マクラーレン・オートモーティブが「W1」の寒冷地テストを完了

1275馬力の「マクラーレン W1」が北極圏で寒冷地テストを実施「その雪上パフォーマンスは?」【動画】

北極圏で行われた「マクラーレン W1」の寒冷地テスト。
マクラーレン・オートモーティブは、アルティメットシリーズ最新作「W1」の寒冷地テストを実施し、その様子を公式YouTubeチャンネルに公開した。
マクラーレン・オートモーティブは、アルティメットシリーズ最新作「W1」の寒冷地テストを北極圏で実施し、2025年初頭に完了したことを発表した。プロトタイプで行われたテストプログラムの様子を、公式YouTubeチャンネルにおいて公開している。

McLaren W1

最強のパフォーマンスを氷点下でテスト

北極圏で行われた「マクラーレン W1」の寒冷地テスト。
北極圏で秘密裏に実施されたW1の寒冷地テストでは、路面μの低い氷雪路において、様々なコンポーネントが正確に機能するのか徹底的にテストされた。

北極圏で行われた「マクラーレン W1」の寒冷地テストは、氷点下のコンディションにおける車両システムとパフォーマンスを検証するためだ。超低グリップ路面においてもシャシー、トラクションコントロール、トルクベクタリング、エレクトロニック・スタビリティシステムが正しく機能するようにセッティングされた。

W1は新開発4.0リッターV型8気筒「MHP-8」ツインターボエンジンとハイブリッドパワートレイン搭載し、最高システム出力1275PS、最大システムトルク1340Nmを発揮する。極寒地においてもそのパフォーマンスを発揮できるかが確認された。容量1.384kWhのハイブリッド用バッテリー、8速DCTも厳しいストレステストにさらされ、耐久性とパフォーマンスを極限まで高めている。

リードテストドライバーのダニ・マルコスは、W1での寒冷地テストを終えて、次のようにコメントした。

「マクラーレンがこれまで投入してきた『1』を掲げたモデルは、常にパフォーマンスの限界に挑戦してきました。今回の寒冷地テストを終えて、マクラーレン W1でもそれが達成できたと確信しています」

滑りやすい路面で強大なパワーを発揮

北極圏で行われた「マクラーレン W1」の寒冷地テスト。
最高出力1275PSを誇るハイブリッドパワートレインを搭載するW1。滑りやすい路面において、そのパワーを発揮させるべく、テストでは走行が繰り返された。

今回、北極圏のコンディションにおいてW1の強大なパワーを発揮させるため、シャシーと各システムを滑りやすい路面へと最適化することが優先された。

プロトタイプのステアリングを任されたマルコスは、「最高出力1275PSものパワーを誇るクルマですから、グリップの低いコンディションにおいて、トラクションを発揮させるのは大きなチャレンジになります。トルクベクタリングシステム、トラクションコントロール、スタビリティコントロール(ESP)、ABSブレーキシステムから最高のパフォーマンスを引き出すようプッシュしました」と、振り返った。

エンジン、ギヤボックス、モーターやバッテリーを含むハイブリッドシステムに加えて、圧縮された雪や氷が冷却システムのエアインテークに与える影響も厳しくチェックされた。北極圏でのテストはタイトな日程が組まれており、長時間におよぶテストは車両だけでなく、スタッフにも厳しい負荷を掛けることになったという。チーフエンジニアのアンディ・ビールは、その成果を次のように説明した。

「私たちはマクラーレン W1を、あらゆるコンディションに対応できるスーパースポーツにしようと、真剣に取り組み続けてきました。この厳しい寒冷地テストを完了したことで、その資格のひとつを手にしたと確信しています」

「マクラーレン W1」のウィンターテストを動画でチェック!

新開発のMHP-8型4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジン単体で最高出力928PSを発揮し、システム最高出力は驚異の1275PSという。

「これぞ“空力モンスター”」マクラーレン最新スーパースポーツ「W1」が日本初披露

2024年11月13日、東京・渋谷でマクラーレンの最新スーパースポーツ「W1」の日本初披露が行われた。1992年の「F1」や2012年の「P1」の後継モデルとして、マクラーレン製スーパースポーツの基本理念を受け継いだ1台である。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーカーマガジン月刊『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつ…