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LEXUS GX550
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Land Rover Defender 110
塊感を持ったディフェンダーのスタンス




トヨタ ランドクルーザー プラドのレクサス版として初代が2002年に登場した「GX」。3代目としてデビューを飾った現行モデルは、初代からのラダーフレームシャシーを踏襲しながらも、現代的なデザインと室内空間を持つ高級本格クロスカントリーとして「GX550」が日本で販売される。
90、110、130と3種類のボディタイプを揃える「ディフェンダー」だが、GX550とほぼ同じボディサイズを持つのが「ディフェンダー 110」。全長はレクサス GXが15mm大きいが、ホイールベースはディフェンダー 110が170mmも長く、その違いは両者のスタンスにも現れている。
エクステリアはどちらもあえて煌びやかなトリム類を装着せず、モダンラグジュアリーを目指す。塊感のあるディフェンダーのフォルムは、デビューから5年を経た今も色褪せない。
レクサス GX550 “version L”
ボディサイズ=全長4960mm×全幅1980mm×全高1920mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=2510kg
タイヤサイズ=265/50R22
ディフェンダー 110 X-Dynamic HSE
ボディサイズ=全長4945mm×全幅1995mm×全高1970mm
ホイールベース=3020mm
車両重量=2430kg
タイヤサイズ=255/60R20
ディーゼルによる高いコストパフォーマンス


パワーユニットは、レクサス GL550が3.5リッターV型6気筒ガソリンツインターボを搭載し、ディフェンダー 110 X-Dynamic HSEは3.0リッター直列6気筒ディーゼルターボに48Vマイルドハイブリッドシステムが組み合わされる。最高出力はGL550がわずかに上まわるが、最大トルクに関してはディフェンダー 110が50Nmほど凌ぐ。
燃費などコストパフォーマンスに関しては、ディーゼルを搭載するディフェンダー 110 X-Dynamic HSEに軍配が上がるか。ただ、GXは2.4リッター直列4気筒ガソリンターボベースのハイブリッド仕様の追加も予告されている。
レクサス GX550 “version L”
エンジン形式=V型6気筒ガソリンツインターボ
排気量=3444cc
最高出力=353PS/4800〜5200rpm
最大トルク=650Nm/2000〜3600rpm
トランスミッション=10速AT
駆動方式=AWD
ディフェンダー 110 X-Dynamic HSE
エンジン形式=直列6気筒ディーゼルターボ+48Vマイルドハイブリッド
排気量=2993cc
最高出力=350PS/4000rpm
最大トルク=700Nm/1500〜3000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD
豊富な選択肢を取り揃えるディフェンダー




14インチタッチディスプレイを中心にレイアウトしたレクサスGX550に対し、ディフェンダー110は11.4インチタッチディスプレイを装備。コクピットの先進性に関しては、デビュー時期の差を感じさせる結果となった。どちらも3列7名乗車が可能となっているが、ディフェンダーは長いホイールベースを活かした、2列目シートの高い居住性を持つ。
抜群の悪路走破性能を誇るラダーフレームのGX550に対して、モノコックシャシーのディフェンダー110だが、こと日本のユーザーの走行域においては、どちらも十分なパフォーマンスを備えている。
価格は最新モデルのGX550が200万円近く上まわるが、レクサスの名に恥じない充実の装備は大きなアドバンテージ。ディフェンダーは、今回GX550の対抗馬としてチョイスした「110 X-Dynamic HSE」を含め、ボディサイズ、パワーユニット、装備レベルなど、豊富な選択肢を揃えていることも大きな魅力と言ええるだろう。