【WEC】フェラーリ 499Pを駆ったクビサがル・マン初優勝

フェラーリがル・マン24時間3連覇達成「AFコルセのフェラーリ 499P 83号車がトップフィニッシュ」【動画】

歓喜の初優勝を果たした、AFコルセのフェラーリ 499P 83号車。24時間を戦い切ったクルー(ロバート・クビサ、イェ・イーフェイ、フィリップ・ハンソン)をパドックで迎えるチームスタッフたち。
歓喜の初優勝を果たした、AFコルセのフェラーリ 499P 83号車。24時間を戦い切ったクルー(ロバート・クビサ、イェ・イーフェイ、フィリップ・ハンソン)をパドックで迎えるチームスタッフたち。
6月14日から15日にかけて、2025年シーズンの世界耐久選手権(WEC)第4戦「ル・マン24時間レース」の決勝レースが開催され、AFコルセのフェラーリ 499P 83号車(ロバート・クビサ、イェ・イーフェイ、フィリップ・ハンソン)が総合優勝を飾った。フェラーリはシーズン4連勝、2023年と2024年に続いてル・マン24時間3連覇を達成している。

Ferrari 499P

ロバート・クビサが全体の43%を担当

ファクトリーチームの50号車と51号車に代わって、主役に躍り出た83号車がポルシェを従えて、ル・マンのトップポディウムに立った。
今回のレース、エースのクビサが驚異的なドライブを披露。全体の43%もラップを担当し、チームを優勝に導いた。

6月14日午後4時、33万2000人もの大観衆が見守る中、8つのマニュファクチャラーから出場した21台のハイパーカーがサルト・サーキットに集結。好天のもとでスタートしたレースは、スタート直後から各所で激しいバトルが展開することになった。

フェラーリ勢は、フェラーリ AFコルセ の「フェラーリ 499P」50号車(アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン)が7番手グリッド、51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィ)が11番手グリッド、AFコルセの83号車が13番手グリッドから決勝レースをスタートした。

決勝レース、素晴らしい走りを披露したのはF1をはじめ多くのレースで豊富な経験を持つクビサだった。彼はレース終盤の驚異的な5連続スティントを含め、全体の43%も走行を担当。499P 83号車は387周を走破し、2位に入ったポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの「ポルシェ 963」6号車(ケビン・エストレ、ローレンス・ヴァントール、マット・キャンベル)に14秒084差をつけてトップフィニッシュを果たした。3位にもフェラーリ 499Pの51号車が入っている。

異なるチームでル・マン3連覇を達成したフェラーリ

今回のレース、エースのクビサが驚異的なドライブを披露。全体の43%もラップを担当し、チームを優勝に導いた。
ファクトリーチームの50号車と51号車に代わって、主役に躍り出た83号車がポルシェを従えて、ル・マンの初制覇を果たした。

50号車と51号車のファクトリーカーは、優勝争いに加わっていたものの、相次ぐペナルティとパンクなどのトラブルにより、83号車がスポットライトを浴びることになった。

クビサのル・マン総合優勝はキャリア初。フィリップ・ハンソンは2020年のLMP2クラス優勝に続く勝利、イェ・イーフェイはル・マンを制した初の中国人ドライバーとなった。チームを牽引し続けたクビサは、フィニッシュ後に喜びを爆発させた。

「チーム全員が本当に良くやってくれました。完璧なレース展開ではなかったかもしれませんが、私たちは優勝に値する走りをしたと言えるでしょう。私たちのチームはスピードと強さを持っていましたし、ミスも少なかった。最後に私が5スティントをこなす予定ではありませんでしたが(笑)、すべてをコントロールしてクルマを無事にフィニッシュまで持ち帰ることができました」と、クビサ。

「フェラーリに、この勝利を捧げられることを嬉しく思います。3年間連続で、異なる3つのチームとドライバーでル・マンを制覇するのは素晴らしいことです。今は疲労とアドレナリンが混ざり合った状態で、少し休むことを楽しみにしています。今日は本当に特別な1日になりました、私自身、エモーショナルな気分になっています。正直、私たちはこの結果を本当に予想していませんでしたから……」

2025年のル・マン24時間を動画でチェック!

ル・マン24時間レースのスターティンググリッドを決めるハイパーポールが、6月12日に行われ、3台のフェラーリ 499Pが進出を果たした。

「混戦必至の2025年ル・マン24時間」WECで3連勝のフェラーリがトップ5に食い込めず【動画】

6月12日、2025年シーズンの世界耐久選手権(WEC)第4戦「ル・マン24時間レース」のスターティンググリッドを決定するハイパーポールが行われ、フェラーリ AFコルセ の「フェラーリ 499P」50号車(アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン)が3分24秒213をマークし、7番グリッドを確保した。キャデラックがフロントロウを独占し、キャデラック・ハーツ・チーム・ジョタのキャデラック Vシリーズ.R 12号車がポールポジションを獲得している。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーカーマガジン月刊『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつ…