【上海モーターショー2025】贅を極めた運転手付きMPV「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」

2026年登場予定の新型ミニバン「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」が上海モーターショーでデビュー【動画】

「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」のエクステリア。
上海モーターショーにおいて、メルセデス・ベンツは運転手付きMPVコンセプト「ヴィジョン V」を公開した。
メルセデス・ベンツの商用車部門「メルセデス・ベンツ・バン」は、上海モーターショー2025において、VAN.EA(バン・エレクトリック・アーキテクチャーをベースに開発された新世代ラグジュアリーMPVコンセプト「ヴィジョン V」を初公開した。

Mercedes-Benz Vision V

中国市場を睨んだ超高級リムジンMPV

「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」のエクステリア。
フレキシブルな拡張性を持った「VAN.EA」をベースに開発される新型ミニバン。今回、上海で公開された「ヴィジョン V」は、ロングホイールベース仕様の超高級リムジンのコンセプトモデルとなる。

メルセデス・ベンツ・バンは「VAN.EA」をベースとするフル電動バンを2026年に投入予定だ。さらに内燃機関(ICE)を搭載する「VAN.CA(バン・コンバッション・アーキテクチャー)」ベースのバンがこれに続く予定だという。将来的にメルセデス・ベンツ・バンが展開するバン/MPVのラインナップは、実用的なエントリーセグメントのファミリーバンから、高級VIPシャトル、広大なスペースを持つ豪華なリムジンまで、様々なカスタマーからの要望に沿ったモデルを展開すると謳う。

今回、上海モーターショーにおいて初公開されたラグジュアリーMPVコンセプト「ヴィジョン V」は、プライベートラウンジに焦点を当てた仕様となる。

ヴィジョン Vは、拡張性を持った「VAN.EA」によるゆったりとしたスペースや最高のエクスクルーシブ性に、これまでにない没入感のあるデジタル体験を融合。最上級の快適性を備えた豪華でエレガントな運転手付きリムジンとして開発された。スポーティでエレガントなエクステリアは、メルセデス・ベンツらしいアイコニックなデザインを強調し、ダイナミズムとステータスをアピールする。

メルセデス・ベンツ・バンのトーマス・クラインは、ヴィジョン Vについて次のようにコメントした。

「ビジョン Vは、メルセデス・ベンツ・バンにとって新しい時代の幕開けとなる存在です。広大なキャビンに最高レベルのラグジュアリー性を組み合わせ、新たなセグメントを作り出せることを示しています。これにより、デザイン、快適性、没入感のあるユーザーエクスペリエンスを提供し、お客様の高い要求にも応えていくことになります」

贅を尽くした広大なリヤキャビン

「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」のインテリア。
ロングホイールベースを活かした広大なキャビンは、贅沢な素材をふんだんに使用した贅沢な空間が広がる。

ビジョン Vは、ボディ右サイドに自動開閉式大型ドア「ポータル」を導入、照明付きの格納ランニングボードは、リヤラウンジエリアへの容易なアクセスを可能にした。インテリジェントで切り替え可能なガラスウォールが、プライベートラウンジとドライバーズエリアを隔てており、必要に応じてガラスを透明から不透明へとスイッチすることができる。

プライベートラウンジの広々としたシートエリアは、これまでのメルセデス・ベンツ製MPVにない広大なスペースに加え、安心感と静けさをもたらす。インテリアのコンセプトはテクノロジーとエレガンスの融合。超近代的でハイテクを駆使したデザインエレメントを導入し、スタイリッシュでありながらも意外性も備えている。

クリスタルホワイトのナッパレザーと煌めくホワイトシルクが、オープンポアのウォールナット製トリムと美しいコントラストを形成。高級サイドボードのようなディスプレイキャビネットは、サイイドウォールのダークウッド製トリムにはめ込まれ、磨き上げられたアルミニウムのトリムストリップで縁取られる。ここはハンドバッグやサングラス、スマートフォンなど、パーソナルなアクセサリーを収納するスペースにもなるという。

ゲームコントローラー、42基のスピーカーを備えたサラウンド・サウンドシステムを搭載。リヤシート間にあるセンターコンソールはディスプレイキャビネットとしても機能し、インフォテインメントシステムを操作するためのタッチパッドと、折り畳み式のテーブルを備える。テーブルは上質なチェス盤をイメージし、伝統的なクラフトマンシップの美しさとエレガンスへのオマージュが込められている。

65インチシネマスクリーンを配置

「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」のインテリア。
リヤのパッセンジャー空間には、4K映像を映し出す65インチ「シネマスクリーン」を搭載。使用しない時は、フロア下に収納される。

エレガントなラウンジチェアを彷彿とさせるファーストクラスシートは、磨き上げられたアルミニウムベースレール上に配置。ユニークで未来的なデザインのシートは、柔軟性の高いチューブ状クッションを使用し、光沢を持ったアルミニウム製パーツがそれぞれのクッションチューブを固定する。

電動調節可能なシートは、ファーストクラスの名前に相応しい人間工学に基づいた最高の座り心地を実現。快適なフラットポジションへと倒すことも可能で、パッセンジャーに極上の快適性を提供する。センターコンソール後方には、エレガントなアルミニウム製ボトルに入ったフレグランスが設置されており、官能的な香りでパッセンジャーを包み込む。

格納式65インチシネマスクリーン(分割表示機能付き)は通常時フロア下に収納。パッセンジャーが車内に入りドアを閉めると、ウォールナットとナッパレザーでデザインされたコンソールから魔法のように展開する。シネマスクリーンは、車内を誰も経験したことのない没入体験空間へと一変させる。

シネマスクリーンは4Kに対応しており、鮮明かつ細部まで美しい映像を映し出す。また、サラウンド・サウンドシステムにより、完璧な音響空間を実現。ヘッドライナーとフロアには7基のプロジェクターが設置されており、サイドウインドウは追加のスクリーンとしても機能し、360度のデジタル体験をパッセンジャーへと提供する。

「メルセデス・ベンツ ヴィジョン V」を動画でチェック!

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次期型「メルセデス・ベンツ Vクラス」のフル電動プロトタイプがウインターテストを敢行【スクープ!】

開発プログラムが進行中のミニバン、次期型「メルセデス・ベンツ Vクラス」フル電動モデルの市販型プロトタイプをスクープ班のカメラが捉えた。メルセデス・ベンツは2027年に市場投入が計画されている「Vクラス」のテストを開始している。EVとなる次期型は、広々とした室内空間と荷物用スペースを備えており、実用性と快適性を高いレベルでバランスさせるという。

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著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…