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Porsche 963
合計4台のポルシェ 963がテストデイに登場

ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは今シーズン初となる3台体制でル・マンに登場。レギュラーの5号車(ジュリアン・アンドローエル、ミカエル・クリステンセン、マシュー・ジャミネ)と6号車(ケビン・エストレ、ローレンス・ヴァントール、マット・キャンベル)に加えて、4号車(フェリペ・ナスール、ニック・タンディ、パスカル・ウェーレイン、)を投入する。
さらに、カスタマーチームのプロトン・コンペティションの99号車(ニール・ジャニ、ニコ・ピノ、ニコラス・バローネ)とGT3クラスに参戦するマンタイ・レーシングも、公式テストデイにおいて集中的な走行を行った。
前日の土曜日には激しい雨に見舞われたル・マン市街だったが、8日には天候が回復。薄雲が広がるなか、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、3時間が用意されたフリープラクティスを目一杯使って963のセットアップを煮詰めていった。3台の963は合計で194周を走り、走行距離は2643kmにも及んでいる。
5号車で総合優勝を狙うジャミネは、ル・マン24時間本番に向けて次のようにコメントした。
「ル・マンのレースウィークにおいて最初の走行になりましたが、ポルシェ 963は問題なく走ってくれました。ただ、予想通りライバルとのタイムは拮抗していますし、順位を予想するのは難しいです。 963のフィーリングは良かったのですが、まだ改善の余地があると考えています」
拮抗するライバルとのタイム差

ポルシェのファクトリー・レーシングLMDh担当ディレクターを務めるウルス・クラトレは、次のようにサルト・サーキットでの初走行を振り返った。
「3台のマシンでやるべきことを全てこなすことができましたし、非常に有意義なテストデイになりました。今回、レースウィークに向けて、様々なセットアップのオプションを評価し、コンポーネントを実際のサーキットで試すことができました。3台のマシンを同時に走らせるのは昨年以来のことですが、学んできた教訓をうまく生かすことができたと考えています。これらの経験は、ラップタイムよりも大きな価値があります」
4号車をドライブするナスールは、今シーズンのWEC初登場となるが、予選、決勝に向けて滞りなく準備が進んだことを強調した。
「最初のフリープラクティスでは、多くのことをやり遂げることができました。まずはブレーキなどのコンポーネントの組み込みや、レース用のボディパーツの取り付けといった作業をこなしました。午後はセットアップに集中し、順調に作業を進めることができました。レースウイークも確実に作業を積み重ねていくことが重要になります」