iX3」となり、中国市場専用モデルが2026年に投入される。

BMWは、2026年に新世代モデル「ノイエ クラッセ(Neue Klasse)」の中国市場投入を予定している。今回の上海モーターショー2025では、完全新規開発されたセントラルコンピューター「Heart of Joy(喜びの心)コントロールユニット」や、中国市場向けに他のシステムや機器に依存せずに単独で機能するスタンドアロン仕様の「BMW パノラミック iDrive」が、中国において初披露された。

2025年末からハンガリーのデブレツェン工場において製造される「iX3」が、最初のノイエ クラッセとなる予定。中国市場で販売されるノイエ クラッセは、すべて上海のデザインチームによる専用デザインが施され、瀋陽工場において生産される。プレスカンファレンスに登壇したBMW AGのオリバー・ツィプセ会長は、今回のショーの目的に関して次のようにコメントした。

「革新的な力強さ、パイオニア精神、そして真のドライビングプレジャー……。これらの特徴はBMWのDNAに深く根付いています。2026年に中国市場で販売されるノイエ クラッセは、これらをまったく新しいレベルで、これらの価値観をお客様に体験して頂くことになるでしょう。これかららのユーザーインターフェースはより直感的に、デザインはより先進的に、そしてドライビングエクスペリエンスは正確かつダイナミックになるでしょう」

革新的な蓄光ペイントが施されたテストリグ

上海モーターショーでは、専用の蓄光ペイントが施された「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス」を公開。暗部では充電状態に応じてカラーが変化する。
上海モーターショーでは、専用の蓄光ペイントが施された「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス」を公開。暗部では充電状態に応じてカラーが変化する。

「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス」は、次世代生産車両ノイエ クラッセのために開発されたコンポーネントの高速テストリグとして、ドライブトレインやマネジメントシステムの機能を徹底的に検証する。

最新のアクティブ・エアロダイナミクスにより、1.2tのダウンフォースと最大3Gの横力を発生。搭載される完全新規開発されたセントラルコンピューター「Heart of Joy コントロールユニット」は、ドライブトレイン、ブレーキ、充電、回生システム、ステアリングの各コンポーネントに対応し、従来のシステムよりも10倍のスピードで情報処理を行う。

上海モーターショーにおいては、革新的な蓄光ペイント仕上げが施されたビジョン ドライビング エクスペリエンスが初公開された。この特殊な感光性顔料は、わずかな環境光でも十分な効果を発揮。暗い場所では、充電状態に応じて白っぽい黄色から表情豊かなネオンイエローへと変化する。さらに車両のリヤセクションには「マジックフィルム」が貼られており、紫外線の刺激を受けると、後部から前部に向かってイエローからオレンジ、ピンクへと表情豊かなグラデーションが生まれる。

中国専用「BMWパノラミック iDrive」

上海モーターショーでは、専用の蓄光ペイントが施された「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス」を公開。暗部では充電状態に応じてカラーが変化する。
ノイエ クラッセから導入される新たなコクピットシステム「BMW パノラミック iDrive」は、中国市場向けに専用開発された仕様が公開された。

ノイエ クラッセから導入される「BMW パノラミック iDrive」。上海では2026年半ばから中国市場に導入される予定のスタンドアロン仕様が公開された。BMW パノラミック iDriveは、新開発の「BMWパノラミック・ビジョン(フロントガラスの幅全体にコンテンツを投影するヘッドアップディスプレイ)」と、BMW オペレーティングシステムXで構成される。

このシステムは、AIベースの中国向けBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントを含む、幅広い専用デジタル機能を提供。例えば、BMWインテリジェントパーソナル・アシスタントに統合される大規模言語モデル(LLM)は、中国のテック最大手「アリババ」と共同開発された。

BMWの「上海モーターショー2025」カンファレンスをチェック!

2025年春に生産が開始される新世代サルーン「ノイエ クラッセ」を予告する、テスト用プロトタイプ 「BMW ヴィジョン ドライビング エクスペリエンス(VDX)」が公開された。

「近未来BMW」今年登場する「ノイエ クラッセ」のプロトタイプ「ヴィジョン ドライビング エクスペリエンス」がテスト開始【動画】

BMWは、2025年後半に生産が開始される新世代フル電動サルーン「ノイエ クラッセ(Neue Klasse)」のテスト用プロトタイプ「BMW ヴィジョン ドライビング エクスペリエンス(BMW VDX)」を公開した。すでに、レーシングドライバーのイェンス・クリングマンによって耐久テストを実施。BMW ヴィジョン ドライビング エクスペリエンスは、2025年4月23日から5月2日に開催されるオート上海においてワールドプレミアされる。

「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」のエクステリア。

2026年登場予定の新型ミニバン「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」が上海モーターショーでデビュー【動画】

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ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…