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Mercedes-AMG GLC 43 4MATIC
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BMW X3 M50 xDrive
曲線的なフォルムのGLC、エッジを効かせたX3




多彩なラインナップを誇るメルセデス・ベンツのSUVシリーズにおいて、今やCクラスを凌ぐ人気を持つ「GLC」。ハイパフォーマンス仕様として2024年1月から日本での販売を開始したのが「メルセデス AMG GLC 43 4MATIC」だ。AMG専用縦型ルーバーをあしらったフロントグリル、ボンネットのAMGエンブレム、追加された開口部や空力パーツなどにより、迫力のエクステリアを持つ。
2024年に4代目へとフルモデルチェンジを果たしたX3、そのパフォーマンスモデルとしては「BMW X3 M50 xDrive」が日本に導入されている。同じドイツ製SUVとしてライバル関係にある2台だが、サイズはほぼ変わらない。しかし、曲線を多用するGLC 43に対し、X3はエッジを効かせた直線的なアピアランスを持っており、エクステリアに関しては対照的な2台だと言えるだろう。
メルセデス AMG GLC 43 4MATIC
ボディサイズ=全長4750mm×全幅1920mm×全高1640mm
ホイールベース=2890mm
車両重量=1970kg
タイヤサイズ=265/45R20(前)、295/40R20(後)
BMW X3 M50 xDrive
ボディサイズ=全長4755mm×全幅1920mm×全高1660mm
ホイールベース=2865mm
車両重量=2000kg
タイヤサイズ=255/45R20(前)、285/40R20(後)
電動ターボによる鋭い加速力を持つGLC 43


GLC 43 4MATICは、先代モデルからダウンサイジングされた2.0リッター直列4気筒ガソリンエンジンに、F1由来の新技術「エレクトリック・ エキゾーストガス・ターボチャージャー」を採用。最高出力はX3 M50 xDriveが搭載する3.0リッター直列6気筒ガソリンターボを最高出力で40PS、最大トルクで60Nmも上まわる。
電動ターボによるシャープなレスポンスを誇るGLC 43 4MATICに対し、X3は大排気量直6でしか味わえない、滑らかなエンジンフィーリングという唯一無二の魅力を持つ。
メルセデス AMG GLC 43 4MATIC
エンジン形式=直列4気筒ガソリン+電動ターボ
排気量=1991cc
エンジン最高出力=421PS/6750rpm
エンジン最大トルク=500Nm/5000rpm
モーター最高出力=14PS
モーター最大トルク=58Nm
トランスミッション=電子制御9速AT
駆動方式=AWD
BMW X3 M50 xDrive
エンジン形式=直列6気筒ガソリンターボ+48Vマイルドハイブリッド
排気量=2997cc
最高出力=381PS/5500rpm
最大トルク=540Nm/1900〜4800rpm
トランスミッション=電子油圧制御式8速AT
駆動方式=AWD
F1由来の最新テクノロジーと高級感溢れるインテリア




コクピットはどちらも12.3インチ・デジタルメーターディスプレイに、大型センターディスプレイの組み合わせとなる。メルセデス AMGの最新デザインランゲージを採り入れたGLC 43 4MATICのインテリアは、クロームパーツを各部に配置した近未来的な雰囲気を持つ。X3 M50 xDriveは、最新のBMWカーブドディスプレイを中心に据えた、スポーティなインテリアが特徴と言えるだろう。
どちらもAMGとBMW M社という、モータースポーツからのフィードバックが与えられた両車だが、価格に関しては GLC 43 4MATICが200万円近くも高いプライタグを掲げている。電動ターボなどの最先端技術に、AMGらしい高級感溢れる室内空間を堪能したいのであれば、GLC 43 4MATICということになる。ただ、X3 M50 xDriveには直6でしか味わえないプリミティブなエンジンフィールなど、捨てがたい魅力があるのも確かだ。