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BMW Vision Driving Experience
中国市場専用設計が導入されるノイエ クラッセ

BMWは、2026年に新世代モデル「ノイエ クラッセ(Neue Klasse)」の中国市場投入を予定している。今回の上海モーターショー2025では、完全新規開発されたセントラルコンピューター「Heart of Joy(喜びの心)コントロールユニット」や、中国市場向けに他のシステムや機器に依存せずに単独で機能するスタンドアロン仕様の「BMW パノラミック iDrive」が、中国において初披露された。
2025年末からハンガリーのデブレツェン工場において製造される「iX3」が、最初のノイエ クラッセとなる予定。中国市場で販売されるノイエ クラッセは、すべて上海のデザインチームによる専用デザインが施され、瀋陽工場において生産される。プレスカンファレンスに登壇したBMW AGのオリバー・ツィプセ会長は、今回のショーの目的に関して次のようにコメントした。
「革新的な力強さ、パイオニア精神、そして真のドライビングプレジャー……。これらの特徴はBMWのDNAに深く根付いています。2026年に中国市場で販売されるノイエ クラッセは、これらをまったく新しいレベルで、これらの価値観をお客様に体験して頂くことになるでしょう。これかららのユーザーインターフェースはより直感的に、デザインはより先進的に、そしてドライビングエクスペリエンスは正確かつダイナミックになるでしょう」
革新的な蓄光ペイントが施されたテストリグ

「BMW ビジョン ドライビング エクスペリエンス」は、次世代生産車両ノイエ クラッセのために開発されたコンポーネントの高速テストリグとして、ドライブトレインやマネジメントシステムの機能を徹底的に検証する。
最新のアクティブ・エアロダイナミクスにより、1.2tのダウンフォースと最大3Gの横力を発生。搭載される完全新規開発されたセントラルコンピューター「Heart of Joy コントロールユニット」は、ドライブトレイン、ブレーキ、充電、回生システム、ステアリングの各コンポーネントに対応し、従来のシステムよりも10倍のスピードで情報処理を行う。
上海モーターショーにおいては、革新的な蓄光ペイント仕上げが施されたビジョン ドライビング エクスペリエンスが初公開された。この特殊な感光性顔料は、わずかな環境光でも十分な効果を発揮。暗い場所では、充電状態に応じて白っぽい黄色から表情豊かなネオンイエローへと変化する。さらに車両のリヤセクションには「マジックフィルム」が貼られており、紫外線の刺激を受けると、後部から前部に向かってイエローからオレンジ、ピンクへと表情豊かなグラデーションが生まれる。
中国専用「BMWパノラミック iDrive」

ノイエ クラッセから導入される「BMW パノラミック iDrive」。上海では2026年半ばから中国市場に導入される予定のスタンドアロン仕様が公開された。BMW パノラミック iDriveは、新開発の「BMWパノラミック・ビジョン(フロントガラスの幅全体にコンテンツを投影するヘッドアップディスプレイ)」と、BMW オペレーティングシステムXで構成される。
このシステムは、AIベースの中国向けBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントを含む、幅広い専用デジタル機能を提供。例えば、BMWインテリジェントパーソナル・アシスタントに統合される大規模言語モデル(LLM)は、中国のテック最大手「アリババ」と共同開発された。